銀行員のぶっちゃけ話

銀行員のぶっちゃけ話

銀行員が銀行員の目線で銀行の秘密をぶっちゃけます。

銀行員って3時でシャッター閉めた後何してるんだろう?
とか
住宅ローンの審査ってどんなこと審査するんだろう?

など疑問に思うことありませんか?
銀行はお金を預かり、貸し出し、最近は資産運用のお手伝いもします。
そんな銀行の内部事情や、知っていると得するテクニック、利用店舗の選び方など、銀行員の目線で、内部情報の流出に留意しながら(笑)割とぶっちゃけて綴りたいと思います。

一家に一人、は要らない銀行員ですが、身近に一人いるとローンが借りやすかったり(申込にはテクニックがあるのです!)敷居が高いと思われがちな銀行を上手に利用できると思います。
疑問や質問等あれば、お気軽にご質問ください。
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ちょっと長期の出張に出ることになり、更新のストップ、およびコメントやご質問をいただいてもお答えできなくなります。
2013年10月中旬には再開する予定ですので、よろしくお願いいたします。


以下からリンクでとんでください
※リンクがない先は今後記事作成予定です
※記事未作成のタイトルについても、ご質問いただければお答えいたしますのでお気軽にどうぞ!
※ぶっちゃけ度について
★:一般的なお話、知っている人もたくさんいるであろうお話
★★:一般にそれほど知られてないけどたまにテレビ等でも紹介してたりするお話
★★★:基本的に銀行員でないと知らない内容であったり、筆者の個人的考えだったりするお話
ですので参考までに。

●銀行員ってどんな仕事してるの?
・銀行員のお仕事(ぶっちゃけ度★:2013年6月22日NEW)
・銀行担当者のキャリア(ぶっちゃけ度★★:2013年6月23日NEW)
・お金を貸すのは個人相手と法人相手がある(ぶっちゃけ度:★:2013年7月9日NEW)
・銀行員の残業?(ぶっちゃけ度★★:2013年7月1日NEW)
・金利って借りる人によって違う?
・運転資金として借りる
・銀行員って3時以降何してるの?(ぶっちゃけ度:★★:2013年6月24日NEW)

●知ってると得する銀行利用のテクニック
・住宅ローンの申込(基本編)(ぶっちゃけ度:★★★:2013年7月10日NEW)
・住宅ローンの申込(仮審査)(ぶっちゃけ度:★★:2013年7月12日NEW)
・その他のローンの申込
・通帳はどこの支店でつくるのがいい?(ぶっちゃけ度★:2013年6月27日NEW)
・銀行の担当者選び
・信用って?
・事業計画を作る?

●銀行員ってどんな人たち?
・銀行員の飲み会

●その他ぶっちゃけ話
・そうだ銀行に強盗に行こう!(ぶっちゃけ度:★★★:2013年6月25日NEW)
・銀行にある監視カメラ(ぶっちゃけ度:★★★:2013年6月26日NEW)
・お客様は神様だ?
・担当者のレベル感

※尚、記事の内容は筆者の主観で書かれているため、全ての銀行員同様の考えではありません。また、金融機関によって異なりますので、そういう銀行員、金融機関もあるという参考程度にお考えください。
住宅ローンの契約に至るまでには、大きく
1.仮審査
2.本審査
3.契約
という3ステップを踏むことが通常です。
※住宅ローンの申込(基本編)参照

今回は住宅ローンの仮審査について。
事前審査と呼ばれることもありますが、いうなればざっとの金額で審査が通るかまず審査してみましょうというものです。
この仮審査はよほどのことがない限りは行う審査であるとご理解ください。
この審査を踏むことで保証料や担保評価額、信用調査などが行われ、続く本審査にスムーズに移行することができます。
※保証料、担保評価、信用調査については別の記事で
仮審査で承認が出れば、その後悪条件がでたり金額の増額がない限りは本審査も承認されます。

仮審査のポイントは幾つかあります。
窓口で住宅ローンについて相談した場合、銀行員は色々質問してきます。
逆に何も質問してこない銀行員はそもそも何をお客様に聞くべきかもまだ理解していない新人の可能性がありますので注意です。
具体的には
・資金計画(幾らの建物を建てる・購入するのか、自己資金はいくら用意していていくら借りたいのか)
・返済期間(毎月どれくらいの返済額にしたいのか、ボーナス返済はするのか)
・勤務先(勤続年数)
・年収
・家族構成
・スケジュール
・他に借入があるのか(教育ローンとかマイカーローンとか消費者金融の借入とか)
などでしょうか。

この中で銀行員が何より気にするのは勤務先年収です。
勤務先(上場企業など)と年収等を確認した段階で担当している銀行員はその案件がイケそうかダメそうかなんとなく判断しています。
公務員であるとか上場企業勤務であるとよほどの悪条件がなければ審査通るな、などという感じです。

安定した収入が見込める=滞りなくローンの返済が可能である可能性が高い
からです。

もちろん実際審査するのは担当ではなく別の部署ですが、担当者のレベルや経験が豊富なほど幾つも案件をこなしてきていますので、経験則から判断します(担当者の段階で融資のお断りすることは基本的にはありえませんが、暗に融資が厳しい旨をお伝えすることはあります)。

仮審査に必要な書類はそれほど多くありません。
・銀行で記入する書類が2種類くらい(仮審査申込書と個人情報の同意書)
・昨年の源泉徴収票
・本人確認書類の写し
・資金計画、購入・建築する住宅の情報一式
くらいでしょうか。
このことからも、やはり源泉徴収票で勤務先と年収を確認するのが何より重要ということがわかります。

※余談ですが、幾らまで借りれるのか、とお客様に質問されることがよくあります。
銀行員は幾らまでです、とお答えはできません。
なぜなら銀行員は幾らまでなら貸せるのか、とは考えないからです。
お客様が幾ら必要なのかを確認し、その金額が貸せるか否かの判断を行うのです。
ですから、例え最初から無理とわかっていてもお客様が1億必要で1億貸してほしいといえばその金額で審査します。
1億必要なのですから、5000万円の融資では足りないわけですからね。
しかし住宅ローンでは審査の結果減額承認(2000万円で申込んだのに、1500万円ならいいよという審査結果が届く)となる場合はよくあります。
この場合は減額分はお客様に何とかして用意していただく必要が出てくるわけですね。
因みに、目安としてよく言われるのは住宅ローンの場合は年収の6倍程度まで。
年収500万円なら6倍の3000万円くらいまでなら借りれるかな、というおおよその目安の話をすることはあります(6倍までなら借りれるよということではありません。人によって事情や状況は様々ですからあくまで目安です)。

そもそも論として、銀行の住宅ローンの申込にはクリアしてほしい最低ラインというものがあります。
金融機関ごとに異なると思いますので、各金融機関の住宅ローンのパンフレットをご確認ください。
パンフレットの裏に、
・年齢(20歳以上60歳以下とか)
・勤続年数(サラリーマンは1年以上、自営業者は3年以上とか)
・年収(150万円以上とか)
の記載があるはずです。
このラインに満たないと、そもそも審査のテーブルに乗りません。
よほどの事情や例外でない限り、このラインに満たない案件は審査を通らないと考えてよいでしょう。

仮審査を行う際のポイントとして、嘘をついてはいけませんということがあります。
全ての銀行取引において共通のことですが、たまに他に借入があるにも関わらず申告されないお客様がいらっしゃいます。
なんとなく他に借入があると審査が辛くなると考えるからでしょう。
実際他に借入があるとその分の返済額も考慮して返済比率という比率を算出し、返済が問題なく行われるかどうかを銀行では判断しますが、銀行では他の銀行や金融機関で借りている借入を調べる手段があるので、嘘をついても確実にバレます。
バレた時に心象が悪くなるだけですので、自己申告で記入する項目も正直に記入してください。
不安な項目がある場合は、スケジュールに余裕があるうちに事前に銀行員に相談いただければよい解決法を提示できる場合もあります。
別の記事で書く予定ですが、口座履歴などがその典型です。

住宅ローンを借りることを意識しだした時に、一度借りる予定の銀行に相談してみると良いでしょう。
マイホームの購入は、人生で一番大きな買い物だという話をお聞きになったことがあるでしょうか?
多くの人にとっては、マイホームの購入は一生で一度の大きな決断であると思います。
確かに、1000万円を超える買い物など他には中々ないものです。
マイホーム購入に際し、これまた多くの人が利用するのが住宅ローン。
初めてお金を借りるのが住宅ローンだという人も少なくありません。

銀行で住宅ローンを組む・・・
一生で一番大事な契約であるかもしれないその契約・・・

どうすれば住宅ローンをより良い条件で借りられて失敗、後悔しないのか

銀行員の視点からご説明いたします。

前置きが長くなりましたが、まず知っておいていただきたいのは住宅ローンの借入を行うまでには大きく3つの段階があるということです。
1.仮審査
2.本審査
3.契約
の3段階です。
購入する住宅の事情や書類の不備等で契約までに何度も面談が必要になるお客様も中にはいらっしゃいますが、スムーズに進んでもこの3段階は踏む必要があるとご理解ください。
通常はまず住宅購入予定があり、金額等の検討段階で一度銀行にご相談いただくと思います。
その際に仮審査に必要な書類の案内があるのが通常でしょう。
しかし借入を行う本人ではなく、例えば配偶者(奥さんなど)の方に仮審査に必要な書類の案内を行い、借入を行う本人には仮審査の申込に初めて対面するというケースは多いです。
平日には仕事の都合でなかなか銀行に来れないから、代わりに話を聞きに来た、という具合ですね。
しかし上述したように住宅ローンの申込に際して、3回は銀行に足を運ぶ必要があります。
※場合によっては仮審査を飛ばしていきなり本審査を行い契約というケースもあります。しかしこれはよほど期日に余裕がないとか、銀行にとってのVIP先で事前に決裁者の承諾が下りているなど特殊な場合以外はありえません。
※銀行員が住宅ローンを組む場合は例外なく自分の勤める銀行で住宅ローンを組むものですが、借入を行うのが銀行員だとしても仮審査は行います。
※銀行は平日の日中しか窓口は開いていませんが、住宅ローンの案件は銀行にとってもうれしい案件です。場合によっては仕事終わりの夕方とか休日に対応できることもありますので、仕事の都合でどうしても平日の昼間には銀行に行けないなどという場合は相談しましょう。仮審査の書類は代理の方にお持ちいただいても大丈夫という場合もあります(書類の記入はあくまで本人ですよ、後で契約書と筆跡が違うなんてことになったら大問題です)。

これらの各項目や、審査のポイントについてまとめたいと思うのですが、思いのほか長くなってしまいそうなので項目ごとに細分化して書きたいと思います。
興味のある項目にリンクを貼りますので、興味のある項目はご覧いただければと思います。
住宅ローン審査のポイント
・口座履歴
・職業(勤続年数)
・年収
・連帯保証人

さて、住宅ローンの申込には3つの段階があると書きました。
銀行員としては、
仮審査から2週間後くらいに本審査。
その2週間後くらいに契約。
ということで実際にお金が必要になるまで1カ月くらい期間があると余裕をもって対応、処理できるのでありがたいです。
それくらいのスケジュールの余裕がほしいですね。
しかし、ここで知っておいてほしいことがあります。
実際には審査に2週間もかかりません
ということです。

具体的に審査の流れをお話しすると・・・

①お客さんに審査に必要な書類に記入いただき、その他の必要書類をもってきてもらう
②銀行員(担当者)がお客さんに口頭で聴取した内容を纏めて、預かった書類を整理して審査する人が審査できる状態に整える。
③銀行の支店内の決裁者に諮る(担当者→上席者→支店長とハンコをもらいながら書類がわたります。要は支店長の承認を得ること)。
④保証会社あて書類を一式郵送し、保証の可否の判断を仰ぐ(保証会社については上記の連帯保証人の項参照)
⑤審査結果が保証会社から届く

というまでが審査の流れです。
仮審査と本審査で流れは変わりません。
イメージとしては仮審査でざっとの金額で審査を行い、仮審査で承認が出れば金額やその他詳細を詰めた内容で本審査を行うという感じです。
仮審査で承認が出ていれば、その後仮審査時になかった悪材料がでたり金額が大きく変わったりしない限りはまず本審査でも承認されます。
ここでポイントとなるのは②番。
銀行の担当者の仕事ぶりです。
担当者のレベル感については別の記事で書きますが・・・この担当者が経験が浅かったり、仕事に追われている状態にある場合要注意です。
「審査を急いでいない」
なんて口にしようものなら、間違いなくあなたの住宅ローンの審査は後回しにされます。
ぶっちゃけ銀行の融資担当者はほぼ例外なく激務で仕事に追われていますので、優先順位が高いと判断した仕事から取り掛かりま。
審査を急いでないなら別の仕事を先に片付けようとします。
・・・私もそうでした。
平気で2、3日。場合によっては1週間何もせず放置なんて担当者もいます。

この書類を整える作業、熟練の担当者で何の問題もない案件なら30分程度で完成させます。
ちょっとした問題があって補足説明(銀行用語で副申という案件説明の文章)の作成をしたとしても1時間くらいでしょうか。
経験の浅い担当者だとその2~3倍の時間がかかりますし、場合によっては半日かかりっきりなんて場合もあります。
その上、整えた内容も整えたつもりなだけで整えられておらず上記の③の段階、支店内での決済(担当者→上席者→支店長)もスムーズにいかず、何度も戻されて更に時間がかかったりします。
担当者が優秀であれば午前中に相談した案件が午後には支店内で承認され、その日のうちに支店の手を離れ翌日には保証会社の審査ラインに乗る。
審査の可否はFAX等で届くので、2~3日で審査結果が届く場合もあるのです(審査に問題がなくスムーズに進む案件に限りますが)。

ということでここでテクニックのご紹介です。
自分の案件が担当者の都合で後回しにされないためにどうすればいいか?
・銀行員の知り合いがいれば口添えしてもらう(同僚の知り合い、あるいは紹介案件というだけでその案件の優先度が高まります。支店長とか担当者の上席者だとなおよし)
・スケジュール的には急いでいないものの、審査の結果だけはできるだけ早く欲しいと伝える(具体的にいつまでに結果が出るのか問いましょう。正確には銀行担当者も回答できませんが、1週間というなら我慢しましょう。それくらいは仕方ない。ここで2週間といわれたら担当者の変更を依頼するか別の支店に行きましょう。上述した2週間くらい期間がほしいというのは、スケジュール調整のためにそれくらいあると余裕があるという意味で、審査に2週間かけることを想定しているわけではありません)
・他の銀行でも同時に審査してもらっていると伝える(銀行員は他の銀行に案件を持っていかれることを嫌う傾向にあります。金利交渉に際しても有効です)
ということを試してみましょう。
そのうえで、3~4日経ったころ担当者に電話してみましょう。
「何か足りない書類はありませんでしたか?進捗状況はどうですか?」
と。
銀行の担当者はせっつかれると途端に頑張ります(笑)
しつこくならない程度になら督促してみるべきです。

今回は住宅ローン申込スケジュールについてメインで書いてみました。
別の記事で他の項目の詳細を書きたいと思います。