暑さはまだ残るのに、9月に入った途端風が冷たくて、昨日まで堪えていたかのように一気に枯れない涙のような秋雨が降り続いています。分かってたけど、夏が終わってしまいましたね。HKT48の夏の終わりは特別にきらきらしていました。





何から書けばいいのかな。いまの気持ちってなんだろう。寂しくて、苦しくて、会いたくて、大好きだってこと。


昨日のなっちゃんは本当に本当に美しくて、何を思い出そうとしてもその美しさに全て吸い込まれてしまうほどに綺麗でした。

それは、ドレスとか容姿ももちろんそうなんだけど、11年という年月の全て、きっと今までにあった嬉しいことも苦しいことも全部「楽しかった」にフォルダ分けしたなっちゃんのさいごのかたちみたいなものが、なっちゃんの覚悟とか、意志とか、そういうものをいっぱい感じて美しかった。


はなから全部楽しかったに入れることもきっと出来るんだろうけど、嫌だな、しんどいな、と思うことをちゃんと嫌だな、しんどいな、って感じられることって、即ち人の痛みにもすごく敏感でいられるということで。だからこそ、みんながなっちゃんに救われたことがあると口を揃えて言うんだと思う。




リハーサルからみんなぼろぼろだったけど、なんでかなあ、私はその現実を直視したくなくて、あき〜ドレス何色だと思う〜?って聞かれても、反抗期のような反応しかできなくて、だってドレスなんて見ちゃったら終わっちゃうから、床に座って人で隠してドレスが見えないように「君にウェディングドレスを」のリハを見て、そんな子どもみたいなことをしてしまうくらいには昨日を終わらせたくなくて。そんな自分に気づいて、あ〜終わっちゃうんだ、って思ったら膝を抱えて泣いてしまうくらい、終わりたくなかったし、終わってほしくなかった。だけどなっちゃんの前ではなんだかなかなか泣けなくて、安心してほしい気持ちと、まだまだ心配かけたい気持ちとがぐちゃぐちゃに混ざり合ってて。


そのあとすぐに「いつだってそばにいる」のリハだったから、私が初めて見たドレス姿は後ろ姿で、今までずっと見てきた後ろ姿で、その華奢な肩はやっぱり大きくて、苦しくて、でもそっと握ってくれた手を私は忘れないと思う。

やっぱりなっちゃんにはいつもお見通しで、でも押し付けがましくなく、そうやっていつも手を差し伸べてくれてたから。


そうやって楽屋に帰るとまたいつものように、歌やばかった?って聞いてくるなっちゃんがいて、そこに返す私がいて、いつもは歌わない歌の話をいつも通りしてて、いつも通り公演が始まって、いつもは着ない衣装がかかってて、引っ越しましたまで来て、あ〜〜終わっちゃう、終わらないでほしいってずっと思ってた。


久しぶりに歌った2番の歌い出し、なっちゃんがこっちを見た時、終わるんだなあって思って、最高の思い出にしたくて、笑顔が溢れてきて、私となっちゃんの出会ってから重ねてきた時間はこういうことなんだなあって思って。

でもやっぱり、本当は寄らないサビでいつからか寄ってくれるようになったこととか、誰の振りよりも大好きでそうなりたくて何度も後ろから盗み見た間奏とか、そういう些細な、でも今まで重ねてきた時間がもう叶わないことも同時に思い知って、本当にねえ。引っ越しましたは本当に、いい曲ですよね。こんな日にぴったりで苦しいよ。




そうして卒業パートが始まってからはもう、長いはずなのに一瞬で。松岡チームHで歌う転石、なっちゃんが先頭に立つチームHがやっぱりやっぱり大好きだったよ。私が育ってきたチームHはそこしかないけど、なっちゃんのもとで育てたこと心の底から誇らしいです。


昇格して初めてのシアター


初めてチームHだけでパフォーマンスしたリクアワ



そして君どこ。アットジャムは寂しくて心許なかったけど、昨日は本当に、そうそうこれだよ!ってなって、でも最後で、1秒もこぼさないように噛み締め続けた時間でした。

間奏の発車ベルの音が鳴った瞬間に、もう旅立つんだって思って堰を切ったように涙が止まらなくなっちゃって、そんななかなっちゃんが目を合わせてくるもんだから、もっと止まらなくなっちゃって。

旅立ちの歌でもあるけど、私となっちゃんの思い出もいっぱい詰まった歌だから、きっとこれからもずっと歌うたびになっちゃんのことを思い出します。だってこの夏は特別だから。忘れられるわけがないのです。





そこからのことは少し置いておいて、

大急ぎでカメラを構えて客席側へ行って、いろんな気持ちで見つめていたら隣で初期からいるスタッフさんがそっと泣いてて、なっちゃんの最後を色んな人が、本当に色んな人が惜しみながら目に焼き付けてて、その中にはいろんな感情があって、想い出があって、色んな人の中で渦巻いてる記憶はなっちゃんがそれぞれと過ごしてきた時間なんだなぁと思うと、改めてすごい人だなあと思い知らされました。


なつまどはやっぱりやっぱりかっこよくて最強で、最後の最後に挟まれ損ねたことだけが後悔だけど、誰よりも目に焼き付けたしフイルムにも焼き付けたので良いのです。偶然にも、まどちゃんの卒コンとは逆から撮ってたのが面白いよね。なんでも運命づけるのは違うと思いつつ、そういうところもなつまどだなあっておもいました。






そうして、やっと正面から見たドレス。

本当に本当に綺麗だった。少しくすみのあるピンクも、紫にも見える青のリボンも、たくさんのチュールも、なっちゃんに一番似合う、たくさんの愛が詰まったドレスだった。髪型もメイクも、みんなから愛されて、みんなを愛していたなっちゃんのことが一目でわかる卒業の姿でした。


曲も、総選挙は苦しいけど経験してほしいっていうなっちゃんの言葉は、こういうところにもあるんだろうなと思いました。なっちゃんとなっちゃんのファンの方にとっては大切で大切でいろんな思い出や記憶の詰まった曲なんだろうなっていうのが伝わるぴったりな歌でした。綺麗で苦しかった。






中身はもちろんそうなんだけど、なっちゃんが主役なのに話すことを忘れて困ったら周りに聞いちゃうところ、少し上がる語尾、誰も傷つかないように途中で補足するところ、最後はHKT48のことを話すところ、全部全部、何度も聞いてきたなっちゃんの言葉でした。当たり前なんだけど、最後まで私たちの大好きで頼れるなっちゃんだった。


最後になっちゃんがくれたお返しの歌。

あんなに不安がってた歌が、今までで一番素敵で、そんなことまでされたらもう惜しむ理由がなくなってしまうのに、やりきって旅立つのが本当にずるかった。だけど、それでこそ私たちのなっちゃんだよね。楽しかったと言って旅立つことほど、嬉しくて切ない見送りはないけど、本当に本当に素敵な卒業公演でした。





そして改めて、そんななっちゃんからチームHのキャプテンを引き継ぐことになりました。


知ったのは本当に昨日あの場所でなんだけど、なっちゃんのいろんなところでのインタビューとかメールとか読んだりして、もしかしたらそういうことになるのかな?って覚悟はしていて。でも、誰かがなったとしても支えようっていう覚悟も一緒にしてたんだけど、でもなんとなくそうなのかな?って思ってて。だけどいざ言われると、すごくこわくなったというか、もって初めて知る重さみたいなものを感じて、なっちゃんはこれをずっと背負ってきたんだなって、分かったつもりでいたけど全然分かってなかったことに気づきました。


だけどなっちゃんがやっていた役割が、なっちゃんだからしていたことなのか、キャプテンだからしていたことなのか、それもいまいちわからなくて、だって私達にとってらそれがなっちゃんでそれが全てだったから。

だからおめでとうもピンとこなくて、頑張っても無理しないでもありがたいことなんだけど、みんなが言うほど突っ走る自覚も実感も今のところ正直全然ないのです。まだどこか考えたくないからなのかもしれませんね。

私で大丈夫なのかな?という気持ちが一番先に出てきてしまうけれども、いろんな方がいろんなことを考えて任せていただいたわけですから、そんなことは思わずに頑張りたいと思います。


なつは眩しくて、きらきらしてて、あまりに思い出が多くて、眩しい日々の記憶の全てが陽灼けのように残るからあきになると途端に寂しく感じるかもしれないけど、あきは世界が色づく季節です。なつの季節に吸収したそれぞれの色を存分に発揮できる季節になっていけばいいなと思います。



ただでさえ個性豊かな人たちの集まりですからね!そして私も好きなことばかりやってる人間ですから!それを許してくれる懐の深いHKT48が大好きだから。

もっともっとみんなが好きなことを好きなようにできる、それを武器にしちゃえるくらいの個性派揃いになっていけばいいなと思いますし、その中でも今まで先輩たちが大切にしてきたこと、受け継いできたものは芯にして失わないように大切に守り抜いていきたいと思います。

助け合いながら、頼り合いながら、みんなに支えてもらいながら私なりに頑張りますので、どうかこれからのチームH、これからのHKT48もよろしくお願いいたします。


にしても、キャプテン発表された後の顔、なっちゃんとそっくりで笑っちゃった。





最後になっちゃんへ。

今まで11年間本当にお疲れ様でした。そしてたくさんたくさんありがとうございました。

なっちゃんのチームHで育てて、なっちゃんが引っ張るHKT48に居られて、心の底から良かったと思っています。言葉にできない感謝でいっぱいです。

昨日改めて言葉を交わす時間はあまりなかったけど、あの時目で伝えてくれたことが全てだと思うし、私はちゃんとそれを受け取ったつもりです。ずっとなっちゃんを見てきたから。まだ小さい声でしか言えないけど、任せてください。これからのHKT、なっちゃんが悔しいと思えるくらい大きくしていきます。だからずっと見ててください。見られてないとサボってしまいそうなので、ちゃんと見ててね。

そして、ずっとみんなのことばかり考えてくれてたから、今度はなっちゃんが1人の人間として、誰よりも幸せでいてください。なっちゃんが笑顔でいてくれたら、それで十分。もしも何かあった時は私たちがここにいるから、いつでも会いにきてください。めっちゃいつでもめっちゃ待ってます。


これからのなっちゃんの人生、何人たりともなっちゃんの心を曇らせることなく、夏空の続く毎日でありますように。



いってらっしゃい、気をつけてね。