SONATE A TROIS
BELA BARTOK Musique
MAURICE BEJAET Choregraphie et mise en scine
BERT Decors
DOMENICO LEVRE
ELISABET ROS et KATERYNA SHALKINA
３人の男女の三角関係の踊り。
ベジャールバレエ団のダンサーは、コンテばっかり踊っているので、筋肉の付き方がクラシック中心のダンサーと違うと思う。
みんなすごく筋肉質でシャープな感じ。
表現ももちろんだが、体のライン、筋肉の付き方、使い方にすごく目がいく。
衣裳がレオタードみたいなラインがはっきりでるものばかりというのもあるが、
それだけじゃないと思う。
ピルエットひとつとっても、強靭な背筋と腹筋に支えられてどんな体勢から回ってもすごく軸がしっかりしていて、ぶれることはないし、プレパレーションはしっかりとクラシックのメソッドに基づいているのがわかる。
舞台には３脚の椅子と、ドアのみ。
音楽もピアノとパーカションというシンプルな構成。
シンプルなだけに表現もすごく際立つ上に難しいが、
３人ともすごくシャープで美しく、男女の愛憎を全身で表現する表現力とテクニックは本当に流石です。
WEBERN OPUS V
ANTON WEBERN Musique
MAURICE BEJAET Choregraphie
DOMINIQUE ROMANRealisation lumieres
DARIA IVANOVA,PAUL KNOBLOCH
すごくアクロバティックでした。
とにかくすごい筋肉だ・・・という印象ばかりが残っている作品。
今回あまりいい席ではなかったので、上手側が見切れてしまい、上手側で踊っている時間が
長かったので、あんまりちゃんと観れなかった・・・
舞台上下手側ににバイオリン奏者が演奏していて、バイオリンのシンプルな音に合わせて動く、
すごく緊張感のある踊りです。
テープではなく生音であり、バイオリンの音に合わせて動いているので、
すごく音に合わせるのが難しいと思うのですが（指揮者いないし）完璧に合っていて、
ものすごくオケリハをしたんだろうなと思いました。
音がシンプルでムーヴメントもシンプルでゆっくりなだけに、すごく難しいと思う。
DIALOGUE DE L'OMBRE DOUBLE
PIERRE BOULEZ Musique
MAURICE BEJAET Choregraphie
ANNA DE GIORGI Costumes
CLEMENT CAYROL Lumieres
realisees par DOMINIQUE ROMAN
NICOLAS BERTELOOT Regie son
ALAIN DAMIENS Clarinette
KATERYNA SHALKINA,OSCAR CHACON
すごく面白かったです。
舞台上には布に覆われた２体の物体。
男女が踊り、舞台上にクラリネット奏者が演者と一緒に舞台上で移動しながら動く。
やがて布を剥ぐと、中から２体のライオンが！
何とこのライオン達、動くのです。（顔とかしっぽとか。歩かないけど）
この踊りは他のものよりも音も踊りも軽快だったし、何より演奏者がダンサーと同じ立ち位置で
アンサンブルになっているのが、とても面白かったです！
LE MARTEAU SANS MAITRE
PIERRE BOULEZ Musique
MAURICE BEJAET Choregraphie
ELISABET ROS
DAWID KUPINSKI
JHOANN CLAPTON
OSCAR CHACON
KEISUKE NASUNO
JULIEN FAVREAU
ARTHUR LOUARTI
黒子が出てきたり、衣裳が袴風だったり、音楽が少し能っぽかったりと、
日本好きベジャールらしい作品。
男性の群舞の中に黒子に運ばれてくるエリザベット・ロス。
男性達はさすがの身体能力という感じでひたすらかっこいいです。
圧巻の作品でした。
最後まで観て一番思ったのは、やはりオペラ座と違って小さいカンパニーなので、
アットホーム感（良い意味で）を大事にしているような、ベジャール亡き後、残ったメンバーで
ベジャールの作品を後世に残そうという同じ意思のもとに集まっている集団という印象を受けました。
ジル・ロマンは今回は踊らず芸術監督に徹していたみたいだけど、（他の日は踊るのかな？）
最後のカーテンコールの時に出てきたジルは、いつものダンサーの時のジルとオーラも違って、
芸術監督という裏方に徹している印象を受けました。
でもやっぱりジルの踊りが観たかったな。