先日記した明菜について。
明菜のことを語り始めると、次々に言葉が溢れて、あれもこれも記したくなる。
やはり、そこが明菜のスターたるゆえんだろう。
コンビニ7店員 明菜。
多分アラフォー。
顔立ちは、美人の部類に入る。(おそらく中学・高校時代は、美人の不良少女だったと思う。)
瞳は、クリっと大きく、まつ毛もエクステ無しで黒くびっしり生えている。
輪郭は、頬が削げ、少しやつれた印象もあるが、あごが尖り、えらの骨がイイ感じでしっかりしている。
程よくシャギーを利かせショートにした髪は、黒々として人形のようなパサついた感じの艶がある。
そして、肌は喫煙による影響だろうか?コンビニ弁当で栄養が偏っているのだろうか?、
若干毛穴が開いており、そのせいの乾燥で、ファンデーションのノリがあまりよろしくない。
でも、その潤いのない、すこし疲れた 幸薄そうな感じが、明菜をより明菜たらしめている。
そして、いつも「少女A」のイントロと共に、アタシの前に現れる。(アタシの中だけ)
チャンチャンチャラッチャチャラーーーン♪チャラーン♪チャラーン♪。
コンビニ7店員 明菜。
とにかく仕事に切れる。客さばきが秀逸。
ゆえに、後輩バイトの女子高生が、もたもたしていると、レジの釣銭をチャリっと一つ鳴らし(舌打ちの代わりと思われる。)、その女子高生の斜め下に、鋭い目線を走らせる。
「あっこさ~ん、こないだ明菜、店の外でタバコすってたんスよォ~。」
幸太からの、明菜情報だ。
明菜が、バイト中、お客の目につく場所で、タバコを吸うなんて意外に思われた。
「いやいや、明菜がそんなことするわけないっしょ。バイト終わって、私服でですよ。」
明菜、家に帰るまでタバコが我慢出来なかったのか?。
いや、せめて店が見えないブロックに入るまで。
「ってか、こうちゃん、アンタ!明菜の私服見たん?!。」
明菜はスターた。
あたしは、明菜の私服が気になる。
無性に気になる。
「あぁ、明菜ね、 黒のライダースジャケットって云うんすか?。黒の革ジャンにスキニーのジーパンでしたよ。」
その出で立ちで、タバコを貪るように吸う明菜を思い浮かべ、あたしは満足した。
明菜はそうでなくては。
明菜には、モテコーデは不要だ。シフォンのスカートも袖コンシャスも。
ましてや、フリルなんて、もっての外である。
モノトーンの素っ気ない服に身を包み、ヤニ臭いコンビニのくず入れの前で、貪るようにタバコを吸っていてほしい。
「あ、あっこさん、僕ね、最近明菜楽しそうなのが 気になるんスよ。」
「明菜、最近よく笑ってんスよね~。」
幸薄い明菜の、薄幸感を湛えた笑顔。。。なんかイイ!!。と、悶絶しかけたとたん、幸太が、思いも掛けない言葉を口にした。
「明菜、たぶんあそこの同僚の留学生の、ほら茶髪でちょっとチャラい、ホウ君だか、リュウ君だかと出来てると思うんスよね。」
幸薄い美人コンビニ店員明菜 多分アラフォー。
最近彼氏が出来ました。
20代前半、厚い胸板の茶髪のチャラ男の留学生。。。
それでこそ明菜。
近頃の彼女は、アタシの前に『北ウイング』のイントロと共に現れる。
スッチャッチャッチャラッ♪スッチャッチャッチャラッ♪ラビズミぃステリぃーーー♪。
3曲目のイントロが『難破船』になることを、どこかで期待している自分って、我ながらヒドイな。