ガサガサガサ
「うおっつ!」
学校帰りのこと耳障りな音が足下でする
昨日部屋で出たあいつかと思い思わず後ろにバックステップをする
「バックステップってださいな~」
隣にいる友人がかっこいいと思っていた俺の心をくじく
いやちょっと思っていただよ。ちょっつだよ
「ねえ、お兄ちゃん」
足下からなにやら声がして下を向くとなにやら小動物のような声がする
「なんだよ。翔子かよ」
頭をかきながら今年中学生になった幼なじみをにらみつける
思えば今年で高校も3年になり進路だのなんだので今年中学生になった幼なじみをみると
思わず顔を背けたり
思わず睨んだりしていた
高校2年の夏
俺は部活を辞めた
なんていうか才能がなかったというか
大学に入ったら続けるのかとかそう言うことを考えると
ドリブルをしていた弾が手を払ってきているようで
集中できなくなっていた
小学生から続けていたことだけに
バスケットボールを持つ幼なじみの顔を見るとなんだか俺の心をそのボールで踏みつけているようで
思わず逃げ出したい衝動に駆られる
見渡すとバスケクラブの友達と集まってパス練習をしているようだった
「じゃあな。勉強あるから帰るわ」
「おい!..........いいのかよ。翔子ちゃん半泣きしてるぞ」
わかってるって言わなくても。俺は最低なことをしてる。でも今の俺の成績じゃ来年浪人していることは明らかなんだ。
「お前バスケ辞めてから変わったよな。...........少し息抜きすること覚えた方がいいぞ。」
バスッ
俺の背中に痛みが走る。でも振り返らない。
「じゃあ俺ちょっとじゃれてくるからここでな。翔子ちゃん俺も混ぜてくれよ」
中学生のバスケ練習に参加って、事案かよ
なんとなく振り返るともう友人はグループに混ざって楽しそうにパス練習をしていた
なんとなく草むらに座りながらそれを見ているとなぜか1分ごとにスクワットをしている自分に気がつく
何やってんだか俺は
頭をかきながら俺は翔子との出会いを思い出していた
なんていうことはない
ダン!ダン!
壁当てをしているときである
高1の夏のことアパートのドアの前でしゃがみ込んでいる小さな狸を見つけたわけだ
半べそをかいてポニーテールを揺らしていたから
ボールの投げ合いをしていたら次第にじゃれつくようになってきて仲良くなったわけである
あの頃の俺はどうかしてたんだ
「小学生と仲良くなったっていいことなんてないのにな」
当時俺には彼女がいた
りぼんがかかわいい長い髪の女の子
ちょっと茶髪で、あの頃は幸せだった
ただ、次第に彼女の方が嫉妬してきたわけである
俺は相手は小学生だからと言っていたが彼女はそうは思わなかったらしい
女は女なんだよ
バシンっ!
気がついたら顔面がものすごい痛みを発していた
「んももももも!」
顔面を両手で覆い悶絶していると友人はボールの方へ行き
「わりい。痛かっただろう」
とボールをさすっている
アイツめ。いつか殺して
「大丈夫。顔痛いよね」
小さな手でおでこをさすってくれる。その天使の名は翔子
俺は起き上がると無意識に頭をなでていた
「お兄ちゃん」
「事案だけは勘弁だわ」
「俺は無意識にバスケットボールを友人から奪うと顔面に向かってパスをしているのであった」
「声でてんぞ!いってーーー!」
「そして俺は翔子と一緒にバスケを楽しむのであった」
「たく、今度はお前な!顔面パスは」
なんていうかどうでもいいのかもしれないな
勉強はきっとシュートすれば入るだろ
あの夏の最後の試合みたいに
俺はツクシを踏みつけて今の自分に賭けてみることにした