あのジョジョを上遠野浩平が書くとこうなる!というラノベ。
恥知らずのパープルヘイズ 上遠野 浩平 荒木 飛呂彦
大前提としてジョジョ好きじゃないと楽しめない小説です。
誰もが気になっていた第5部のフーゴのその後のストーリー。
「これは、一歩を踏み出すことができない者たちの物語――。」
誰もが思っていたフーゴのキャラを端的に言い表した表現!
掴みからワクワクします。
幹部になったミスタも登場しますし、
ブチャラティ・アバッキオ・ナランチャも回想シーンで登場します。
オリジナルキャラクターも個性的で台詞回しもこれぞジョジョ!な魅力的なキャラ造形。
敵キャラのビットリオやシーラEなんかは挿絵を見る前に
頭の中で荒木氏の画で脳内再生されました。
個人的には主人公のフーゴは原作では「このド低脳がー!」の印象が強すぎて、
他の部分でいまひとつ記憶に残らないキャラだったのですが、
原作では語られなかった設定や掘り下げられた心理描写が上手く、
元の雰囲気を壊すことなく良いキャラに成長しましたね。
小ネタも盛りだくさんで作品全体からもジョジョ愛を感じる仕上がりで非常に楽しめました。
気になったのはジョルノってあんな感じのキャラだったかな?という点ぐらい。
ジョジョファンは充分納得のノベライズじゃないでしょうか!