静おばあちゃんにおまかせ | 家具 通販 赤や 竹田のブログ

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中山七里さんの「静おばあちゃんにおまかせ」を読みました。


静おばあちゃんにおまかせ 中山七里

あらすじ
神奈川県内で発生した警官射殺事件。被害者も、容疑者も同じ神奈川県警捜査四課所属。警視庁捜査一課の葛城公彦は、容疑者となったかつての上司の潔白を証明するため、公休を使って事件を探り出したが、調査は思うに任せない。そんな葛城が頼りにしたのは、女子大生の高遠寺円。――円はかつてある事件の関係者で、葛城は彼女の的確な洞察力から事件を解決に導いたことがあった。円は中学生時代に両親を交通事故で亡くし、元裁判官だった祖母の静とふたり暮らしをしている。静はいつも円相手に法律談義や社会の正義と矛盾を説いており、円の葛城へのアドバイスも実は静の推理だったのだが、葛城はそのことを知らない。そしてこの事件も無事に解決に至り、葛城と円は互いの存在を強く意識するようになっていった――(「静おばあちゃんの知恵」)。以下、「静おばあちゃんの童心」「不信」「醜聞」「秘密」と続く連作で、ふたりの恋が進展する中、葛城は円の両親が亡くなった交通事故を洗い直して真相を解明していく。女子大生&おばあちゃんという探偵コンビが新鮮で、著者お約束のどんでん返しも鮮やかなライトミステリー。

刑事の葛城と女子大生の円が現場で奮闘し、情報を家に持ち帰った円が静おばあちゃんに進言を求めると、おばあちゃんが見事に事件を解決するというライトなテイストの安楽椅子探偵もの。
毎回元裁判官のおばあちゃんの法に関わる高説が説教臭くもあるが、非常に的を得ていて納得できる。おばあちゃんの話はタメになる。
現職の刑事が民間人の円と一緒に捜査するという時点であり得ないファンタジーではあるが、
最後はもっと有り得ねー!!とド肝を抜かれた。
安楽椅子探偵ものではあるが、円とおばあちゃんの会話がロジックの積み重ねで事件を解決する体ではなく、おばあちゃんがなんでもお見通しなのでその辺にもの足りなさが残る。
最後の仕掛けは伏線も張っていたのでアンフェアとは思わないが、ライトミステリといえどちょっとやり過ぎじゃないか?と思いつつ、これはシリーズ化はちょっとできそうにないなぁと残念な気持ちも。