昨日、父から古いお雛さんをしまうので手伝うよう言われました。
我が家のお雛さんは江戸時代から伝わるたいそう古いものです。

納屋の奥から古い木箱を取り出して蓋を開けてみると、その裏に墨で文字が書かれています。

読んでみると、次のように書かれています
南都今小路町
北方東側当役附
歳書類入箱
安政六己未年睦月新調之
当役
定七
孫三郎
元七
庄七
安政6年(西暦1859年)は井伊直弼による「安政の大獄」があった翌年で、世間が大変ざわついていた頃です。
ただこの箱はお雛さんを仕舞う目的ではなく、町に関する書類を保管のために作られたようです。
記名の有る「孫三郎」というのが、私の先祖にあたる人で、いまの奈良市今小路町で旅籠を営んでいました。
「当役」と書かれているのは、町内の取り纏め役の人達だったと思われます。
いまの奈良市今小路町は、鉄道がなかった当時京都を経由して東大寺に参拝に来る人々で、大いに栄えたようです。
町内には多くの店がひしめくように軒を連ね、その調整に関る関係書類もかなり多かったものと思われます。
この箱はその保管のために新調されたものだったようです。