「感性」次第で、病気になりやすくなります。
たとえば、香りです。
病気になりやすい人は、
「臭いや香りなんて、ぜいたくだよ、空気と同じでタダだし、目にも見えないしね」といいます。
病気を遠ざける人は、
「香りは生活を豊かにする。だから毎日、香りに工夫をしています」といいます。
健康になるために、毎日の暮らしに香りを取り入れているのです。
認知症になりやすい人は、臭いに対する感性が落ちています。
臭いを感じる脳の場所と、認知症の初期に出てくる脳障害の場所が同じだからです。
臭いがわからなくなったら、認知症にきづいて、早期に治療が開始できるのです。
認知症の研究者である浦田教授は、ラベンダーの香りをかいでいると、認知症の症状が軽減されることを報告しました。
香りは健康に重要なのです。
香りを無視する人は、ガス漏れに気づかなくなります。
古くなった食品がわからなくなり、食中毒になるリスクが高まります。
ともだちと食事をしていても味わう力が落ちるので食事を分かち合うコミュニケーションの喜びが減って、ひとりで食事をするようになりがちです。
また、外出が減るせいか、筋肉が減ってしまう(サルコペニアになる)のです。
「最近匂いに鈍感になったな」という人は、朝晩2回、「バラ、レモン、ユーカリ、クローブ」のエキスの臭いを数十秒ごとに嗅ぐと、臭いを感じ取る細胞(嗅細胞)が再生します。
同じ「感性」という面では、「視力」があります。
歳をとってくると、目の角膜がにごって、物が見づらくなります。
この白内障の手術を、できるだけ若い年齢でした人ほど寿命が長くなります。
目がよく見えるようになることで運動量が増えて、健康になるからです。
白内障手術は「アンチエイジング手術」なのです。
能登半島の被災地では、「トイレ問題」が問題になっています。
トイレが汚い、暗い、そして臭う。
日本トイレ研究所の加藤代表理事は、被災地の800以上の仮設トイレはできたものの、その質を高める時期だといいます。
ここは、「臭い」や「香り」に関する商品を作っている大手の企業の出番です。
健康になれる「香り」を被災地に届ける社会貢献のチャンスなのです。
嗅覚や視覚などの「感性」が落ちると、不健康になります。
感性を高める努力をすると、健康になります。
知っていると知らないでは、一生が変わります。
これが知識です。
感性を高めて健康になろう。
医療法人社団信証会 江田クリニック 院長 江田証