「嘘つきジェンガ」著者:辻村深月さんを読みました。

 

 

 

 

第1話:「2020年のロマンス詐欺」

これは、コロナ禍でのいわゆるって詐欺の話で、最初、読むのが重い感じしましたが、

騙す、騙される側が変わっていく感じがして、だんだんと引き込まれました。

 

第2話:「五年目の受験詐欺」

子どもの中学受験で、裏口入学とは言わず、事前受験と称してお金をとる塾の詐欺のお話。

子供を信じ切れるか!そして、その詐欺の被害にあったことを子供に伝えられるか。

重い十字架を背負った母親に、すごい思い入れして読んじゃいましたポーン

 

 

 

第3話:「あの人のサロン詐欺」

無職で実家暮らしの紡が、憧れの漫画家の谷嵜レオになりすます詐欺のお話。

結局、谷嵜レオが軽犯罪を犯すことにより、紡の嘘はバレて、谷嵜レオと対面することに・・・。

そこで、地位も名誉もあるのにどうして犯罪を犯したのか?と問う。

 

 

創作のストレスにイライラしてとか、信頼していた誰かに裏切られ、その腹いせにーとか、少しでも彼に共感出来そうなストーリーを探してしまうのは、紡の欺瞞だ。

 

この「欺瞞」という言葉が印象に残りました。

 

「欺瞞」ていう言葉を調べると、「人をあざむくこと、だますこと」が本来の意味みたいですが。

さらに調べていくと、「自己欺瞞」って言葉が出てきました。

「自分の良心や本心に反しているのを知りながら、それを自分に対して正当化してしまうこと」らしいです。

この本では、人をだますということは、一方で、自己欺瞞=自分を正当化する=自分をだますことでもあると投げかけているように思いました。

でも、最後には希望を持てる終わり方になっていました爆笑

 

 

そういえば、この「人」にストーリーを求めるってつい、やっちゃうよねって思いました。

ボクサーは少し不良で、立ち直るきっかけがボクシングだったとか!(なんか、古いドラマか?爆  笑
 

宇宙飛行士はガチガチのエリート育ちじゃなくって、小さな片田舎で星を見て育っててほしい!とか(笑)。

 

重い話でしたので、明るいニュースを最後に!

庭に去年植えたドウダンツツジが、今年、ようやく花を咲かせましたニコニコ飛び出すハート

切り花にも出来るかなあ。このまますくすくと育ちますように。