やくみつる | 48family Never Ending Dream
今日のサンスポの1面に

こんな記事が載っていました


「擬似の世界…ファンは現実に戻れ」

漫画家 やくみつる(52)

「投票している方々をテレビで

拝見して、早く現実に戻れよと

思った。現実のしがらみの中で

生きている大人からみると、

擬似の世界だね。投票した

アイドルには会えるかも

しれないけど、リアルに付き合える

人はいない。メンバーの1人ひとりは

いいばかりだけど、前田敦子は

振り向かないよ。もっとリアルな

世界があることを知ってほしいな」

[2011年6月10日 サンスポ 1面より]


この見出しを目にしたとき

は?Σ(゚д゚;)と思いました


この人は何の話をしているのか?

サンスポさんは何を意図して

こんな記事を1面に載せたのか?


このコメント、AKBのファンなら

みなさん何の話?と思うでしょう


曲がりなりにも、評論をするのであれば

しっかり、評論の対象を知ってから

語ってほしい。

味見もしないのにメニューだけ見て

評論する料理評論家なんていないでしょう?

漫画を見ていないのに、普段の言動だけで

あなたの漫画は…と言われたら

どう思うんでしょう?



AKBのファンの中に

メンバーと付き合えると思っている

人間なんているとは思えない。

女の子のファンもいます

小さな子供のファンもいます

高齢者のファンもいます

もし、そういうファンが

いたとしてもほんの一握りでは

ないでしょうか?


いったい、彼はAKBの何をもって

“擬似”と言うのだろうか?


彼女たちは彼の言う

“現実のしがらみの世界”

10代から飛び込み、自分の夢を

掴むために、芸能界という

ドロドロとした現実の世界

もがき、苦しみながら

戦っているということを彼は

知っているのだろうか?


そういう彼女たちを支えること

応援することの何が“擬似”なのか?

確かにエンターテーメントの世界

演出されることもある。


でもAKB48というグループは

今までのどんなアイドルより

“リアル”をファンと共有している

そういうグループだということを

彼はどれくらい理解しているのだろうか?



彼は以前、自分の好きな

相撲界の問題に関して

こんなことを言っていたことがある


「八百長の話は以前からあり、

見ていて『おやっ』と思う取組も

あったが、ファンはそれもひっくるめて

楽しんでいた。相撲には興行という

側面もあるから、それ(八百長)を

いうのはやぼという気持ちだった。」


“国技”とも言われるスポーツ

自分が熟知しているものには

こういう見方をしているのに

100%エンターテイメントの

アイドルのイベントを捕まえて

この言い草は正直なところ

いかがなものかと思う。


無知を露呈しすぎてて

思わず笑いさえ出てきそうで

まさに愚の骨頂な気がします。



こういう、名の知れた人の

こういう、いい加減なコメントが

新聞の1面にのることで

AKBのイメージが現実と

違う風に染めらてしまうかと思うと

本当に悲しいし、悔しいですね。


新聞を作る人達も

取材対象のことをもっとよく

勉強して記事を掲載して

欲しいものです