「スモールワールズ」 著者:一穂ミチさん を読みました。
本屋大賞ノミネート作品は、知らない作家さんに出会えて面白い。
 
作家の一穂ミチさんは、BL(←ボーイズ・ラブのことだったのね。知らなかったアセアセ)を主題とした作品が多いんですね!
 
 

 
6章からなる短編集。
<4章:花うた>で、兄を殺された妹と、加害者の文通が綴られた物語が一番、心に響きました。
 
貧しかった加害者が、子供のころ遊びに行った友達の家でジグソーパズルの1ピースを盗んだことを告白。次の日、友達が1ピース見つからなくて完成させられなかったと聞いて嬉しかった。あんな小さなかけらが足りなくてもダメになるものなんてくだらないと言う。
 
被害者の妹の返信
「何か別のもので埋めることができたとしても、元の形にはならない。パズルの空白に、切り抜いた厚紙をはめこんで色をぬってもそれは完成じゃない。」
 
数年前に見たドラマ、リモラブの中で出てきた、医者役の江口のりこさんの言葉を思い出しました。

「人は心の中にぽっかりとした穴が空いていて、空いたままでも全然平気な人もいれば、何かで埋めようとする人もいる。」

家族や人じゃなくて仕事でも、趣味でも…何か好きなことで人は心の穴を埋めようとするみたいなことを言ってたんですが、この言葉がすごく好きでした!

 

画像、お借りしました。

 

私は、子育てもしてないし、子もいない分、バリバリ働けるのに仕事もパートで中途半端だし、だから、なんかで充実させなきゃ!とか、すぐ、考えちゃうのは、この心の穴を埋めたい衝動なのかなと・・泣き笑い
 
急に失ったピースでなくても、心の穴をぴったり埋めるのは難しいけど、ある程度は埋められるのかなあと考えたりしました・・。
 
<5章:愛を適量>も良かった笑い泣き飛び出すハート
 
<6章:式日> 暴力を受けて父から逃げた息子が、父の葬式に高校の先輩と参列する話。
「誰の人生だって激動だよなあー。」という言葉が響いた。
 
それぞれ、小さな世界で懸命に生きてるんだって感じたお話しでしたニコニコ
 
そう、誰の人生だって激動なんです!意味のない人生なんてないって思って小市民も頑張ろう!!
そんな小市民家族代表わが夫は、今日もまた、有給でソロキャンプに行かれましたよ(笑)。 
夫はキャンプ沼にはまっているので、心の穴はなさそうですね・・爆  笑