ラインマートイブランドのブリキリモコン戦車を、 | 「模型探偵団」明石小五郎の昭和のプラモデル

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昭和のプラモデルが好きなタダのジジイです、上から目線で書いてます、日本初のプラモデルメーカー、㈱日本プラスチックなど、真実のプラモデルの歴史を書いてます。

 
これは、ブリキ製のリモコン式の戦車玩具で数年前に動かないジャンク品を修復したもの、
 
 
ちゃんとリモコンのコード線も迷彩風に編んであるところがいい、
このリモコンボックスが優れもの、前後左右に操縦でき信地旋回する、
つまり、方向転換する際に普通は片方のモーターだけを回転させて左右に方向転換するが、
このリモコンボックスは、互いのモーターを逆回転させて超信地旋回させる、
 
 
メーカーはラインマー社、とはいうものの製造したのはジャパン、
動かないジャンク品だったこのブリキ戦車玩具の修復過程をまとめたのでどうぞ、
 
ブリキ玩具のまったく動かない戦車があるので、分解してみた、

外見だけではどのような動きをするのかもわからない、

 

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とにかく分解してみないことにはそのギミックと、動かない理由がわからないので分解してみた、

ネジ止めでないので分解するのが一苦労、そう、折り曲げてある爪を起こして外さないといけない、ポロッと折れてしまわないかとヒヤヒヤしながら分解してみた、

おそらく、ブリキのリモコンボックスで前後左右に操縦できるのだろう、そして左右に方向転換させるのはハンドルで、前後進は押しボタンで操作するもので、プラモデルではこのようなリモコンボックスはほとんど見かけない、このようなリモコンボックスは初めて見た、

 

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う~ん、外見からでは想像もつかない仕掛けがありそうである、かなり凝った仕掛けが楽しめそうな戦車玩具のようである、おそらく動きとしては、ブリキのリモコンで前後左右に操縦でき、タンタンタンとエンジン音?を発しながら、自動的に砲塔が左右に回転、その際に砲身が上下に動き砲身の先に仕込まれた豆球が点滅する、という、まさに当時のプラモデルのリモコン戦車のお手本になるような仕掛けを持ったブリキの戦車玩具のようである、

 

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リード線が外れたりして復旧させるのはかなり難しそうだが、このようなものを修復して動かしていく作業がまた楽しい、そう、何と言っても頭脳?を使い、手先を使い、体のあらゆる部分を使う?ので高齢者にとってはボケ防止の最大の予防策になるだろう、

 

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この戦車玩具の生産年代の特定が難しい、当時のカタログ関連のものがないので難しい、

刻印は「ラインマートイズ」となっている、日本で製造されたアメリカのラインマーブランドの玩具である、いずれにしても、かなり古い玩具であることには間違いない、

 

日本のどこのメーカーが製造したのかも、僕としてはブリキ玩具には詳しくないのでわからない、

ただ、ギミック、ギアボックスの形状からして今のトミーのような気がしてならないが、

なんとかして動くようにしなくては、 

 
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さて、ラインマー社ブランドの商品名も発売年も、日本での生産メーカーも特定できないブリキリモコン戦車玩具の修復を始めた、とにかく、その当時としては凄いギミックを持ったブリキ玩具である、
分解するまではどのようなギミックを備えた玩具かわからなかったが、分解してみてやっとその仕掛けを理解することができた、
左右に旋回するさい普通のプラモなら片方のキャタピラだけを回転させて方向転換するが、これはなんと両方のキャタピラをお互いに逆回転させる超信地旋回方式をとっている、
砲塔は左右に自動回転、豆球を点滅、エンジン音発生等、ギミック満載となっている、当時の動く戦車プラモはこのブリキ玩具の仕掛けをお手本にしたのかと錯覚を起こしてしまう、
 
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リード線の配線具合をやっと理解できたので、まづその断線の修復を行う、
モーターのリード線の外れや、あちこちの箇所で断線があるのでハンダ付け等で繋ぐ、
 
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これで本体の配線修復完了、古いマブチモーターも問題なく回転する、ギアボックスも全て金属
製なので壊れる心配はない、
 
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砲身の豆球が欠落しているので付けてみよう、
 
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もちろん豆球は当時のものを付けなくては、オッ、赤いのは一つだけ残っていたのでそれを使う、
 
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赤い豆球をソケットにねじ込んで付ける、そして歪んでいた先っちょの砲身も円形に修正する、
次はリモコンボックスの修復である、完全に修復して動かせるのか、その心配はない、
 
「僕、失敗しないので」      
 

さて次は、リモコンボックスの修復である、

 

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外れていたリード線をハンダ付けする、実はこれだけの作業でこのリモコンボックスはその機能を発揮してくれた、特に金具等の接触不良も発生しない、

 

戦車プラモのリモコンボックスの接触不良にはよく泣かされたが、このリモコンボックスは今のところそのような心配はない、

タミヤ、今井科学、日本ホビー等のリモコンボックスとは比べものにならないほどカチッ、カチッと確実に作動してくれる、

 

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これは前進の状態、ボタンを押してハンドルはそのままで前進する、

 

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これは右に旋回の状態、前進のボタンを押してハンドルを右に回すと右に信地旋回する、

 

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これは左に旋回の状態、前進のボタンを押してハンドルを左に回すと左に信地旋回する、

 

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接触箇所も多数あるが接触不良はほとんど発生しない、優れものである、

 

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押しボタンとハンドルをセットする、

 

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配線が複雑で僕の頭ではどのように電気が流れていくのか、その回路を辿っていくのは無理、

ちゃんと動くので良しとしよう、

単1電池3本も無理なくちゃんと収納できる、

 

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リモコンボックスでの作動テストも完了、バラシた戦車本体を再度組み上げていこう、

 

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後々のメンテの為に、このように爪はなるだけ差し込まないで折らないようにしている、

 

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そう、後部もちょっとだけ差し込んで少しだけ折り曲げている、これでもボディーはガタツクことはない、

 

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動かしてみると、全ての仕掛けはちゃんと作動する、

もちろん、豆球もちゃんと点滅する、あとはゴムキャタピラの製作のみとなる、

間違いなく半世紀以上も経っているが、意外と綺麗な状態で残っていたものである、

実はこれは某オークションでたったの2,600円ほどで入手したもの、しかし、送料等はその倍くらいかかってしまったが、何と言ってもジャンク物を修復して動くようにしていく過程が楽しい、

 

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リモコンボックスで作動状況をチェックしてみる、問題なくちゃんと作動する、

本当にこのブリキのリモコンボックスは確実に決まる、接触不良はいまのところ一度も発生していない、僕の中では最高のリモコンボックスである、

 

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砲塔も後々のメンテを考えてすぐに外すことが出来るように爪は折り曲げていない、

 

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この転輪、何かヘン、僕もなぜこのようになっているのかわからない、要するにダミーである、

ダミーだから本体にくっ付いているので回らない、だからこのように浮いている、

普通に回る転輪にしたらよいのになぜこのようにしたのかわからない、

 

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このように、本体と一体化している、わざわざこのようにダミーにしたのがわからない、

 

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最後はゴムキャタピラの製作である、ま、これは僕のお得意分野なのですぐに作れる、

ゴムキャタピラの作り方は今まで何度も紹介しているので省略するとしよう、

そこでゴムキャタピラも完成したので架けてみた、

 

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これで完成、キャタピラを回しても外れることもなくOK,

 

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リモコンボックスに単1電池3本を入れて、ただ蓋をすると蓋と電池の間に隙間があり電池がガタツクのでプチプチの包装材を入れてガタツキをなくす、

 

さあ、それでは動かしてみよう、リモコンで上のボタンを押すと前進、ハンドルで左右に信地旋回、走りながら砲塔を左右に回転させ、砲身が上下に動き砲身の先の豆球が点滅する、

そして、カタカタとエンジン音も発する、その時代としてはプラモ戦車も真っ青になってしまうくらいの良く動くブリキ戦車玩具である。