国民の映画 | 家具 通販 赤や 竹田のブログ

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昨日、三谷監督の「ステキな金縛り」を観て思い出したのが、
今年の4月に観に行った三谷さん演出・脚本の舞台「国民の映画」。

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2月に「ろくでなし啄木」を観に行ってから、それからわずか2ヶ月後。
生誕50周年ということらしいですが、今年は本当に仕事がんばりすぎじゃないですかね。

ネタバレあります↓

第ニ次大戦下におけるドイツのヒトラーを取り巻く人々を描いた舞台。
登場人物もゲッベルス(小日向文世)、ヒムラー(段田安則)、ゲーリング(白井晃)ケストナー(今井朋彦)等々、実在の人物。
この舞台は役者さんが総勢12名とかなり豪華。

前半はノリはいつもよりも少しシュールなコメディ。笑うシーンも随所にある。
が、なぜか少し重苦しい。
ナチスを題材にしているのに、最後まで「ヒトラー」という言葉が出てこない。
「あのお方」という言い回し(ハリポタのヴォルデモートみたいw)。

小林隆さん演じる執事はとにかく映画に詳しい。
同じく映画が大好きなゲッペルスに薀蓄を色々と語り、
それを聞きながら無邪気に映画を見るゲッペルスとはいい主従関係にみえる。

昨日観た「ステキな金縛り」で小日向さんが
映画「スミス都へ行く」や「素晴らしきかな人生の」薀蓄を披露しますが、
この辺はこの舞台とオーバーラップして面白かったです。

後半になると、コメディ色が抑えられこの物語の核心部へ。
プロパガンダ映画の製作を是としない映画人たちではあるが、
身近で親しいユダヤ人を救うことはしない(できない)。
虫の生命を尊ぶナチの憲兵がユダヤ人の命に関しては非情。

この時代のドイツの狂気が前半のコメディ色を吹き飛ばします。
最後に今まで脳天気で天真爛漫なキャラとして描かれていた
ゲッペルスの妻役の石田ゆり子さんの台詞の一撃が重い。
「ユダヤ人にしては、感じがよかったのに、」
これはキツかった。心にズンときた。

ピアノの生演奏や素晴らしい歌もあり音楽的にも十二分に楽しめ、
難しいテーマを見事に娯楽作品として昇華させた手腕に感服いたしました。



今年は三谷幸喜さんは生誕50周年ということで、
それはもう精力的にお仕事をされておりますが、
大阪で演る舞台はとりあえず全部観ます!

1月には今度は西村雅彦さんと近藤芳正さんの二人舞台
(お二人の「笑いの大学」の舞台は最高でした!)
「90ミニッツ」があるわけですが、チケットはしっかりゲット済み。
めちゃ楽しみでありますニコニコ