昨年の十月のある日
「うまれました~!○○くんです。はやくもばーちゃんのおもちゃです
」
と、赤ちゃんのシャメが送られてきました。
近頃おさわがせしているので、ご存知の方も多いでしょうが
次年度の4月から勤務予定者の採用試験は、一次試験が7月、二次試験が8月にあります。
最終合格通知、手続きなどは10月頃です。
さきさん(仮)は、この一次試験と2次試験をパスし、順調に手続きを済ませ、11月からは育休代替の講師として、担任のお仕事をしていました。
赤ちゃんが生まれたのは10月です。妊娠発覚は・・・
3月です。
初任者として勤務する学校も決まり、校長先生に挨拶も済ませています。
学校側はさきさんの校務分掌を作成し、
初任者指導担当など、教育委員会もさきさんを迎える体制ばっちりで、構えていたところでしょう・・・!
さきさんとは、ハケン講師が多く集う「スクーリング」で出会いました。スクーリングとは、夏休みや春休みなど、大学が休みのときに、通信教育の学生のために授業を開講している場です。私もさきさんも「小学校教員免許」に必要な単位を、通信教育で取得しました。
ここに来ている人たちの多くは、何かのきっかけで小学校に関わるお仕事についた後、
免許をとり、本格的に小学校教師のお仕事に就く予定の人でした。(この世界のことは、また後ほど
)
さきさんも関東のとある県に住んでいて、小学校に関わるお仕事をしていました。
さきさんは、20代後半、しっかりもので「あねご」的存在、
美人で社交的で、いつもたくさんのお友達に囲まれて校内を歩き、登下校も常に取り巻きがいる状態でした。
子どもはいませんでしたが、結婚していてだんな様がいらっしゃたのです。仕事や大学に行くことなど、何でも自由にさせてもらっていて、
「旦那は「おふくろの味」よりも私の味のほうがいいみたい。だから同居はもう無理よ。」というほど、奥様業もしっかりされていました。
免許を取得し、ピアノや体育の実技の対策もし、採用試験をパスし、
採用直前に妊娠発覚です。
採用1年目の人たちは、企業で言う「試用期間」の身分です。1年間びっちり「研修」のプログラムが組まれ、
各個人担当の「初任者の指導者」も国の制度で配属されます。
産休や育休なんて、聞いたことありません。
さきさんは合格取り消しを当然と覚悟し、
関係者全てに迷惑をかけたことを謝罪をしました。
しかし、校長先生等の多くの方の暖かい配慮を受け
合格保留
ということになったそうです。
つまり、次の年度の試験に「合格」したことになる。「ただし、1回きりですよ
」
と。
現勤務校や勤務予定校の先生方にも暖かい言葉をいただき、
特に女性の先生方からは
「子どもを持つと、子どもたちの見方もずっと変わるから。教師として仕事をするうえでも、自分の子どもを持つことは、とっても大事なことだから。仕事と子育て、とても大変になるけれど、頑張ってね。」と。
多くの方に励まされ、その年度は出産準備と育児に従事したのでした。
とはいっても
さきさんは、子どもが「姑のおもちゃ」になるのを避けるため、出産後すぐに保育所を探し、
4月からは子どもを預け、「初任者研修」に臨んでいますが・・・・
それはとても大変なことだと思われます・・・。
これは、すでに親から自立し、社会のマナーをきちんと心得てあるさきさんだったから、
特別に認められたことでしょう。
新卒ピカピカの者が、新規採用される時代ではありませんから、
このような例は珍しくないのかもしれませんが・・・
さきさんには、特に今年度を無事に乗り切ってもらいたいものです
。

