ヘリコバクターピロリ菌に感染している人にはSIBOの人が多い。


以前からピロリ菌とSIBOの関係は論文で証明されている。


ピロリ菌感染者には、大腸がんのリスクが高いことが以前から報告されている。ピロリ菌は、胃がんだけのリスクではないのである。


ピロリ菌が感染すると、胃の細菌叢に影響するだけでなく、腸内細菌叢にも影響を与える。


すなわち、腸内細菌叢に乱れ、つまりディスバイオシスを生じる。


これがピロリ菌によって大腸癌のリスクが高まる理由のひとつである(ほかにもピロリ菌の直接作用も提唱されている)。


ピロリ菌は、大腸癌だけでなく、SIBOのリスクだというのだ。


論文では、ピロリ菌を除菌してもなお、胃の不快な症状(機能性ディスペプシアなど)が続く場合、SIBOの存在を疑い、検査をすすめている。


It is therefore important to recognize the signs and symptoms of H. pylori infection and treat the infection as well as the associated dysbiosis bearing in mind that persistence of gastrointestinal symptoms despite eradication of H. pylori infection could suggest coexisting SIBO.


すでにこれについては以下の拙著で説明している。