ブログの更新をせぬまま、しばらく時間が経ってしまった。

ここしばらく、あまり珍しいことも、すんごくおもしれーということも、これはニュースでがす、なんてこともなく、淡々と過ごしていた。



そんな中の5月の頭、

友人の息子くんが大学生になって、下宿をすることになり その引っ越しの手伝いをしてきた。




小奇麗なマンションに、小さなキッチン。

お風呂とトイレはセパレート。

7畳ほどの和室に、作り付けのクローゼット。



今時の大学生の下宿って、豪華なものだ。



引っ越し荷物に、

冷蔵庫と洗濯機に炊飯器、テレビにベッド。

諸々の日用品に、食器に鍋、釜。


一人暮らしに必要なものを、お父さんの車に積んで持って行く。



加えて今時の下宿は 重装備のようだ。




新しい住処で、新しい生活。

不安半分、うるさい親から解放されて「これから遊んでやるーーー」と、期待半分。


ほっぺたをピンクにさせて、嬉しそうに部屋を整えていた息子くん。






そういえば、うちの兄も弟も、高校を卒業して 関東の学校に行った。

なので、彼らも(結婚するまで)しばらく一人暮らしをしていた。





兄は、毎度 次の月までの仕送りを使い果たし、母に仕送り要請の電話をしてきた。



『財布に、あと50円しか無いから、缶コーヒーも飲めない。』と、泣きつく兄に


『唾でも飲んどきなさい』と、冷たく言い放ち受話器を投げ捨てる母、このやり取りを何度となく見たものだ。




一方弟はというと、仕送りが足りないと、ただの1度も言ってきたことがない。




母と何かの用事のついでで、東京まで足を延ばし、弟と待ち合わせた時があった。


新宿のアルタの前に現れた弟は、18才のとき 大阪から持って出た、古い型の袖がちょんちょんになったジャケット姿だった。



見兼ねた母が、マルイまで連れて行き、 ケンショーか?、タケオか?と訊きながら、要らないという弟に、慌ててジャケットを 見立ててやっていた。



そんな母に、要らないの一点張りで、最後には「なら現金でちょうだい」と、数万円を母からせしめていた。
(いや、本人はせしめたつもりは 無いのだろう。)






現在兄は、こちらに戻って仕事をしているが、弟は上京してから、ずっとあっちだ。


学校を卒業してから、ずっと一つの会社で仕事をしてきた(20年近く)。

そして、、まあまあ責任のある地位にも就いていた。


仕事に自信を持っていたし、誇りも、愛情も人一倍にあった。

それは、弟と話をしていると、よく分かった。



そしてこの度、長らくお世話になった その職場をあとにして、自分で新しい仕事をすることになったらしい。



新しいことをするのは不安だけれども、その分ワクワク、ドキドキして楽しみなことも多い。

それは きっと誰だって同じだと思う。



自分で、『これをやってみよう』と思って、新しいことにチャレンジしていくことはとても良いことだと思う。

傍で見ていても、それはとても良さそうに見える。



自分にやりたいことがあって、そのことが大好きで、どうしてもやりたくって、

それが仕事になって、人の役に立って、誰かが喜んでくれて、それでお金もくれて、

とても、良いことだ。



人間、究極 自分のやりたくないことや、嫌なことはできないものだ。

やりたいことをやって 生きていくのが一番良い。

 



20数年前に バッグ一つで上京していった弟。



上京前夜に、そっと弟の部屋を覗いたら、



バッグに着替えを詰め込みながら

ご機嫌で『大脱走』のテーマを 口笛で吹いていた。



古巣を旅立ち、新しい仕事を手がけようとしている今も、BGMは『大脱走』なのだろうか。