山西省の運城は西と南を黄河と接しており、西が陝西省、南が河南省との省境になっています。蘭州などの大都市を流れる黄河をイメージしますが、この辺りは大渓谷の中を流れています。






そんな黄河を見に行くには運城市の中心から2時間程度かかる黄河大梯子崖が有名です。公共交通機関で行けますが、非常に時間がかかるし、タクシーだと往復500元はみないといけません。いろいろ調べていると運城市ツーリストセンターが運営している城景通というバスがありました。







いくつかの観光地を無料で巡ってくれるバスです。掛かるのは保険料の3元のみ。ルートは複数設定されていて、好きなコースを選択できます。注意点としては、観光ツアーバスで途中離脱はできません。もちろん、入場料は含まれてないので、各自購入の必要あり。










私は黄河大梯子崖と龍門景区、古今天下を巡るコースに申し込みました。もちろん、保険料3元のみ。










いくつかピックアップポイントがありますが、私は運城北駅で乗車。8時出発で20名ほどの観光客が申し込んでいました。







バスで1時間半ほど走った場所に黄河大梯子崖があります。








9時半に黄河大梯子崖に着きました!天気が良くて最高の黄河日和。運転手さんが大声で『午後1時に出発するよ!10分前に来てね。1時は出発時間だからね!』と念押し。3時間半あれば十分ゆっくりできます。









大梯子崖というように、黄河を崖の上から眺められるのがこの場所の魅力です。








チケットは結構細かく分かれてるんですが、入場とエレベーター(片道)、ガラスの桟道のセット券118元にしました。歩いて登れば60元で済みますが、よっほどの健脚でなければ絶対にオススメしません!本当に急な階段が続きます。









私はエレベーターでサクッと崖の上へ向かいます。









天気も良くて最高の眺めです。








この辺りは黄河が南下して黄土高原を切り裂くような渓谷を流れます。









見えますか?ガラスの桟橋なんて可愛いもんです。命綱をつけて桟橋を歩くアクティビティ(飛雲渡)もあります。やってみたかったんですが、みんなグループ客。1人でここを渡るのは流石に心細いので止めました。









黄河は蘭州あたりから北上して、内モンゴルに至ります。フフホトから南下し、黄土高原を通って運城まで来て、進路を東に変えます。黄土高原の渓谷を流れる黄河を見るなら運城が良い場所です。黄河を挟んで南の三門峡市もオススメ。










私はガラスの桟橋。全く怖くはありません。








中国にはガラスを売りにしていても、汚れてしまってよく見えない観光地もありますが、ここは比較的クリアに下が見えます。








ガラスの桟橋からの眺め。エレベーターからずいぶん歩いてきたんですね。









ガラスの桟橋は思った以上に空いていて、自分一人の時間が多かったです。エレベーターにしろガラス桟橋にしろ、ここに来る中国人は意外とお金を使わないみたい。








この高さ分かるでしょうか?




















黄河で最も狭い場所、こちらが龍門です。この龍門を舞台にした伝説が『登龍門』です。龍門の

流れは急なので、上流に上れた鯉が龍になるという伝説です。川幅は40m弱。伝説のように急流ではありません。








帰りは階段で下りました。エレベーターを使わず、自分の足で登る人はみんな休み休みで大変そう。本当に急なので足元にはご注意下さい。









こんな隙間があってみんな通っていたので、私も通ってみます。スリムな私は余裕w








滝が落ちていています。ついさっきまで、あの上にいたかと思うとちょっと怖いです。










あっという間に出発時間の午後2時になりました。正直、十分に満足したので帰りたいのですが、あと二か所巡ります。10分ほどで竜門景区へ。この辺りからは川幅が広くなり見慣れた黄河の景色。









現役の古い鉄道橋もありました。貨物列車や客車が走っています。対岸は陝西省の韓城。有料でさまざまなアクティビティもあるらしいですが、あまり興味が湧かず出発時間までまったりしてました。








最後に訪れたのが、古今天下という観光施設。イマイチよく分かっていないんですが、中国でも最長の地下トンネルがあるらしい。1時間後に出発とのこと。







60元払って入ってみます。









崖をくり抜いて作った住居、ヤオトンがたくさんありました。山西省や陝西省を鉄道で移動してると、ヤオトンをたくさん見かけますが、こんな間近でみたのは初めて。入口はレンガで補強と装飾がされています。













こちらは古いタイプの単純なヤオトン。











地下トンネルにも入れます。全長3000メートルもある地下トンネルは迷路になっていて迷いそうでした。ほとんど、表示がないから本気で焦りました。










吊り橋の上からヤオトンを眺めます。崖をくり抜いて作ってある様子がわかりますね。この施設は演舞や出し物があり、それがウリらしいのですが、ちょうど私たちの滞在時間中には何もないようです。








タクシーだと往復500元は掛かるし、公共交通機関なら乗り継ぎで時間も掛かり、かなり難易度が高い黄河大梯子崖に行けて満足です!正直、残り2箇所は中国人観光客も時間を持て余してたので、寄らなくていいかなとも思いました。運城市のツーリストセンターとしては、あまり人気のない観光地も組み込んで、大梯子崖以外にもお金を落として欲しいのかなと感じました。無料なんだからそこは察して我慢。









8時に出発して17時前に運城北駅の前にある運城ツーリストセンターに到着。お疲れ様でした!








最後に運城のオススメ料理紹介


凉菜は説明が難しいんですが、中華の和え物。特に運城のものは美味しいとオススメされました。見た目と違って辛くないです。辛いのが苦手な人も大丈夫!運城の凉菜には必ず入ってる揚げナスが中国人から大絶賛だったので気になっていました。見た目や口に入れた食感は揚げ豆腐みたいなんですが、じわりと茄子の味がして美味しい。









盘鸡とは鶏肉とじゃがいもの煮込みです。鶏肉は骨付きで煮込まれており、スパイスの風味をたっぷり吸い込んで、しっとり柔らかく、口の中でほろっと崩れるほど。香ばしさと旨味が染み込んだ肉は絶品です。鶏肉と一緒に大きめにカットされたジャガイモが煮込まれており、鶏の旨味が染みてホクホク。〆にお好みの麺を入れるとまた美味しい。〆と言いつつも運城では最初から入れて混ぜて食べるスタイルが一般的。麺も幅広い麺から、うどんみたいなものまで様々です。ウイグル発祥らしいですが、運城大盘鸡も有名でお店がたくさんあります。私はうどん麺をチョイス。







せっかくセントレアから直行便で行けるようになった運城。ぜひ行ってみてください。