「楽しいから笑うのではない。
笑うから楽しいのだ。
悲しいから泣くのではない。
泣くから悲しいのだ」
という言葉がありますが、心理学的には必ずしも正しいわけではないようです。
ただ、ふだんの「心の持ち方」を考えるとき、おおいにためになる言葉です。
「どうせ人間なんてみんな冷たい」と他人を批判している人は、必ずといっていいほど、いつも不機嫌そうな顔をしています。
嫌われるから不機嫌なのか、不機嫌だから嫌われるのか。「卵が先か、ニワトリが先か」のような話ですが、これは「どちらも正しい」と思います。
つまり「嫌われるから不機嫌なのであり、かつ、不機嫌だから嫌われる」んです。
いつも不機嫌な人は、実は、「他人に気を遣ってほしい」という甘えが強い人です。
不機嫌な顔を見せることにより、「私の機嫌をとってくれ」と他人に要求しているのです。
「何もいいことがないから、自分は不機嫌なのだ」などと言っていないで、自分から「気分がいい状態」を作りだせばよいのです。
笑顔であいさつをされて、気分を悪くする人はいません。
自分の笑顔が、まわりの人の気分をよくし、結果的にその上機嫌が自分にも返ってくるものです。
相手のご機嫌をとろうとするのではなく、「私は、あなたを尊重しています」という自分の気持ちを伝えればいいんです。
たとえ相手に不愉快な態度をとられようが、それでもなお上機嫌でいられる、意志の強い人間になりたいものです。