特命といえば、いかにもかっこのエエ響きではあるが、

結局のところ、誰もいなかったということか..........




この国に舞い戻ってきて、はやくも三ヶ月......





もう、かれこれ15近く前、
この灼熱の国の底辺を這いずり回っていたあの頃......


若さと勢いだけで、日本を飛び出したのが18年前



親にも無断で、大学に休学届けを出して、
それが一瞬で受理されて.....



一抹の寂しさを感じながらも、自由の切符を手に入たと思い、

寝ずに働いて貯めた旅費と、

それと同じだけかけて作った自転車を持って..........





生まれ育った国を飛び出した





亜細亜の果てまで行って来る!!
と、大見得きって意気揚々とでかけたものの、



印度の先端にたどり着いたところで、カレーと印度人の濃さに半ば疲れ、



この国に舞い戻った





この国のコトバを覚えて、彼女ができて、


ずっとこの国にいるんだろうなあと思いながら........





それでも、




漠然とした不安と、生まれ育った国と距離を感じて、



飛び出した頃には、自由の切符と思っていたジカンには、
終わりがあってはじめて、自由と感じることに気づいた..........





それから、





やっぱり、生まれ育った国へ舞い戻った





そして、





15年がたって............






最近のこの国や、周辺諸国の熱気をみて、
慌てたのか、ある日、呼ばれて、





「行ってもらうことになった」

「何処へ???ですか???」

「君がいたあの国」

「........






大慌てで相棒を決めて、出発の準備を整えて、


7月の初旬、雨期のはじまったこの国へ降り立った........


海外とは全く関係ない人間が派遣されるぐらいだから、
この国に不慣れななかで、私が一番マシだったという訳で...........


と、いうことは、


当然、全て自分でやらなければならない訳で.................



まずは、アパート探しから

コトバなんてすっかり忘れとるし..........


それでも何とか見つけた部屋に入って、
15年前の這いずり回っていたあの頃の思いが一瞬でよみがえった

漠然とした不安の日々が続くことが嫌で、日本へ戻ったはずなのに、


15年経って、


あの頃とたいして変わらない生活をスタートさせることになった、
漠然とした不安を抱えながら....................