ちょっと変わった題名に惹かれて読んだ本ですが、お見事な本でした。

教育に関する本ですが、統計データ(エビデンス)に基づいた論文というべき内容です。
前半は子供育て中のお母さんの、次のような悩みに答える内容になっています。
①ゲームは子供に悪影響なの?
②ご褒美で子供を釣るのっていけない?
③子供はほめて育てるべきなの?(実際にやるのはムリよ)
これらのことについて、学術的データ(調査)基づいた検証がなされています。
後半は同じように学術的調査をもとに、国の教育行政についても検証しています。
④少人数学級の効果は?
⑤学校別学力テストの順位は公開するべきか?
⑥子供の貧困を解決するには?
等々目下問題となっている事柄についても、エビデンス(調査データ)に基づき提案しています。
「経済学」という題名の謂われは、この「エビデンス」にあります。
以下著者いわく。
『現在日本では教育政策決定においては、知識人の意見や考えが大きく比重を占めており、
結果として教育行政が迷走をする要因ともなっています。
経済学において、「知識人の考え・意見」は信頼性からは最下層に位置するものです。
より信頼性の高い統計データにもとづいた教育政策がいま求められています。
しかしながら日本の教育に関わるデータ(情報)は、公開範囲が限られ非常に閉鎖的です。
もっとひろく教育データを科学的な分析に提供していく事がいまの日本には必要です。』
子育てママにも大変参考になる本ですが、著者が述べたかった最大のポイントはここでした。
子育て中のお母さんから広く教育に関わる方々まで、一読をお薦めしたい本です。