既契約を温存 | 保険日記

保険日記

生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

昨日は、横浜市の教員のお客様から「がん保険」のご契約をいただきました。


現在加入中の保険の見直し相談を受けていたお客様です。


実はこのお客様は、既往歴があり現在は完治しているのですが、私の経験上、新たな保険に加入できるかどうか非常に微妙だったので、あらかじめ2社の保険会社へ仮査定を実施させていただきました。


結果は、死亡保障は1社が引き受け不可、1社が保険料約2倍で引き受け可能。医療保障は2社とも不可。がん保険は1社は不可で1社が引き受け可。このように非常に厳しい結果となりました。


死亡保障を約2倍の保険料で加入するなら、現在の保険を継続したほうが明らかに合理的です。


そこでがんをはじめとする医療保障の充実を図りたいものの保険料負担は増やしたくないというお客様を要望を踏まえ、過大である既契約の死亡保障を減額しそのほかの保障はそのまま継続、その低減された保険料の分で、新たにがん保険を加入という見直し妥協案を提示し、受け入れていただいたというものでした。


現在の保障は更新型のもので1度更新され保険料が増額されていましたが、あと8年で再度更新となり、そのままの保障で更新する場合には、さらに保険料は上がってしまいます。


これからの私の仕事としては、①5年経過後の健康状態をみて見直しを再トライし、見直しが可能であればしてあげること、②もし次の更新時までにやはり健康上の理由で見直しができない場合には、現在の保障を減額して保険料が上がらない程度に更新することを提案すること、などとなります。


私は更新型の保険を販売するケースはほとんどありませんが、更新型が必ずしもよくないというわけではありません。たとえば加入時に35歳でお子様が5歳であり今後の教育費や生活費のためにそれなりのたとえば3,000万円の死亡保障が必要であっても、加入から15年後はお子様は成人しているわけです。仮に35歳で15年後つまり50歳のときに更新を迎えるような保険であれば、もう3,000万円の保障は必要なく、1,000万円程度でいいかもしれません。そのような場合には、3,000万円も保障を1,000万円に減額して更新すれば保険料は上がらないばかりかむしろ安くなるかもしれません。


健康上の理由で新たな保険に加入できない場合には、すでに加入中の保険をいかに効果的に続けていくかをアドバイスすることも、私たちの重要な仕事の1つですね。