今日、繊維メーカー最大手のT社が検査データに改竄があったことを公表しました。
T社は現経団連会長の出身会社で、伝統ある超優良会社です。
明るみになるきっかけは、ネット掲示板に書き込みがあった事から発覚したとの事です。
最近は内部通報によって企業内の不祥事が明るみになったケースが多いようですが、
ネット掲示板がきっかけとなったのは初めて聞きました。
それで思い出すのは、約10年ほど前に私がIT会社の経営に携わった際、最初の仕事がネット掲示板対策でした。
というのはその時、その会社はネット掲示板上で、大炎上していました。
炎上のきっかけとなったのは、外部から入っていた技術者の処遇を巡るトラブルからでした。
ネット掲示板は匿名なので、誰が書き込んだのかわかりません。
その事による無責任さもあって書き込みは疑心暗鬼を生み、周囲の者までも巻き込んでしまい、どんどん広範囲にそして過激になっていました。
ネット掲示板では気分が悪くなるくらい
過激な文言が行き交い、社内情報もダダモレの状態でした。
そんな状態を止めるため、社員にはこの状態を会社として放置しない事を通知し、一方で書き込まれた情報を細かく分析し、関わっていると思われる人物の絞りこみを行いました。
数人まで絞れたものの、それ以上はかなり困難でした。
そこで三人にはそれぞれに直接話をし、会社がこの事を放置しない事を改めて伝えました。
そのことが効をそうしたのか、急速に炎上は終息に向かいました。
その間約三ヶ月間毎日ネットを見ていましたが、人間の暗部を見るようで気分が著しく落ち込みました。
以来ネット掲示板には嫌悪感が禁じ得ません。