日本初のリモコン式艦船模型 | 「模型探偵団」明石小五郎の昭和のプラモデル

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昭和のプラモデルが好きなタダのジジイです、上から目線で書いてます、日本初のプラモデルメーカー、㈱日本プラスチックなど、真実のプラモデルの歴史を書いてます。

リモコン式の艦船プラモデルといえばフジミ模型の戦艦大和があった、

 
数年前にも紹介したが、そのリモコン式の船の模型について再度おさらいをしてみよう、
 

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              (昭和48年4月23日 日本模型新聞 (株)ジートッププレス監修済)

 

この広告で「わが国初の登場」というふれこみでリモコン式のボートが発売されている、

 

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箱は厚みがあり結構デカイ、当時1,800円、

 

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子供達が操縦している写真があるが、実際にはこのような形で遊ぶのはリモコンコードが絡んで操縦するのが大変だろう、それこそプールの中に浸かってボートを追いかけながら操縦するしか

ないだろう、ボートを追いかけるのもかなり無理がある、

 

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箱の中を開けた時の感じはいい、このように箱の中に広告チラシが入っていると何かしらワクワクしてしまう、

 

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40年以上も経っているのでリモコンコードが少し硬化している、

これでは組み立ててもリモコンコードが邪魔をして操縦すら出来ないだろう、

 

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緑商会のリモコン式大和は舵を左右に動かして操縦するが、これはそうではなくて2個の

モーターを使用し、曲がる時は片方のモーターだけを回転させる方式となっている.

 

その広告では「わが国初の登場」となっているが、実はリモコン船の初ではない、

実はアオシマはその17年前の昭和31年にはリモコン式の船を発売している、

それこそが日本初のリモコン式の艦船模型であった、

 

次の日本教材新聞の記事のように昭和31年3月の発売であった、

 

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そのリモコン式の船模型がアオシマ、フジミ、静岡理工社から発売されるとある、

その中のアオシマの船については次に説明が載っている、

 

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                   (昭和31年3月10日 日本教材新聞)

 

読んでみると、なにか随分と難しく書いてある、

こうなったら、その現物で確認したほうが手っ取り早い、

 

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これが、そのアオシマの遠隔操縦装置付のモーターボート、

 

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ABK,とあるのでアオシマの製品に間違いない、

箱を開けてみよう、             

 
さて、リモコン式のモーターボートはどのようにして舵を動かすのだろうか、
 
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大きなプーリーが入っているが、
 
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ここまでは、普通のボートの説明図、
 
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一番むずかしいのがこの左右の板の貼り付けだろう、船首に向かって曲げないといけない、
木工用ボンドなどなかったので、釘を打ち込んで貼り合わせることとなる、
水を含ませて柔らかくして曲げたのだろうが、まあほとんどが曲げようとして途中で割れたのでないだろうか、
 
リモコンの説明図は別になっている、
 
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つまり、操舵用のモーターを船体に組み込み、そのモーターのシャフトから輪ゴムで偏心プーリーを回して舵を左右に動かす、という方式となっている、
基本的にはフジミ模型の戦艦大和、武蔵のリモコンと同じ方式、
しかし、絶対にボートのスピードが速くそれに追いついてはいけないだろう。