とある日の事です。


その日、娘さんは休みでした。


「あんた今日、休みなの?」


お昼ごはんを終えた頃。

梅さんが言います。


「はい」

「朝から居ましたけど」

「カレンダーにも休みの印あるでしょ」と娘さん。


と。


玄関に来客です。

梅さんのお友達でした。


事前に何も聞いて居なかった娘さんは、挨拶もソコソコに慌てて2階へ退散しました。


「あらっ」

「娘さんいらしたの」

「良かったのかしら」と気まずそうにお友達。


「いいのよ」

「気にしないわよ」と平然と梅さん。


2時間程して、お友達は帰って行きました。


「友達が来るなら、事前に言って置いてよ」と娘さん。


「わざわざ、あんたに了解とらなきゃならないの」と梅さん。


何か解釈が違う。

この家は娘さんの嫁ぎ先です。

梅さんはその母親です。

一般的には了解も必要事項です。

が。

それは、さておき。

娘さんはボサボサ髪でだらけている姿を見られたくなかったのです。

お友達も娘さんが居るとは知らなかった様で、気まずそうでした。


「そんな事、気にしないわよ」と梅さん。


友達は『気にしない』と言い張ります。


梅さんは常に何事も自己都合で解釈し、上から目線の言動をします。


以前(かなり前です)。

こんな事がありました。


梅さんは、お友達とお出かけする事になり。

そのお友達のお嬢さんの車で送ってもらいました。


が。


道が分からなくなって、手間取ったそうです。


で。


『私達は道を知らないんだから、あなたがしっかり運転してね』と梅さんがお嬢さんに言ったそうです。


と。


「わかってます」

「ちょっと、冷静に考えさせて下さい」とお嬢さんが答えたそうです。


梅さん達は、無事到着し楽しんで帰って来ました。


梅さんはこのお嬢さんの冷ややかな返答の意味を理解出来なかった様です。


「急に笑わなくなった」と不思議そうにしていました。


梅さんは車で送ってもらうと必ずと言って良い程、この「私達(何故かいつも複数形)は分からないから、しっかり運転してね」発言をします。


分からないからなら、黙っていれば良いとは考えないのでしょうか。


分からない事に対して、上からモノ言うのはいかがなモノか。

などとは考えもしないのでしょう。


ましてや。


相手が不快になるなどとは。

到底考えが及ばないのでしょう。


「そんな事くらいで不快になんかならないわよ」と高笑いですから。


ほとほと困ったお人です。


『こんな母親嫌だぁ➰』


大声で叫びたい衝動を必死に押さえる娘さんでした。


トホホ。

とある日の事にございます。


お豆は、毎月本社に提出する書類の《会社への要望》欄に『西日が強くてレジの画面が見づらくなるで、対策を希望』と書きましたにございます。


と。


本社から担当の人が来られましたにございます。


「なるほど」

「なかなか西日強いですね」

「○○店も西日が強くてね➰」

「目に痛い位でした」

「メンバーで色々やってましたよ」

「今はもう店舗が無くなったんですけどね」

「頑張って行きましょう」


と、意味深な笑顔を残して帰って行かれましたにございます。


エッ?

お豆は腑に落ちませんでした。


「ここより条件の悪い所がある」

「諦めなさい」と言いたいのでしょうか。


対応出来ない理由を一言も話していませんでした。


明らかにごまかされています。

何の解決もされてません。


要するに。

『本社が対応に当たる程の案件では無い』と言う事のなのでしょう。


が。


何故に。

よりによって、閉店した店舗の例を出すのでございましょう。

お豆の店舗も閉店に向かっていると言う暗示でございましょうか(先だって《優良店舗》の表彰をされたばかりですが)。

現存する店舗ならば『共に耐えましょう』と言う気持ちにもなれますのに。


お豆は、この様な言い回しの説得(ごまかし)を好みません。


いっそのこと。


「経費削減で、無い袖は振れない」とでも言われた方が納得(諦め)が行く様な気がします。


モヤモヤが増幅するお豆でございました。


トホホ。

とある日の事です。


「これは、何の葉っぱ?」


娘さんが冷蔵庫を開けるとラップに包まれた葉っぱが入っていました。


大根の葉?

カブの葉?

小松菜?


「菜っ葉でしょ」と梅さん。

「だから、何の葉?」と娘さん。

「菜っ葉は菜っ葉よ」と梅さん。

「だから、何の葉?」

「菜っ葉って色々あるでしょ」と娘さん。


これは、らちの明かないパターンです。


かつて(大昔)。

娘さんが木ノ芽は何の芽か聞いた時のデジャヴです。

梅さんは「木ノ芽は木ノ芽」と終始言い張り。

娘さんは木ノ芽が山椒の芽であることを自分で調べて知りました。


謎の菜っ葉は味噌汁の実になり。

カブの葉のようでした。


梅さんは、自分がカブを買って来た事もカブの葉を残して置いた事も忘れていました。


「カブの葉だったね」と娘さん。

「カブの葉?」と梅さん。


とんちんかん。


娘さんは会話する気力を失います。


食後。

梅さんは。

お決まりの様に。

食べ残しの味噌汁を鍋に戻そうとします。

空の鍋のふたをとりながら。

「連れ無いの」と梅さん。


そして。


娘さんが片付けてをしようとすると。


「後で私が洗うから」と梅さん。

「やりたいの?」と娘さん。

「たまには、あんたがしなさい」と梅さん。


いつも、片付けは娘さんがしています。

かつては梅さんがしていましたが。

洗い残しや洗わず片付けるなどがあり。もう何年もしていません。


梅さんは何事も自分の仕切りで進めたいタイプです。

そして。

仕切り切れなくなっている(出来ない事が増えている)現実を受け入れていません。

記憶が曖昧になっている事も相まって。今もシャキシャキ仕切っている気分でいます。


「しなくても良いよ」と娘さんが言うと。

「なんでよ」と不服そうに梅さん。


ありがた迷惑が増えています。


難儀な事です。


トホホ。