SRSでは海綿体をどう使い回すか? | MTFのAkemiのblog イタリア児童文学・皆既日食・足摺岬が好き

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私は、イタリア児童文学が大好きで、皆既日食も大好きで、足摺岬も大好きな、団塊の世代に属する元大学教員で、性別はMTFです。季節の話題、お買い物の話題、イタリア語の勉強のしかた、新しく見つけたイタリアの楽しい本の話題などを、気楽に書いていこうと思っています。

SRS後の疑似女性器がどのように作られているかを、わたしの場合について、少し具体的に話してみたいと思います。

 

まず、男性と女性の泌尿器・生殖器の、正中線で切ったときの側面図をかなり大きく載せているサイトがありますので、それをリンクしておきます。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67686?mi=GendaiBusiness_AR_6

 

 

 

二つの図のうちの「男性」のものを切り貼りして「女性」のものに近い形に変えるのがMTFの場合のSRSであるわけですが、「亀頭」を、神経をつないだまま縮小して「陰核亀頭」の位置へもってゆくのが、まず基本的に大事なことで、わたしの場合も、そのようにしてあります。「陰核亀頭」の位置って、恥骨結合の下部のあたりにあるので、男性時代に想像していたよりも、だいぶ奥まった場所になるんだなあと、術後に初めて気がつきました。「陰裂(ワレメちゃん)」が始まる場所よりもだいぶ下になります。

 

この「切り貼り」をするにあたっては、まず陰茎海綿体と尿道海綿体という余計なものを除去して、股間の正中線がしっかり溝になるようにしておかねばならないわけで、わたしの場合もそうしてあります。感情的には、わたしのようなMTFにとっては、「ああ、これで確かに余計なものはなくなって、凸が逆に凹になって、しっかり『女の子のかたち』になったなあ。うれしくてたまらない」と思える場所ですねえ。

 

ところで、海綿体は、完全に「除去」してあるかというと、案外そうでないのです。

 

もともと、「男性」の場合の海綿体は、陰茎全体にあたる部分を除去しても、その奥にも続いているもので、陰嚢の後ろにも弾力性のあるゴム棒みたいなものがあったのを、記憶しています。陰茎が勃起するとき、その部分もぐっと充血してふくれることを感じていました。

 

そのへんの「ゴム棒」が、意外や意外、SRS後にも少し残してあるのです。だから、SRS後でも、股間をぐっと引き締めたとき、陰裂の奥の一部分が緊張して固くなるのを感じます。

 

その「固くなる」部分は、左右対称ではなく、右側にだけあります。そして、左右の陰唇のうち、左側はほとんど小陰唇と大陰唇との境がなくて、ワレメちゃんの土手がそのまま普通の皮膚へとつながっている感じなのに対して、右側は小陰唇と大陰唇のあいだがかなり深く掘れていて、土手が二段構えになっていることが、はっきりわかります。

 

そして、その第一の土手の裏側あたりが、力を入れるとぐっと固くなるようになっている。つまり、そのへんに海綿体の残存部分が埋めてあるのです。

 

結果として、男性時代の海綿体の、陰嚢の裏側あたりの部分が、正中線からはすこしずらして、右側に寄せて、残してある感じなのです。これって、どうしてか?

 

そう疑問に思いながら、そもそもナチュラルなままの形にしておいた場合、男性と女性とで、海綿体の入っている位置がどのように違っているかをあらためて学んでみると、女性の場合、「陰核」と呼ばれるものは、外から見える「陰核亀頭」付近だけでなく、そこを頂点とした「人」の字型になって、外尿道口や膣前庭を囲むように体の中で左右に伸びて「陰核脚」になっているのだということがわかります。

 

 

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陰核も性的に興奮したときには「勃起」して固くなるのですが、それは陰核亀頭の部分だけに起こる現象ではなく、その「人」の字型の全体にわたって起こることのようです。

 

それにひきかえ、男性の陰茎海綿体にも奥まで伸びている部分はあるものの、左右に分かれるのはいちばん根元の部分だけで、そこまでは一本になっています。

 

 

 

そこで、それを「使い回し」して女性の「陰核脚」の形を疑似的にこしらえようとすると、左右対称にこしらえるわけにはいかず、右か左かどっちかに寄せて、片側だけこしらえるしかできないようです。それでわたしの場合は、右に寄せて海綿体を残してあるようだと、気づきました。

 

そのようにせず、海綿体すべてを除去してしまい、亀頭を使い回しした「陰核の露出部分」だけをこしらえた場合には、こすれば性的快感を生ずる敏感な部分は存在するものの、それを支える「台」がないので、奥がふにゃふにゃで、こするとひっこんでしまい、結果として「こすり甲斐」の足りないものができてしまうのではないかと思われます。

 

というわけで、わたしに施術してくれたクリニックの場合、左右対称性を犠牲にしてでも、「こすり甲斐」のある陰核をこしらえることを優先して、あのようにしたのだと思われます。

 

SRSにはいろんな術式があるので、みんながみんなこのようなやり方で「切り貼り」をされているわけではないでしょうが、体験者のみなさま、あなたの場合はどうですか?