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SaaSパートナーズ協会 専務理事 山梨学院大学経営情報学部 教授 松田利夫氏
今日からしばらくの間、いわゆる「クラウドコンピューティング」の動向について、日頃観察していて気がついたことや、情報産業側の立場から見た私的クラウドを週2、3回のペースで紹介する。
【写真入りの記事】
クラウド技術動向や市場動向に関する最新情報については、業界紙のライターの方々に任せするとして、情報企業経営者あるいはソフトウェア技術研究者の視点から、クラウドという“バズワード”をからめて業界内で起きていること、論じられていることについて、私的解釈や展望をつづってみる。その時々にその時の気分で思いついたことを思いつくままにつづるので、時系列的、論理的に順序立った内容にはならない可能性があるので、あらかじめご理解下さい。
まず初めに、私のクラウド観を簡単にまとめる。ソフトウェア技術研究者としての私にとって、「クラウド」とは単に「インターネット」を意味するにすぎない。そして、「クラウド・コンピューティング」は、サン・マイクロシステムズ創業者のスコット・マクネリー氏による提言「The network is the computer」の延長上にある概念と理解している。
これに対して、情報企業経営者としての私にとって、「クラウド」とは、「インターネット」を通じて提供されるIaaS、PaaS、SaaSと呼ばれるサービス・モデルの総称であり、それら「クラウド・サービス」を市場へ提供するための技術的かつビジネス的基盤を含めた概念としてとらえている。
技術的観点からの「クラウド・コンピューティング」は、さらなる技術的進歩が期待されるものの、既存の技術を使って実現されているわけだから、その意味での「クラウド」はかなり明確なものといえる。しかし、「クラウド・コンピューティング」を技術的に理解し、実装できたとしても、それを「クラウド・サービス」として市場に提供するには、これまでのハードウェアやソフトウェアの流通モデルとは大きく異なる新たなサービス流通モデルを構築し、それをクラウド上に実装するというビジネス的観点が必要になる。
実際、「クラウド」をビジネス機会としてとらえ、理解しようと試みるとき、誰もが直面する問題は、その技術的難しさよりも、新たなサービス流通モデルを構築し、そこに、それぞれの事業機会を見い出すことの難しさにあるといってよいでしょう。
■略歴
SaaSパートナーズ協会 専務理事
山梨学院大学経営情報学部 教授
松田利夫
(まつだ としお)1947年10月、東京・八王子市生まれ、62歳。72年に慶應義塾大学工学部管理工学科卒業。77年、慶應義塾大学大学院工学研究科博士課程管理工学専攻単位取得、その後に退学し、同年東京理科大学理工学部情報科学科助手。94年から山梨学院大学経営情報学部助教授に就任し、現在同学部教授。2000年11月にはきっとエイエスピーを設立し、代表取締役社長に就任。それ以前の1999年には「ASPインダストリー・コンソーシアム・ジャパン」の設立に参画し、副会長に就任するも、03年10月に辞任。09年12月には、日本ユニシスなどと「SaaSパートナーズ協会」を設立し、専務理事に就いた。
SaaSパートナーズ協会=http://www.s3p.jp/
きっとエイエスピー=http://www.kitasp.com/
松田利夫Twitterアカウント @ToshioMatsuda
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100922-00000007-bcn-sci