靖国神社が、なぜか非公認の映画 | MTFのAkemiのblog イタリア児童文学・皆既日食・足摺岬が好き

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私は、イタリア児童文学が大好きで、皆既日食も大好きで、足摺岬も大好きな、団塊の世代に属する元大学教員で、性別はMTFです。季節の話題、お買い物の話題、イタリア語の勉強のしかた、新しく見つけたイタリアの楽しい本の話題などを、気楽に書いていこうと思っています。

前から申し上げているように、文化・芸術を楽しむことを趣旨とするこのブログでは、政治問題はあつかいません。

 

ただし、靖国神社に関して、世間の人があまり知らない情報が入ってきた場合には、みなさまがその問題を考える際の糧となることを念頭に、情報の提供はします。

 

実際、最近になってある筋から、情報が入ってきました。

 

ネット上に「靖国神社職員有志の主張」というウェブサイトがあります。

靖国神社職員有志の主張 (fc2.com)

 

内容は、ご覧いただければわかりますが、「靖国神社の本当の存在意義は、政治家がよく言う『追悼施設』というのとは異なるのだ」と主張するものです。

 

これはいったい、どういう人たちが立ち上げたサイトなのか?

 

可能性は二つあります。

 

第一は、外部者が「靖国神社の本音はこうだろう」と推測して、職員有志を装って書いている可能性。その場合、その執筆意図はむしろ、「あそこへ行く政治家は、実はこういう思想に共鳴する連中なのだ」として、高市早苗や稲田朋美のような人を「こきおろす」ところにある、というものです。

 

第二は、額面どおりに「職員有志」が立ち上げたもので、神社当局がこのとおりの主張を堂々と掲げないことに本気で苛立っている人たちが書いたものだという可能性。

 

私は最初、第一の可能性が高いと思っていたのですが、最近になって、第二の可能性を示唆する情報が入ってきました。

 

その情報は、文献情報ではないので、学術的価値はないのですが、ある人が言うところによると、平成14(2002)年に『凛として愛』という映画が完成したときに、靖国神社当局が、それを二日間だけ新装なった遊就館の映像ホールで公開し、その後の上映予定は撤回してしまったことに、職員の中から不満の声があがり、当時の湯澤貞宮司に対する「反対派」を形成した、その流れを汲む人たちが、この「職員有志」となっている、という説です。

 

その情報源によると、靖国神社は、第七代大野俊康宮司(平成4年4月1日~平成9年5月20日在任)の時代までは、宮司が率先して「激烈な熱い想いを英霊の御霊に捧げる」態度でご奉仕をしていたのに、軍人経験のない第八代湯澤貞宮司(平成9年5月21日~平成16年9月10日在任)以後は「愛される靖国神社」のようなイメージ戦略を打ち出すようになって、態度が変わってきた、それを快く思わない人たちが、大野宮司時代までの靖国神社の精神を守りたくて、「職員有志」の集団を形成している、というのです。

 

『凛として愛』は、現在靖国神社・遊就館の映像ホール1で毎日上映されている『私たちは忘れない』

https://www.youtube.com/watch?v=GNgI66qmn8E

(↑残念ながらリンク切れになりました)

をもう少し長編化したような映画であって、主張内容はほとんど変わらないのですが、湯澤宮司は、その映画の始めのほうの「現在の日本で、英霊の尊い犠牲を忘れて、飲み会で楽しげに騒いでいるサラリーマン」の役を演じているのが、一部の靖国神社職員であることを理由に、不適切と判断して、この映画を以後上映させなくした、というのです。

 

今の靖国神社当局は、この「職員有志」のウェブサイトに関してああだこうだ神社側から言及すると、神社内に「守旧派」と「改革派」の対立があることを外部に知らしめてしまうことになって、不都合だからと思ってか、黙殺の態度でいる、ということです。

 

以上の情報は、むしろ「守旧派」(つまり、「職員有志」)のほうを支持する、とある靖國神社崇敬奉賛会終身会員からもたらされました。

 

 

 

なお、『凛として愛』は、現在DVDも販売停止になっているそうですが、You Tube では鑑賞することができます。

 

『 凛として愛 』 - YouTube

 

 

私は、その内容に対してはコメントしません。

ただ、若い人の場合、ほかの歴史書もいろいろ(少なくとも10冊~20冊ぐらいは)読んだうえで鑑賞することが望ましいとだけ申し上げておきます。

 

 

(↓ご参考まで)

国内問題として首相の靖国参拝を考える(江川紹子) - エキスパート - Yahoo!ニュース