お久しぶりぶり赤澤涼太です。いつもこの出だし!!
諸々かつあい早速本題。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』感想いってみよう!!
「ゴジラ、ハリウッドで映画化決定」
最初にこの類いの見出しをみたのは93年の暮れ、『ゴジラVSメカゴジラ』の本編終了後の特報でした。同年夏に公開された『ジュラシック・パーク』で、その技術に度肝抜かれてた赤澤少年は、一緒にみてい丸山くんと二人で大はしゃぎしたもんです。
それから2年、これといった続報もなく、愛するゴジラはメルトダウン。来年度の自衛隊の予算と共に帰らぬ獣となりVSシリーズは幕。
中学生になった赤澤少年。いつまでも怪獣怪獣ばかり言ってられないと映画オタクに昇格(?)。ハリウッドの存在が以前にも増したそんな98年。
公開されました。
ハリウッド版ゴジラ!!!、、、
ん?これ、
ゴジラ?
おいエメリッヒ、
これは、ゴジラか?
聞いているんだ、
ゴジラかと。
…そう、ゴジラなんだね。。。
5年待ったあれがこれかい。思春期の5年はなげーんだぞ!(が、今では愛しかありません、エメゴジ。マジで)
そのローランド・エメリッヒ監督『ゴジラ』から16年、日本ゴジラの製作中止から10年の2014年、公開されたのが、前作のギャレス・エドワード監督『ゴジラ』。
「おいおい大丈夫か、本当に大丈夫なんか?でもみたい、恐いよりみたい!」
などと心配と期待と興味が混沌としながらみたその″ギャレゴジ″。
初代ゴジラに敬意を払いつつ、しっぶいキャスティングでかためつつ、なかなか重厚に仕上げつつも、
カッコいいそのデザインのゴジラは、なんと「チャンピオンまつり」なヒーローゴジラ!これにはびっくり!そして大満足。
その興奮覚めぬまま矢継ぎ早に発表された「モンターバースシリーズ」の製作。
ギャレス「次はキングギドラとモスラとラドンだすよ♪」
マジかっ!
更に、
ギャレス「キングゴングの単発やってその後に『ゴジラVSゴング』やるよ♪」
生きててよかったと思ったもんです。ホント。
その後日本も負けてられんと発表した『シン・ゴジラ』がこれまた大ヒット、いや、大ヒットどころか社会現象。怪獣映画初の日本アカデミー最優秀作品賞に。歌舞伎町にはゴジラベッドが登場しゴジラロードまでできてしまう、アニメ映画も三作製作され、ゴジラブームに発展しました。
そんな、5年間を経て待ちに待ったハリウッドゴジラの続編が本作。
『ローグ・ワン』で精も根もつきた(?)ギャレス・エドワードの代わりにメガホンを任されたのは、「どうやらギャレス以上にやばいオタクらしい」と噂なマイケル・ドハティ。
ドハティ「ギャレスのゴジラは大好きなんだけど、ちょっぴり変化をつけたんだ。背鰭は初代と同じにしたし足も太くした、あと尻尾の先を少し丸くしたんだ。作品を重ねる度に変化がつくのも、ゴジラの魅力だろ?」
うん、大丈夫だ。ってか弟子にしてくれ(なんのだ)
そんな『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(以下、『GKM』)。前置き長くなりましたが、ここからは僕なりの感想、今後の予想等々、たのしく書きなぐらせていただきます。多いにネタバレしていきますので、未見の方はみてからみてね♪
(以下、ネタバレありありでございます)
前作の終盤、瓦礫の山と化したサンフランシスコからはじまり、前作から5年ってのも合間って、「のっけからビオゴジかよ!」な本作、
結論からいいます。
「ありがとう、ドハティ監督」
93年にハリウッド製作の文字をみたとき、心から期待した映画がそこにありました。
怪獣が出るたび、登場人物と同じ表情になり、全身の毛穴がピンこ立ち、目頭が熱くなり何度も涙がちょちょぎれました。それなりにたくさん映画はみてきたけど、こんなにもいっぺんに言葉にならぬ感覚が全身に湧いたのは初めて。
エンドロールのレジェンドお二人への追悼。自然と、拍手をしていました。
『シン・ゴジラ』の驚きと興奮、それとはまた別な、なんと言うか赤澤的にはノスタルジーですかね、、
期待した、そのしっかり延長の上で、
しっかり最高でした。。
とぉーにかく怪獣の出番と見せ場が多いんです!!オープニングタイトル惜しんで怪獣出してます!!
これだけ素晴らしいキャスト(この映画にはオスカーノミネート俳優が知ってる限り4人は出てます)集めてる映画なんですが、怪獣と俳優の価値の比率が幼少期に完全に戻ってしまう。
怪獣たちが生き生きと生々しく、カッコいい。
しかも、バックに伊福部サウンドきた日にゃ、あんた、、、主演ゴジラです。
そんな主演ゴジラの脇を固める人間達ですが、「怪獣映画にしっくりな名優達」が集まっております。
人間の出番は少なく、テンポも早い。それであれだけの「無茶」ってくらいの感情変化を、ハートを繋げてダイナミックに表現するんですから。しかも主演のゴジラさんは目の前にいないんです。
そんじょそこらの役者にゃできない。
それでいて主演のゴジラさんを食ってはならんのです(笑)
ですから主演(人間の)にカイル・チャンドラーの名前を聞いた時、
「なんてしっくりくる人選だ!」
って思いました。
二枚目でタッパもあり演技力ももちろんある、してよき感じでアクがない。
主人公が少年の映画の父親役とか、
映画の中盤から出てくる主人公を追ってる捜査官役とか、
そーゆう感じが多いんです、いつも。
怪獣映画に主演するために生まれてきたのかな、ってくらいな方なんです。(完全に赤澤主観です!)
しかもなんか、似てませんか?若い頃の宝田明さんに!凄く似てると思うんです。
ちなみにカイル・チャンドラー演じるマーク・ラッセル博士は『ゴジラVSゴング』にも登場。
ピーター・ジャクソン版『キングゴング』(04)に「タフガイ役が多いが実は腰抜けなスター俳優」役で出演しているカイル・チャンドラーは、ゴジラだけではなくキングゴングとも2回目の共演。もう立派な″特撮俳優″です。
エマ・ラッセル博士を演じたヴェラ・ファーミガは流石の一言です。
007のブロフェルドも足元にも及ばない、とんでもなことやってるヤツ。
いろいろ言い分あるにせよ、「イカれたB級映画100本まとめたイカれた悪役」よりイカれた悪役です。
やっぱキングギドラに「モンスター0」って名付けるヤツは絶対信じちゃいけませんね。
なのに、なんかそーみえない(笑)すげー葛藤して、なんかヒーローみたい。
『ゴジラVSキングギドラ』のエミー・カノー(中川安奈)を彷彿させられました。…いや、これ書いてて思った、絶対あれ、エミーだ!エミーのオマージュだ(笑)
そのエマ博士のバックにつくのが正反対にいかにも悪役なチャールズ・ダンス演じる環境テロリスト、アラン・ジョナ。(なんか最近、急に色々でてないか?チャールズ・ダンス、ブームなの?チャールズ・ダンスさん)
この二人が並ぶシーン、なんかギドゴジのギドラ回収シーンを彷彿させるんですよね、、やっぱエマはエミーだ!
ちなみに、マークとエマ夫妻は『ツイスター』のオマージュかと。ビル・パクストンとヘレン・ハント夫妻を彷彿させます。現場を退いた夫の発明を嫁が完成させるとか。終盤の車内のやりとりとか。
その娘、マディソンを演じるのは『ストレンジャー・ジンクス』の″超能力少女イレブン″ことミリー・ボビー・ブラウン。彼女には騙されました(笑)
絶対、三枝未希(小高恵美)ポジションだって思うじゃん!ちがうんかい!!超能力ないんかい!!!
ま、そんな安易なキャスティングしないか(笑)
最大のミスリードでした、三枝未希は別の方でした、
そう、チャン・ツィーさんです。
え?小美人ポジじゃないかって?
いやいや、
まさかの合わせ技です。
だってあの容姿、完全に『ゴジラVSスペースゴジラ』の一番いいときの三枝さんじゃん!
それになんかずっと、テレパシーも超能力も、使えそうな雰囲気バリバリ出してたじゃん!使わないけど!チャン・ツィー!
小高恵美さん出てんのか思ったよチャン・ツィー(笑)
その三枝未希以上にゴジラ愛に満ちた方が、
「さらば、友よ」
ケン・ワタナベ演じる芹沢猪四郎博士。
前作では「ガッジィーラ」を「ゴジラ」に訂正するという、荒業を披露した以外は、「東宝怪獣映画のお家芸である横一列で怪獣見守り唖然とする」に収まっていて、″芹沢博士″の屋号を継承したワリに…だったのですが今回は違います。
王が醒める前に芹沢博士が醒めました。
オキシジェン・デストロイヤー(!!)で瀕死状態のゴジラを醒めさせるため自分の命を犠牲にして核弾頭ぶちこみに行くんです。
2代目芹沢博士は、ゴジラを「生かす」ために死ぬ。なにこの痺れまくる展開。
キングギドラを倒すため自分の救世主であるゴジラを核で復活させようとしたギドゴジの新堂会長(土屋 嘉男)も彷彿させました。
そうか、安易にオキシジェン・デストロイヤーが出てきたのはこーゆうことか、とただただ感心。そして胸が熱くなるのでした。
そのオキシジェン・デストロイヤーを安易に発射しやがったのが前回、怪獣バリな登場シーンをみせた、名優デヴィッド・ストラザーン演じるステンツ提督。吹替はジェットジャガーの生みの親、佐々木勝彦さまです。
佐々木勝彦さんのお声で「オキシジェン・デストロイヤー」って言ってるわけですから、こりゃ絶対みなきゃならんですよ、吹替も!!
前作続投組と言えば『シェイプ・オブ・ウォーター』で半魚人と恋仲になって、もう立派な特撮俳優となった、グラハム博士を演じるサリー・ホーキンス。
日本での知名度も上がって、今回はなかなかグイグイくるな、と思っていたらあっさり途中退場。
これ、すごい。知名度ある俳優演じる続投キャラが序盤の方で呆気なくキングギドラに殺されちゃう。
これほどな怪獣の恐怖を表す演出ないと思います。
サリー・ホーキンスさんは気の毒ですが、
あなたの犠牲は思ってるよりズシンときましたよ。
ちなみに人間で一番好きだったのはブラッドリー・ウィッドフォード演じるスタントン博士。
あーゆう面子の中に一人はいる、軽口たたくベテランです。
こーゆうステレオタイプは怪獣映画の醍醐味でもあると思います。
善も悪も葛藤し、ダークサイドを行ったりきたりしている人間達ですが、
主役の怪獣達はちがいます。葛藤などありません。
ゴジラ「地球の調和を乱すやつはぶっ殺す!俺が王だ!!」
キングギドラ「どこだかしらんが、この星は俺のもんだ。みんな俺に従え。キャッキャッキャ!」
モスラ「ゴジラさん、あなたをお助けします!」
ラドン「俺は、、強い方につきますよ」
まぁラドンはちょっぴりアレですが皆様意志が強い。戦闘力も強い。
とりわけ今回のキングギドラは滅茶苦茶強かったですね。ホントに本当に嬉しいです。僕、実はゴジラよりキングギドラが好きなもんですから。
ってかキングギドラ主役だろ、くらいなね。ほら、『バットマン』(89)でジョーカー演じるジャック・ニコルソンがバットマンのマイケル・キートンより上にクレジットされてたでしょ、あのパターンの悪役っプリでしたよキングギドラ。操られてないし!
(キングギドラに『遊星からの物体X』オマージュぶちこんだのはビビった!)
最&高な『GKM』なんですが、気になるのは来年公開の『ゴジラVSゴング』。
キングギドラ倒したあのゴジラ。しかも若頭ラドンとその仲間達いるんだよ?キングゴング、大丈夫?
と、思ったらあのエンドロール後であります。
うん、ま、キングギドラは出るよね。きっと、「♪ゴジラとコングでパンチパンチパンチ」だ。安易ですが(笑)
問題はどーゆう形でキングギドラが復活するか。おそらくチャールズ・ダンスに操られるのでしょうが。
「そこはメカでしょ!」
「クローン作るんじゃない?」
「単純に再生するんじゃないか」
うーん、気になりますね。
赤澤の予想ですか?
チャールズ・ダンスがキングギドラと一体化して怪獣になる。
え(笑)?いやいや、
結構マジでそう予想してます。
マッド鬼山ですよ(笑)
ってなわけで、ここらで次回作『ゴジラVSコング』を予想してみましたのでご一読ください。
何の気なしに髑髏島にやって来てしまったラドンはゴングと遭遇。
コング「なんだテメー、うちのシマに何のようだバカヤロウ」
ラドン「なんだぁこのヤロー、ようなんかねーよバカヤロウ」
イキがって向かったラドンだが、しっかり成熟したコングの前にあっさりと絶命。
それを知ったゴジラ。
ゴジラ「うちのラドンをよくも殺ってくれたなバカヤロウ」
髑髏島に乗り込みコングと大乱闘。
二大怪獣はもみくちゃになりながら、あれよあれよとアメリカ上陸。
怪獣撃退の信念を曲げない軍は、秘密裏に開発した対ゴジラ用巨大人型ロボットを発動。
ステンツ提督「ゆけ、ジェットジャガー!」
ゴジラ、コング、そしてジェットジャガーの三つ巴の大乱闘。
ゴジラ「おまえ、中々やるじゃねーかコノヤロー」
コング「お前もなコノヤロー」
モスラ「男って、殴りあわないと理解できないの?」
そうこうしていると何処からともなく大爆発。立ち上る炎。
カイル・チャンドラー「みろ!何か形になっていくぞ!」
チャールズ・ダンスと一体化したキングギドラ爆誕。
すると突如ジェットジャガーの操作不能となる。
ステンツ提督「どうしたジェットジャガー!」
ジェットジャガーに意志が芽生え、自らキングギドラに向かっていったのだ。
大乱闘の末、わかり合えたゴジラとコングも続く。
ゴジラとコングとジェットジャガーでパンチパンチパンチ!!!!
どうですか、あたってますか?アダム・ウィンガード監督。
え?無茶ですか?そうですか(笑)
長くなりましたが、最後に。本当に最後に。
マイケル・ドハティ監督、
ならびに全てのスタッフキャストの皆様、
愛と志にあふれた最高なゴジラ、あの頃みたかったゴジラ映画を、本当にありがとう。
そして天国の、
坂野義光監督。
あなたが諦めなかったおかげで、素晴らしい、最高な体験をいたしました。
天国でご覧になられましたか?
いちファンとして、レジェンダリーゴジラは坂野ゴジラのパッションに溢れてると感じております。空を飛ぶことはありませんでしたが(今のところ(笑))、ヘドラを倒した後の、あの我々を睨めつける、あのゴジラ。レジェゴジはあのゴジラなのです。
あなたの御尽力なく、完成は絶対にいたしておりません。
ありがとう、坂野義光監督。
長くなりましたが、お付き合いいただいた方々、ありがとうございました。
さて、あと何回みようか!俺たちのチャンピオンまつり!!
赤澤涼太でした。
諸々かつあい早速本題。
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』感想いってみよう!!
「ゴジラ、ハリウッドで映画化決定」
最初にこの類いの見出しをみたのは93年の暮れ、『ゴジラVSメカゴジラ』の本編終了後の特報でした。同年夏に公開された『ジュラシック・パーク』で、その技術に度肝抜かれてた赤澤少年は、一緒にみてい丸山くんと二人で大はしゃぎしたもんです。
それから2年、これといった続報もなく、愛するゴジラはメルトダウン。来年度の自衛隊の予算と共に帰らぬ獣となりVSシリーズは幕。
中学生になった赤澤少年。いつまでも怪獣怪獣ばかり言ってられないと映画オタクに昇格(?)。ハリウッドの存在が以前にも増したそんな98年。
公開されました。
ハリウッド版ゴジラ!!!、、、
ん?これ、
ゴジラ?
おいエメリッヒ、
これは、ゴジラか?
聞いているんだ、
ゴジラかと。
…そう、ゴジラなんだね。。。
5年待ったあれがこれかい。思春期の5年はなげーんだぞ!(が、今では愛しかありません、エメゴジ。マジで)
そのローランド・エメリッヒ監督『ゴジラ』から16年、日本ゴジラの製作中止から10年の2014年、公開されたのが、前作のギャレス・エドワード監督『ゴジラ』。
「おいおい大丈夫か、本当に大丈夫なんか?でもみたい、恐いよりみたい!」
などと心配と期待と興味が混沌としながらみたその″ギャレゴジ″。
初代ゴジラに敬意を払いつつ、しっぶいキャスティングでかためつつ、なかなか重厚に仕上げつつも、
カッコいいそのデザインのゴジラは、なんと「チャンピオンまつり」なヒーローゴジラ!これにはびっくり!そして大満足。
その興奮覚めぬまま矢継ぎ早に発表された「モンターバースシリーズ」の製作。
ギャレス「次はキングギドラとモスラとラドンだすよ♪」
マジかっ!
更に、
ギャレス「キングゴングの単発やってその後に『ゴジラVSゴング』やるよ♪」
生きててよかったと思ったもんです。ホント。
その後日本も負けてられんと発表した『シン・ゴジラ』がこれまた大ヒット、いや、大ヒットどころか社会現象。怪獣映画初の日本アカデミー最優秀作品賞に。歌舞伎町にはゴジラベッドが登場しゴジラロードまでできてしまう、アニメ映画も三作製作され、ゴジラブームに発展しました。
そんな、5年間を経て待ちに待ったハリウッドゴジラの続編が本作。
『ローグ・ワン』で精も根もつきた(?)ギャレス・エドワードの代わりにメガホンを任されたのは、「どうやらギャレス以上にやばいオタクらしい」と噂なマイケル・ドハティ。
ドハティ「ギャレスのゴジラは大好きなんだけど、ちょっぴり変化をつけたんだ。背鰭は初代と同じにしたし足も太くした、あと尻尾の先を少し丸くしたんだ。作品を重ねる度に変化がつくのも、ゴジラの魅力だろ?」
うん、大丈夫だ。ってか弟子にしてくれ(なんのだ)
そんな『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(以下、『GKM』)。前置き長くなりましたが、ここからは僕なりの感想、今後の予想等々、たのしく書きなぐらせていただきます。多いにネタバレしていきますので、未見の方はみてからみてね♪
(以下、ネタバレありありでございます)
前作の終盤、瓦礫の山と化したサンフランシスコからはじまり、前作から5年ってのも合間って、「のっけからビオゴジかよ!」な本作、
結論からいいます。
「ありがとう、ドハティ監督」
93年にハリウッド製作の文字をみたとき、心から期待した映画がそこにありました。
怪獣が出るたび、登場人物と同じ表情になり、全身の毛穴がピンこ立ち、目頭が熱くなり何度も涙がちょちょぎれました。それなりにたくさん映画はみてきたけど、こんなにもいっぺんに言葉にならぬ感覚が全身に湧いたのは初めて。
エンドロールのレジェンドお二人への追悼。自然と、拍手をしていました。
『シン・ゴジラ』の驚きと興奮、それとはまた別な、なんと言うか赤澤的にはノスタルジーですかね、、
期待した、そのしっかり延長の上で、
しっかり最高でした。。
とぉーにかく怪獣の出番と見せ場が多いんです!!オープニングタイトル惜しんで怪獣出してます!!
これだけ素晴らしいキャスト(この映画にはオスカーノミネート俳優が知ってる限り4人は出てます)集めてる映画なんですが、怪獣と俳優の価値の比率が幼少期に完全に戻ってしまう。
怪獣たちが生き生きと生々しく、カッコいい。
しかも、バックに伊福部サウンドきた日にゃ、あんた、、、主演ゴジラです。
そんな主演ゴジラの脇を固める人間達ですが、「怪獣映画にしっくりな名優達」が集まっております。
人間の出番は少なく、テンポも早い。それであれだけの「無茶」ってくらいの感情変化を、ハートを繋げてダイナミックに表現するんですから。しかも主演のゴジラさんは目の前にいないんです。
そんじょそこらの役者にゃできない。
それでいて主演のゴジラさんを食ってはならんのです(笑)
ですから主演(人間の)にカイル・チャンドラーの名前を聞いた時、
「なんてしっくりくる人選だ!」
って思いました。
二枚目でタッパもあり演技力ももちろんある、してよき感じでアクがない。
主人公が少年の映画の父親役とか、
映画の中盤から出てくる主人公を追ってる捜査官役とか、
そーゆう感じが多いんです、いつも。
怪獣映画に主演するために生まれてきたのかな、ってくらいな方なんです。(完全に赤澤主観です!)
しかもなんか、似てませんか?若い頃の宝田明さんに!凄く似てると思うんです。
ちなみにカイル・チャンドラー演じるマーク・ラッセル博士は『ゴジラVSゴング』にも登場。
ピーター・ジャクソン版『キングゴング』(04)に「タフガイ役が多いが実は腰抜けなスター俳優」役で出演しているカイル・チャンドラーは、ゴジラだけではなくキングゴングとも2回目の共演。もう立派な″特撮俳優″です。
エマ・ラッセル博士を演じたヴェラ・ファーミガは流石の一言です。
007のブロフェルドも足元にも及ばない、とんでもなことやってるヤツ。
いろいろ言い分あるにせよ、「イカれたB級映画100本まとめたイカれた悪役」よりイカれた悪役です。
やっぱキングギドラに「モンスター0」って名付けるヤツは絶対信じちゃいけませんね。
なのに、なんかそーみえない(笑)すげー葛藤して、なんかヒーローみたい。
『ゴジラVSキングギドラ』のエミー・カノー(中川安奈)を彷彿させられました。…いや、これ書いてて思った、絶対あれ、エミーだ!エミーのオマージュだ(笑)
そのエマ博士のバックにつくのが正反対にいかにも悪役なチャールズ・ダンス演じる環境テロリスト、アラン・ジョナ。(なんか最近、急に色々でてないか?チャールズ・ダンス、ブームなの?チャールズ・ダンスさん)
この二人が並ぶシーン、なんかギドゴジのギドラ回収シーンを彷彿させるんですよね、、やっぱエマはエミーだ!
ちなみに、マークとエマ夫妻は『ツイスター』のオマージュかと。ビル・パクストンとヘレン・ハント夫妻を彷彿させます。現場を退いた夫の発明を嫁が完成させるとか。終盤の車内のやりとりとか。
その娘、マディソンを演じるのは『ストレンジャー・ジンクス』の″超能力少女イレブン″ことミリー・ボビー・ブラウン。彼女には騙されました(笑)
絶対、三枝未希(小高恵美)ポジションだって思うじゃん!ちがうんかい!!超能力ないんかい!!!
ま、そんな安易なキャスティングしないか(笑)
最大のミスリードでした、三枝未希は別の方でした、
そう、チャン・ツィーさんです。
え?小美人ポジじゃないかって?
いやいや、
まさかの合わせ技です。
だってあの容姿、完全に『ゴジラVSスペースゴジラ』の一番いいときの三枝さんじゃん!
それになんかずっと、テレパシーも超能力も、使えそうな雰囲気バリバリ出してたじゃん!使わないけど!チャン・ツィー!
小高恵美さん出てんのか思ったよチャン・ツィー(笑)
その三枝未希以上にゴジラ愛に満ちた方が、
「さらば、友よ」
ケン・ワタナベ演じる芹沢猪四郎博士。
前作では「ガッジィーラ」を「ゴジラ」に訂正するという、荒業を披露した以外は、「東宝怪獣映画のお家芸である横一列で怪獣見守り唖然とする」に収まっていて、″芹沢博士″の屋号を継承したワリに…だったのですが今回は違います。
王が醒める前に芹沢博士が醒めました。
オキシジェン・デストロイヤー(!!)で瀕死状態のゴジラを醒めさせるため自分の命を犠牲にして核弾頭ぶちこみに行くんです。
2代目芹沢博士は、ゴジラを「生かす」ために死ぬ。なにこの痺れまくる展開。
キングギドラを倒すため自分の救世主であるゴジラを核で復活させようとしたギドゴジの新堂会長(土屋 嘉男)も彷彿させました。
そうか、安易にオキシジェン・デストロイヤーが出てきたのはこーゆうことか、とただただ感心。そして胸が熱くなるのでした。
そのオキシジェン・デストロイヤーを安易に発射しやがったのが前回、怪獣バリな登場シーンをみせた、名優デヴィッド・ストラザーン演じるステンツ提督。吹替はジェットジャガーの生みの親、佐々木勝彦さまです。
佐々木勝彦さんのお声で「オキシジェン・デストロイヤー」って言ってるわけですから、こりゃ絶対みなきゃならんですよ、吹替も!!
前作続投組と言えば『シェイプ・オブ・ウォーター』で半魚人と恋仲になって、もう立派な特撮俳優となった、グラハム博士を演じるサリー・ホーキンス。
日本での知名度も上がって、今回はなかなかグイグイくるな、と思っていたらあっさり途中退場。
これ、すごい。知名度ある俳優演じる続投キャラが序盤の方で呆気なくキングギドラに殺されちゃう。
これほどな怪獣の恐怖を表す演出ないと思います。
サリー・ホーキンスさんは気の毒ですが、
あなたの犠牲は思ってるよりズシンときましたよ。
ちなみに人間で一番好きだったのはブラッドリー・ウィッドフォード演じるスタントン博士。
あーゆう面子の中に一人はいる、軽口たたくベテランです。
こーゆうステレオタイプは怪獣映画の醍醐味でもあると思います。
善も悪も葛藤し、ダークサイドを行ったりきたりしている人間達ですが、
主役の怪獣達はちがいます。葛藤などありません。
ゴジラ「地球の調和を乱すやつはぶっ殺す!俺が王だ!!」
キングギドラ「どこだかしらんが、この星は俺のもんだ。みんな俺に従え。キャッキャッキャ!」
モスラ「ゴジラさん、あなたをお助けします!」
ラドン「俺は、、強い方につきますよ」
まぁラドンはちょっぴりアレですが皆様意志が強い。戦闘力も強い。
とりわけ今回のキングギドラは滅茶苦茶強かったですね。ホントに本当に嬉しいです。僕、実はゴジラよりキングギドラが好きなもんですから。
ってかキングギドラ主役だろ、くらいなね。ほら、『バットマン』(89)でジョーカー演じるジャック・ニコルソンがバットマンのマイケル・キートンより上にクレジットされてたでしょ、あのパターンの悪役っプリでしたよキングギドラ。操られてないし!
(キングギドラに『遊星からの物体X』オマージュぶちこんだのはビビった!)
最&高な『GKM』なんですが、気になるのは来年公開の『ゴジラVSゴング』。
キングギドラ倒したあのゴジラ。しかも若頭ラドンとその仲間達いるんだよ?キングゴング、大丈夫?
と、思ったらあのエンドロール後であります。
うん、ま、キングギドラは出るよね。きっと、「♪ゴジラとコングでパンチパンチパンチ」だ。安易ですが(笑)
問題はどーゆう形でキングギドラが復活するか。おそらくチャールズ・ダンスに操られるのでしょうが。
「そこはメカでしょ!」
「クローン作るんじゃない?」
「単純に再生するんじゃないか」
うーん、気になりますね。
赤澤の予想ですか?
チャールズ・ダンスがキングギドラと一体化して怪獣になる。
え(笑)?いやいや、
結構マジでそう予想してます。
マッド鬼山ですよ(笑)
ってなわけで、ここらで次回作『ゴジラVSコング』を予想してみましたのでご一読ください。
何の気なしに髑髏島にやって来てしまったラドンはゴングと遭遇。
コング「なんだテメー、うちのシマに何のようだバカヤロウ」
ラドン「なんだぁこのヤロー、ようなんかねーよバカヤロウ」
イキがって向かったラドンだが、しっかり成熟したコングの前にあっさりと絶命。
それを知ったゴジラ。
ゴジラ「うちのラドンをよくも殺ってくれたなバカヤロウ」
髑髏島に乗り込みコングと大乱闘。
二大怪獣はもみくちゃになりながら、あれよあれよとアメリカ上陸。
怪獣撃退の信念を曲げない軍は、秘密裏に開発した対ゴジラ用巨大人型ロボットを発動。
ステンツ提督「ゆけ、ジェットジャガー!」
ゴジラ、コング、そしてジェットジャガーの三つ巴の大乱闘。
ゴジラ「おまえ、中々やるじゃねーかコノヤロー」
コング「お前もなコノヤロー」
モスラ「男って、殴りあわないと理解できないの?」
そうこうしていると何処からともなく大爆発。立ち上る炎。
カイル・チャンドラー「みろ!何か形になっていくぞ!」
チャールズ・ダンスと一体化したキングギドラ爆誕。
すると突如ジェットジャガーの操作不能となる。
ステンツ提督「どうしたジェットジャガー!」
ジェットジャガーに意志が芽生え、自らキングギドラに向かっていったのだ。
大乱闘の末、わかり合えたゴジラとコングも続く。
ゴジラとコングとジェットジャガーでパンチパンチパンチ!!!!
どうですか、あたってますか?アダム・ウィンガード監督。
え?無茶ですか?そうですか(笑)
長くなりましたが、最後に。本当に最後に。
マイケル・ドハティ監督、
ならびに全てのスタッフキャストの皆様、
愛と志にあふれた最高なゴジラ、あの頃みたかったゴジラ映画を、本当にありがとう。
そして天国の、
坂野義光監督。
あなたが諦めなかったおかげで、素晴らしい、最高な体験をいたしました。
天国でご覧になられましたか?
いちファンとして、レジェンダリーゴジラは坂野ゴジラのパッションに溢れてると感じております。空を飛ぶことはありませんでしたが(今のところ(笑))、ヘドラを倒した後の、あの我々を睨めつける、あのゴジラ。レジェゴジはあのゴジラなのです。
あなたの御尽力なく、完成は絶対にいたしておりません。
ありがとう、坂野義光監督。
長くなりましたが、お付き合いいただいた方々、ありがとうございました。
さて、あと何回みようか!俺たちのチャンピオンまつり!!
赤澤涼太でした。