1.運城の周り方
2.水上列車に乗って永済へ
3.『登鸛鵲楼』の詩で有名な鸛鵲楼へ
4.普救寺へ







 1.運城の周り方


福島県や長野県より広い市域に見どころが分散しており、地下鉄がない運城は、綿密な計画が必要です。大きく4つのエリアにわかれており、1日に12エリアが目安となります。各エリア間は数十〜100km離れているので、包车(タクシーチャーター)がおすすめですが、私はなるべくバスで回ろうと思います。全てをバスにするのは非効率で現実的ではないので、エリア間移動はバス、エリア内移動はタクシーをメインにしました。





1運城市塩湖区エリア

市の中心部で空港や高鉄駅があります。基本的にはこのあたりにホテルを取ると思います。

塩湖

運城博物館

解州関帝廟など



2芮城(Rui Cheng)エリア

市南部の芮城県。

永楽宮

広仁王廟など



3济(Yong Ji)エリア

市西部の県級市で永济市。

鸛雀楼

普救寺

万固寺など



4万荣(Wan Rong)エリア

市北部の万荣県。

李家大院

万荣東岳廟

飛雲楼 

稷王廟など











 2.水上列車に乗って永済へ 



今日は3番の永済エリアに行ってみます。『千と千尋の水上列車』とネーミングされている列車に乗って、運城市近郊の永済駅へ向かいます。ご想像通り、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に登場する「水上列車」から名付けたようです。運城市の運城駅から永済駅までの路線では湖の側を通って、水上列車のような美しい景色が楽しめるとSNSでバズって、当局もプロモーションに力を入れ始めました。運城市が管轄する県級市の永済市は黄河沿いの歴史ある小さな町で、眼下に黄河を望む名勝の鸛鵲楼(かんじゃくろう)で有名です。   





チケットの買い方ですが、普通にTrip.comで購入できます。水上列車とは単なる愛称で、列車番号は8165と8166です。運城と永済で検索すれば普通に出てきます。頭にアルファベットが何も付いていないのは、ローカルな普通列車という意味になります。硬座のみで片道7元。普通列車の硬座というと10数時間かけて長距離を走る農民工向けのカオスをイメージしますね!でも、この列車は運城市近郊の短距離列車なので、農民工が乗ってる訳ではなく混んでいません。





8165列車  運城9:35→永済10:54


8166列車 永済14:04→運城15:35







高鉄の運城北駅と違って昔ながらの火車駅。久しぶりに中国の客車に乗ります。立派な関羽の銅像も!








小さな待合室で列車が来るのを待ちます。普段は高鉄駅ばかりを使ってるので、ほのぼのした風景に和みます。









往復で14元!こんな低価格で小旅行が楽しめます。私はパスポートを見せなくてもQRコードで乗車できるのが便利なので、中国鉄道の公式サイト「12306」を利用しています。簡体字で入力しないと検索に出てこないなど、中国語がわからない方には難しいので、Trip.comで購入しても大丈夫です!








始発は隣の市の臨汾、終点は運城市の最南端にある風陵渡です。先程書いたように中国の中では非常に短い観光メインの客車列車。









駅を出ると街並みが途切れ、すぐにトウモロコシ畑の風景が広がり、運城はやはり田舎だなと感じます。そうしていると進行方向右側に見えてきました!湖の畔スレスレに鉄路は伸びてます。








完全なる観光用路線だと感じたのは、この湖の区間だけ非常にゆっくりと走ってくれること。観光客は思う存分写真を撮っていました。









確かに水上列車というだけのことはありますね!










『千と千尋の水上列車にようこそ』








1時間20分の行程のうち、10分以上はこんな風景ご続くので、慌てずに写真を撮れます。







1時間20分ほどで永済へ








永済駅も非常にこじんまりとしています。










 3.『登鸛鵲楼』の詩で有名な鸛鵲楼へ



タクシーでおよそ20分で、中国四大楼閣の一つと言われる鸛鵲楼(かんじゃくろう)へ行きました。およそ30元。こちらは復元されたものですが、非常に高く立派です。








高校で習った方も多いと思いますが、忘れてしまった人は、ぜひ漢詩を復習してから行くといいです。








『鸛鵲楼に登ると、光り輝く太陽も、西の山々によりかかるように沈んでゆき、眼下には滔々と黄河が東の海に流れ続けている。 この雄大な眺めを千里の彼方まで見極めようとして、更にもう一層上へと登ってみるのである。』



写真では分かりにくいですが、確かに黄河が流れています。












 4.普救寺へ




次にタクシーで普救寺へ。およそ5分で10元ほどでした。









普救寺は唐武則天時代に建てられました。元代の王実甫の雑劇『西厢記』のラブストーリーは普救寺が舞台だそうです。










小説自体は勉強不足で分からないのですが、50mある舎利塔が見どころでした。








14:00の列車に乗るので、2箇所合わせて滞在時間は2時間弱。すぐにタクシーを拾い永済駅へ。30元弱でした。行きと同じ水上列車に乗って運城戻ります。









(つづく)