とある日の事です。
洗濯機の下から水がにじみ出して来ました。
「どうしよう。水が‼️」
娘さんがパニクりながら梅さんに言います。
が。
「うん」
「ふぅーん」
「何で」
「洗濯して無いんでしょ」
梅さんからは呑気な返事しか帰って来ません。
「洗濯してるの!」
「水がにじみ出してるの!」
娘さんが大きな声で言います。
「そんな大きな声出さなくても聞こえてるわよ」
梅さんは読んでいた新聞から顔をあげる事もしませんでした。
無反応(無関心)です。
かつての梅さんだったら。
「余計な所、触ったんじゃ無い」
「どうするのよ」
「あんまり、触らない方が良いわよ」
娘さんを責めて追い込む様な言葉を連発し、その場を取り仕切ろうとしていました。
結局、梅さんは何もせず(出来ず)娘さんが解決するのですが。
それが。
その日の梅さんは何も言わず、見に行こうともしませんでした。
「もっと何か言わないの」
娘さんが思わず言いました。
が。
「えっ?何を?」
梅さんがキョトン顔で言います。
色々言われると思っていた娘さんは、梅さんの無反応(無関心)に不安を感じました。
娘さんは自分自身で思っていた以上に梅さんを頼っていたのかも知れません。
少しずつ少しずつ。
梅さんは今までの梅さんで無くなって行くのでしょうか。
不安がつのる娘さんでした。
トホホ。