レトロを滅ぼすのは誰か?(仮の2) | ニッポンを知る事

レトロを滅ぼすのは誰か?(仮の2)


まずは些細なネタから。

2ちゃんねるでは「@mucom」氏と、横居英克氏が同一人物では?という話題が2ちゃんねるMSXスレで咲き乱れていましたよね。

当ブログの2ちゃんねるをソースとした情報網wで調べてみた感じでは、イベント会場などでmucom氏と会った事がある方に横居英克氏の写真を見せると「ああ、この人がmucomさんです」というお返事を頂き、逆に横居英克氏と会った事があるという方にmucom氏のツイッターを見せたら「このツイートは横居氏ではないと思う」というお返事を頂きました。

よって、現時点では「横居英克氏がキャラ設定を変えてmucom氏になった」というのが当ブログでの見解です。

(但し、こちらで用意した横居氏の写真が数年前のものだったので「髪の毛の薄さがちょっと違う!」という声も僅かにありましたので、断定には到っていない事をお断りさせて頂きます)

-----

いつものように「ソースは2ちゃんねる!」の当ブログですが、今回は皆さんそろそろ忘れているだろう橋本和明氏の2007年5月出版「違法コピー職人たち」から引用してみます。

(088P~089P)
私の回想録/著作権法で初の摘発を受ける!


 で、SFCのゲームを作っていたあたりで、SFC研究会が逮捕される。表面上はSFC研究会だが、実は、SFCのアダルトゲーム開発を止めさせたいというのが本音だったようだ。
 SFCでは、ゲームを発売する際、製造はぜんぶ任天堂がやることになっていた。任天堂は当然、生産時に利益を得る。だから勝手にゲームが生産されないよう、カートリッジの形に意匠登録を行ったりしていた。しかし、私が関わっていたアダルトSFCソフトは、当時300円などで叩き売られていた中古ゲームを購入、改造してカートリッジにし、販売していた。日本の「ジーコサッカー」の半分は拙作アダルトソフトに化けたといわれている。

 で、改造してゲームを売れば意匠権は問題がない。「同一性保持」という点では問題ありまくりなわけだが、わざと中古ゲームの上に簡単なシールを張るだけでソフトを販売することで、微妙に訴えられても「戦える」状況になっている。任天堂は「販売を停止させたい」のであって、お金が欲しいわけではない。結果裁判で相手が勝ったとしたって、裁判中は販売が続けられてしまうから意味がなかったわけだ。

 で、いろいろその身辺を調べてると、こいつらうちのゲームのコピーも売ってるぞ、となって、お縄となったわけ。このお縄は「日本発の違法コピー摘発」と相成るわけだが、オレはやってないぞといくら言っても、事務所が隣り合わせというか実質同じところだったわけで、そんな言い訳は聞くわけもない。

 当然うちの人間もゲーム好きだから、隣でコピーをぶいぶいしてたら「ちょっと貸してよ」ということくらいはあるし、刑事の「社長なんだから社員を逮捕されたくなきゃ素直に捕まれ」という言葉に納得して逮捕された。ただ私自身は不起訴になり、無事太陽を拝める体となる。釈放された時、エヴァンゲリオンがちょうど始まっていた。逮捕前にビデオタイマーをセットしていたのだが、なぜかうまく録画はできていなかった……。

 ヤバいことはひとつにしときゃよかったものを2つやったのが大問題なんだよ! と文句をいっても始まらないが、賠償要求は「もうアダルトソフトを売りません」ということとバーターで逃れることに。後、意匠権もなにもまったく関係ない形で、カートリッジを専用に起こした「SEM」というハードも作ってみた。カートリッジを上に差し込むタイプの、中継カートリッジのようなブツだったのだが…こっちはあまり売れなかった。


「任天堂のスーファミのゲームを改造して18禁ゲームを販売して逮捕された」という話ですが、ゲームの違法コピーも販売していたとか、社員がいたとか、隣に事務所がもうひとつあったとか、ちょっと普通じゃない事が平然と綴られています。

たとえばアニメの動画を違法UPする人は「販売目的」でもないでしょうし、「社員を使って活動」という事も、「複数の事務所を使い分ける」事もないでしょう。

橋本和明氏が社長を勤める「会社」は、アニメの違法コピーとかギャルゲーの違法コピーとかとは全然レベルが違う「金儲けの為に盗んだものを売ることを商売にしていた確信犯」ですから、他の個人レベルでの違法コピーとは悪人レベルが段違いです。


閑話となりますが、この時に違法コピー問題で任天堂が裁判を取り下げ示談で済ませた事で、数年後にマジコン問題が蔓延し、日本のゲームメーカーの多くが被害に遭ったのですから、任天堂法務部最大の失敗だったと思います。
最近は元気がないといわれ続けている日本のゲーム産業ですが、衰退させたのはたった数人のゴロツキの犯行だったと考えると、この問題がどれほど洒落にならないかがわかるかと思います。

-----

また、この文章中で興味深いのは「ヤバいことはひとつにしときゃよかったものを2つやったのが大問題なんだよ! と文句をいっても始まらないが」という部分です。

「文句を言っても始まらない」のは自分に対するセルフツッコミとも解釈できそうですが、「大問題なんだよ!」という言い回しは他者に対する言い回しでありますから、橋本和明氏が「ヤバいことを2つやった誰か」に「文句」の言葉を言いたい気分になったと解釈するほうが自然です。

1998年7月発売の「裏ゲーム読本」(138P・裏サークルで金儲け「タイホなんて怖くない」橋本和明&原田元喜 SFC研究会)では「俺は金に関してはノータッチで賞品の発送しかしていなかった」「ほほう。2000万か、思ったより少なかったな。2000万で捕まってたらやってられないな。」と、橋本和明氏は利益に関して知らなかったという事を語っています。

社長として逮捕されたはずの橋本和明氏が売り上げを知らないというのは妙な事にも思えるが、「事務所が隣り合わせというか実質同じところだったわけで」と書かれているように、隣の事務所に実質同じ「裏サークル」が存在していたのだから、ヤクザのお偉いさんの逮捕をかばって下っ端が身代わり逮捕されたようなものなのだろう。

-----

橋本和明氏に関しては、当ブログの2009-05-06の記事でネタにしました。
6年も昔の記事ですね~。

>【またMSX】結局は単純な話だった【いいかげんにしる】
http://ameblo.jp/akatenjpn/entry-10252767079.html


橋本和明氏が「SM調教師瞳」を作っていた隣の事務所で違法コピーをやっていた「裏サークル」が誰かというと、このブログではしばしばネタにさせていただいているMSX関係の面々では?という事になります。


・・・つまり、改めて考えてみると、MSX関連の問題ではなく、「MSXやスーパーファミコンを含む各種レトロマシンの違法コピーソフト・違法ハードを取り扱っている集団」だったようです。

この集団が「1chipMSX」というものを販売した時の売り文句で「FPGAを書き変えればMSX以外のマシンになります!」と言っていたのが珍妙で不思議だったが、もともとMSXなど興味や愛着などない連中だったからと考えれば合点がいく。

そういった裏サークルの面々が西和彦氏を後ろ盾にしてMSXの代表を名乗ったり、MSXアソシエーションを名乗って薄っぺらい電子書籍を出版しているのだから、MSXに愛着を持っているユーザーにとってはさぞかし歯痒い事だろうなあと思う。


-----

・・・と、今回はこの程度で。
中身の薄い更新でスイマセンwww

次回も薄い更新になる予定ですのでお楽しみに~www