とある日の事です。


その日、梅さんは月に1度のお食事会でした。


梅さんは朝早くから、遠足に行く子供の様に準備万端整えてソワソワしていました。


娘さんは遅番で午後から出勤だったので、家事をしたり食品の買い物に行ったりしていました。


「何時からなの?」

「遅れない様に出てね」


11時過ぎ、買い物から帰って来た娘さんが梅さんに言いました。


「12時からだから」


梅さんがのんきに答えます。


「バス時間は調べたの」

「30分はかかるでしょ」

「もう出た方が良いよ」


娘さんが梅さんを急かせます。


「いつも私が待たされるから、たまには待てば良いのよ」


梅さんはぶつぶつ言いながら出て行きました。


と。


梅さんのお仲間から電話がかかって来ました。

11時半に待ち合わせをしているのに梅さんが来ないと言うのです。


娘さんは、梅さんの携帯に連絡しました。バスの中でした。


12時過ぎ、梅さんが帰って来ました。

待ち合わせの時間を間違えていた様です。

「12時って言ってたのに」

と怨み節も出ていましたが、梅さんのカレンダーにはしっかりと待ち合わせ時間が《11時半》と書いてありました。

自分で書いて置きながら、見ていなかったのです。


思い込みで間違った行動する事が増えて来ています。


なんとも。

なんとも。


トホホ。