わたしの一番好きな画家は、エゴン=シーレです。




シーレへの入り口は、グスタフ=クリムトでした。

(入り口なんて、失礼な話ですが。)



10数年前に、兵庫県立美術館で、クリムト展がありました。

クリムトファンだった私は、意気揚々とクリムト展へ。

もちろん、クリムトを、しっかり、たっぷりお腹いっぱい堪能(したと思います)。



そこで、シーレの小さなデッサン(クロッキー?)を観たのです。



ごりごりとした線。

小さな作品なのに、すごく前に迫ってくる感じ(すごく大きな作品と錯覚してしまいそう)。

苦しみとか痛さとかグロさが、ぎりぎりのところで色っぽさになっている感じ。

観ていると、きゅーーーっと締め付けられる感じ。

でも、美しい。


シーレの線、一本一本を観ていると、シーレがそれを描いたときの息づかいが

すぐそばで、自分の耳元まで、聞こえてきそうです。




話がそれますが

高校のとき現国の時間に教わった詩に

「・・・・・・唾で記せし我が文字は、人知れずこそ乾きけれ。」

みたいのがありました。

その時も、唾で文字を記している彼の、息づかいが聞こえてきそうだったっけ。



自分を追い詰め、ストイックにその線一本一本を描いていたのだと思うと

思わず、泣きそうになる。


しかも、すごいスピード感のある感動!!。



いろんな展覧会やギャラリーで、沢山の作品を観ます。

楽しかったり、かわいかったり、うっとりしたり。

それぞれに、感動します。


絵を観たときの感動って、とても静かで穏やかで、ゆったりとした感動なのです。

これは、私個人的な、こころの動き方ですが。



でもシーレは、感動が速く伝わるのです。

音楽を聴いて感動するのと同じくらいのスピードです。



シーレって、すごい。

音楽を奏でるように絵を描いていたんだ。