第420場(1) 伊豆の民宿 | 小説「果実な僕ら」

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駆け出し脚本家の、初めての携帯小説です。
BLで始まりますが、内容は様々なヒューマンストーリー。
脚本形式なので、ご了承ください。

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あかざえもん @akazaemon_hoshi

【第420場 伊豆の民宿】


(11月12日 23:00頃)

(広間)


エレア:「ふぁー、ねむ。」


青藍:「早起きで大物釣ったから、疲れたんですかね。おかげで美味しい夕食にありつけました(笑)」


葵:「じゃ、そろそろお開きにしますか?

俺はエレアさんと同室なので、エレアさんが部屋に行かれるなら一緒に行きます。」


やくざえもん:「俺はまだ飲み足りねぇなぁ。」


つくも:「俺は明日も運転なんでそこまで遅くまでは付き合えませんが、まだ飲めますよ。

部屋で飲みますか?」


やくざえもん:「おぅ。そうだな。」


青藍:「隆平さん、じゃあ俺達も部屋行きますか?」


隆平:「うん。

津田社長、貴重なお話ありがとうございました。」


やくざえもん:「大した話じゃねぇだろ。

今度ゆっくり飲もうぜ。」


隆平:「はい!おやすみなさい!」


エレア:「おやすみー。」


葵:「おやすみなさい。」


青藍:「おやすみなさい。」


つくも:「おやすみ。お疲れ様。」



(青藍と隆平の部屋)


隆平:「あ!もうお布団敷いてある!」


青藍:「布団に入って話しますか?」


隆平:「そうだね。青藍くんも明日運転だもんね。眠かったら遠慮しないで寝てね?」


青藍:「はい。ありがとうございます。

でも修学旅行みたいに気分が高揚して、まだ寝付けそうにないです。」


隆平:「面白いよねー!津田社長の話はびっくりしたけど。」


青藍:「あの口ぶりだと、まだまだ武勇伝はたくさんありそうですね(笑)」


隆平:「あのさ…連れてきてくれて、ありがとう。」


青藍:「突然どうしたんです?」


隆平:「スキャンダルの件、自分で蒔いた種なんだけど、仕事もストップして、家に缶詰で、正直気が滅入ってたんだよね。」


青藍:「隆平さん…。」


隆平:「でも連れてきてくれて、すっごく明るい気分になれた。また頑張れそう!」


青藍:「もう芸能リポーターが来ることもないですし、仕事もすぐ再開しますよ。」


隆平:「うん。ありがとう。

青藍くんはさ、俺の気持ち知ってるのに、拒否しないんだね。」


青藍:「前向きに考えるって約束しましたから。」


隆平:「優しいのは前向きに考えてくれてるから?」


青藍:「それもありますね。」


隆平:「『も』ってことは、他の理由もあるの?」