No.546【667日目】
“あさんぽ”でスタート
“付加価値”と“エンジン”で
中小企業の持続可能な発展に貢献するパートナー、おかちゃんです
■社員が買わない商品
自社の商品を自分で買わない人が
お客様に「買ってください」と言う
その状態に、違和感があります
先日、同級生との懇親会でのこと
ある自動車メーカーの工場に勤めているB君との話
「A自動車の車って壊れなくていいよね」
そんな話をすると
意外な答えが返ってきました
「俺、新卒のときはA自動車の車を買ったけど、
それっきり買ってないんだよね」
理由を聞くと
「あまりデザインが好きじゃない」
とのこと
正直、少し驚きました
「A自動車の社員が、それでいいの?」
と聞くと
以前は他社の車では会社の駐車場に停められなかったり
「どこから給料をもらって生活しているんだ」
と言う上司もいたそうです
でも今は
「けっこう自由だよ」
とのこと
もちろん
何を買うかは個人の自由
給料をもらっているからといって
会社が社員の生活すべてを決めていいとは思いません
「デザインが好きではない」
「価格が合わない」
「家族構成に合う車がない」
そんな理由もあるでしょう
会社側も
多様な価値観を尊重したい
私生活まで口を出したくない
社員に購入を強制していると思われたくない
そんな背景があるのだと思います
それでも
違和感は残ります
もし車を買おうとしているお客様が
A自動車と他社で迷っているとします
そこでA自動車の社員から
「実は、私はA自動車には乗っていません」
と言われたらどうでしょう
「じゃあ、なぜ自分には勧めるの?」
そう思う人は少なくないはずです
その車が大好きなお客様は
それでも買ってくれるでしょう
でも会社の売上を左右するのは
「絶対にA社」という人ではありません
A社でもB社でもいい
最後の決め手を探しているお客様を
どれだけ自社に振り向かせられるか
以前
金融機関の関連会社である保険代理店から
母体銀行の従業員の自動車保険加入率が低い
という相談を受けたことがあります
問題の根本は
商品の問題だけではなく
「グループへの帰属意識」の問題でした
その金融機関の従業員は
お客様には自社の住宅ローンを勧めながら
自分たちは金利の低いネット銀行で
住宅ローンを借りている社員が多くいました
少し厳しい言い方ですが
「誰から給料をもらっているのだろう」
と正直感じてしまいました
自社の商品を買うことが
会社への忠誠心のすべてではありません
しかし
自分自身が選ばない商品を
お客様に自信を持って勧められるでしょうか
売れなければ
利益は出ません
利益が出なければ
給料も雇用も続きません
「選ぶ自由」と
「会社を支える当事者意識」は
同じ話ではない
社員がお客様になる必要はない
そう考える会社もあるでしょう
しかし
社員が選ばないものを
お客様が選び続けてくれるほど
商売は甘くない
では中小企業の経営者は
どうすればいいのか
社員に自社商品を買わせることでしょうか
そうではないと思っています
むしろ重要なのは
「誰を仲間にするか」
次回は
採用の段階で何を見るべきなのか
考えてみたいと思います