3学期が修了して,子どもたちは春休みにはいります。
担任は,毎日,指導要録の記入をします。
教員以外の方々は,指導要録をご存じないと思います。
指導要録は,児童生徒一人一人の一年間の勉強や生活の記録を記入する物です。
五年間保存されることになっています。

私は,22人の5年生の学胆ですが,指導要録を書き終えるのに,5日間もかかってしまいました。
私の勤務校のある市では,指導要録は,手書きです。
指導要録の書く内容が,見直しの度に多くなります。
今年から多くなったものは,外国語とキャリア教育です。
以前からある教科の成績は,数値や記号で記入します。
これは,一年間のテストの点数や,通知表の結果を集計して,丁寧に記入すると,まる一日かかります。
そして,新しくできた,総合学習・外国語・キャリア教育は,文章で記述します。
今年から始まった外国語なんか,週一時間しか授業がないのに,評価の記入欄は3つもあります。
総合学習は,週に二時間の授業に,記入欄が2つです。
キャリア教育は,そんな授業は時間割にはないのに記入しなければなりません。
何でキャリア教育だけをわざわざ記入しなければならないのか,わけが分かりません。

さらに,児童一人一人のそれだけの膨大な記録を,正確に書けるとは思えません。同じようなことを何人かの児童に書いています。

そうやって,まじめに考えるれば考えるほど書けなくなっていく指導要録を,ストレスにさらされながら,五日間も書き続けました。

一番不満に思うのは,こうやってイライラしながら書いた指導要録ですが,この記録は殆ど参考にされることがないということです。
新しい担任が見るでしょうか?
私は新年度がはじまる前に,前担任の記録を参考にしことはありません。
つまり,無駄な努力です。
しかも,その児童の良いところだけを書けと指示されているので,悪いところは一切書かれていません。問題児も,普通の子どもになっています。
これは,以前,情報公開が広まった時に,開示に備えて悪いところは書かないようになったからです。

五月ごろになると,指導主事が余録を点検して,修正の指導が入ります。
本当に,何のための仕事かむなしいですよ。
指導要録の内容を考えた,文部科学省の官僚は,頭の中だけで考えて現場のことなんか考えてないのだろうな。
まったく,やってられません。
最近,通知表に誤りがあったというニュースを多く目にする。
確かに,誤りは良くないことだ。

しかしこう連続して報道されると,どこかに,またもや,教員バッシングの臭いがする。

私も,つい先日,三学期の通知表を渡し終えた。
ひやりとしたことがある。子どもの係活動をうっかり他の子とまちがえてしまった。
すぐに直した。

通知表を作成するのは,大変な手間である。
私の場合,二十数名の児童だが,長いときで二週間以上かかる。
通知表を作成する時間は,勤務時間中にはとることができない。
勤務時間には,授業の準備や他のいろいろな仕事がある。
学期の終わりといえども,それに変わりはない。
数十年間は,通知表作成の時期になると,授業を一時間ほど短縮して時間をとったものだ。
最近は,授業内容が多くなり,また年間の授業時間も要録の規定ぎりぎりしか取れないので,そんなことをする余裕がない。
それに加えて,通知表に記載する内容が次第に多くなってきている。
総合が,英語が,近年加わった。

こんな訳で,余裕のない通知表作成の仕事状態のため,ミスが多くなるのだと思う。
そこのところを,報道してくれそうには……ないな。

男女共同参画ってのに、わが県は力を入れている。
学校教育でも指導するように、資料を作っている。
先日、アンケートが来た。
資料をどのように活用していますか?
資料は、県のホームページからダウンロードして使うようになっていたらしい。
知らなかった。
昨年までは、冊子にして学校に届けられていた。
教室に、使い残しがある。
冊子にしないのは、税金のむだづかいをしない経費節約のため良いことだ。

でも、男女共同参画の指導時間をわざわざ取ってるような余裕は、今の学校にはありません。
内容の増えた新指導要領どおりに終えるために、ぎりぎりです。
男女の協力なら以前から道徳で指導しています。
それぐらいにしておいてほしい。

アンケートのねらいは、純粋に調査している場合と、指導しろと圧力をかける場合とがある。
どちらかなあ。
指導していないのに、したとは書けないけど。何にもしてないと回答するのもまずいかな。
私に来るアンケートの回答は、いつも、相手の実施者の気持ちをくみ取って、思いやりの回答をする。中庸な回答。少しはやってます、みたいな。
これってどうなの。
先生方は、だいたいはそうしていると思うけど。