とある日の事です。


娘さんが仕事から帰ると。


部屋中に辛そうな煮物の匂いがしていました。


どうやら。


梅さんがカボチャの煮物を作った様でした。


「辛そうな匂いしてるけど、大丈夫?」


鍋の中のカボチャが醤油色になっていました。


「醤油がちょっとだけ残って面倒臭いから、全部入れたのよ」


梅さんがしらっと言います。


「またぁ➰」


娘さんは毎度の事ながら呆れてしまいました。


梅さんは何でも《少し残っている》のが嫌らしいのです。


とは言え。


醤油は残すべきでは。


事実、煮物は辛くて食べれなくなってしまったのですから。


カボチャも醤油も無駄になりました。


「失敗したわ。辛くて食べれないわね。始末するわ」


醤油が少なくなる度に、娘さんはこのセリフを聞いている様な気がします。


そして。


何故、反省し学習しないのか。


不思議でなりません。


ちなみに。


梅さんは《もったいない》からと様々な物を捨てずに溜め込んでいます。


では。


この食べれなくなったカボチャは。


《もったいない》とは思わないのでしょうか?


娘さんが追求すると。


「あんたもケチ臭い」


と、一括されてしまいました。


《価値観の違い》でしょうか。


理解に苦しむ娘さんでした。


トホホ。