普段、あまり料理をしない母から、唯一教わった料理が、ホワイトソースだ。




アタシたち一家は、アタシが幼少の頃 どうしたわけか池田の閑静なお屋敷街の外れに住んでいた。

そのころ、母が家の前でパン屋をしていた。
そこにお屋敷街から、サンドイッチ用のパンを買いに来るヨネザワさんという奥さまがいて、これまたどうしたわけか、母と仲良くしてもらっていた。

兄が 袋に手を突っ込んで、袋菓子を食べているのを見たヨネザワさんに
『まあ!アナタ、子どもには お10時、お3時と時間を決めて、お皿に入れておやつをあげないとダメよ。』と教えてもらった。

それから母は(おやつ代制度が導入されるまで)、市場で買ったお菓子を、ちり紙の上に分け与えてくれるようになった。


母が、そのヨネザワさんから教わったホワイトソースの作り方を、アタシに教えてくれたのだ。


バターを弱火で溶かして、小麦粉を振るいながら、少しずつ溶かしながら、混ぜていく。
もったりと、まとまってきたら、牛乳を鍋肌に這わせながら少しずつ注ぎ、混ぜていく。

分量も、作り方も適当。
けっこう簡単でおおらかなレシピだ。

思えば、ヨネザワさんは、おおらかでシャキシャキした、イイおばさんだった。


ヨネザワさんメイドのホワイトソース。
今、アタシが受け継いでいる。

今日のホワイトソース、あまりにもおおらかに作りすぎたようで、牛乳1リットルを一本使ってしまった。
ホワイトソース、一年分だ。


ホワイトソースを作るのが得意です。と言うと
『じゃあ、グラタンやドリアが得意なんですね?。』と、みんな思うはず。

いや、アタシは、ただホワイトソースを作るのが得意なのだ。


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