気温が一気に下がりました

朝   布団から抜け出すのに時間がかかります

あの熱帯夜の日々をもう忘れてしまいそうです







                               瀬尾まいこ・著
                               文春文庫









人は自分ではどうしようもない病を持ったとき
どんな行動をするのでしょうか



人それぞれに症状は違いますが   生きていくのに難儀するという点では似ています


美紗と山添は   それぞれの病のために
大きな会社を辞めます
そして栗田金属(社員6名)という会社で働きます



美紗は月に1回やってくるPMSの症状に悩みます
情緒不安定になり   自分の体に疲労感が来るだけでなく   人を傷つけ  人や物にあたります
ほんの2日ほどのことです
仕事場や友人との交流の際にそれが起きると   あとになってひどく後悔します



山添は   ある日突然に来たパニック障害に悩まされます
閉ざされた空間にいると  過呼吸状態になります
また   そうなるのではないかという不安で  電車に乗ったり  行列に並んだり  映画館に行けなかったり……行動範囲は極めて狭くなっていきます
山添の場合は  下宿から職場までの往復がやっとのこと……
次第に孤独感に陥っていこうとします




栗田金属の社長も含め  社員の皆は2人を寛容に見守ります
普通に接します
そこに救いがある設定が  読んでいて何よりも楽です



文中にもありましたが   このような症状の病のときには   回りの理解ある人にちゃんと知ってもらうことが大切です
その安心感で  やってくる不安感は少し小さくなるのでしょう



美紗と山添は  だんだんと距離を縮めていきます
「こんなことをしたら  相手は少し楽かな」と思うことを考え始めます



こんなに心強いことはないでしょう!



「電車に乗れなかったら自転車でいい」
というような発想を持ち  自転車で行動し始めた山添
もう元の自分には戻れないと落胆していましたが   次々に発想の転換をし始めます



とうとう会社に旋風をと新しい企画を練り始めるようになります
美紗も協力します
もちろん同僚も



2人は病に打ち克つのではなく  共に生きることを知ったのかもしれません



夕日が必ず朝日になることを、今の俺は知っている。


明日は何をしようか。




瀬尾まいこさんの作品は   辛いことを少しずつ少しずつ希望や勇気に変えてくれるから好きです




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秋明菊やっとこ一花開きけり
                                         アマンバ








9月2日の蕾からようやく1つの花を見せてくれました
嬉しい