映画 ジャケット ネタバレ・あらすじ | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

洋画のご紹介です。

映画 ジャケット ネタバレ・あらすじ


映画 ジャケット 概要



2005年公開のアメリカ映画(日本公開は2006年5月)
監督:ジョン・メイバリー
脚本:マッシー・タジェディン
ジャンル:時空超えサスペンス

映画 ジャケット ネタバレ・あらすじ



1991年、イラクでの湾岸戦争は、現地の民間人を巻き込んでの忌まわしい殺戮の日々であった。
生来の人の善さ故に、現地の少年を保護しようとして撃たれ頭に重傷を負ったジャック・スタークス(エイドリアン・ブロディ)。
それは彼が27歳の時の出来事であった。
海軍病院へ預けられたジャックは、一命を取り留めたものの、その後遺症で逆行性健忘(記憶障害)の持病を持つ身の上になってしまう。

12か月後のヴァーモントにて、帰国途上のジャックは、
山の雪道でエンストを起して困っている母親と幼い娘を助ける。
母親は何かドラッグでもやっていたようで意識が朦朧としていた。
傍にいたしっかり者の幼い娘の名はジャッキー。
ここでもジャックは、親切に少女に自分のマフラーを与えて、車を修理してあげた。
この時、ジャックの名前と誕生日が書かれた認識票(自分が誰か忘れた時に困らないようにする物)を少女が欲しがったので、彼は気前よくそれをあげた。
ところが、ドラッグでラリッている母親は、彼に感謝するどころか、まるで彼が野良犬でもあるかのように追い払ってしまう。

この後、ジャックは別の車をヒッチハイクして乗せてもらう。
ところが、この車を運転していた男は、先ほどジャックが助けてあげた母と娘を襲い、強盗を働いて来た悪人であった。
ジャックと男が乗った車を追跡してきた警官が男に拳銃で射殺され、その後、男は逃亡し、その場に取り残されたのはジャック一人であった事から、
ジャックは殺人犯であると誤解されてしまう。
彼が記憶障害であったがために「男はもう一人いた。」というジャックの主張は、記憶の創作として退けられた。
しかしながら、その持病ゆえに裁判で心神喪失による無罪との判決が下り、彼は犯罪者専用の精神病院に送られてしまう。

アルパイン・グローブ病院。
そこでの患者の扱いは酷く人権を無視したものであり、ジャックは個室に収監されると、たちまち薬漬けにされた。
そして、ある夜、突然、更なる恐怖と人権無視に満ちた治療が彼に強行される。
それは、薬を打たれて、拘束衣(ジャケット)を着せられ、仰向けにされて、
遺体を安置するようなステンレス製の人間が一人収まるのがやっとのボックスに収監されるというものであった。
医師は、このような事が治療になると信じていたらしい。

暗闇の中でもがき苦しむうちに過去が断片的にフラッシュバックした。
3時間後に出されたジャックは、茫然自失となっていた。

ところが2度目のジャケット治療の時、ふと気づくと、彼は外に立っていた。
雪が降った後の平地で無人のガソリンスタンドの前だった。

向かえ側に建つダイナー(プレハブ式レストラン)から出てきた女性が、暫くジャックをジッと見ていたが、マイカーに乗り込んで行ってしまうかと思われた。
だが、彼女の車は引き返して来てジャックの前に止まると「今日はクリスマス・イブよ。タクシーはないわ。」と声を掛けてきた。
寒そうに立っている彼の事が気になったようであった。
行き先を尋ねられても「わからない。」と答えるジャックを取りあえず車に乗せるのだが、何度「何処へ行くの?」と聞いても
「わからない。」と答えるばかり。
そこで女性は取りあえず、自分の自宅にジャックを連れて帰る。
それから彼女は電話で宿泊先を探してくれたが、何処もみな満員で、困っている彼女を見て、ジャックは親切にしてくれたお礼を言って出て行こうとする。
すると彼女は「コートもなしに、こんな寒い日に外で凍死でもされたら、私の気が咎める。」と言って引き止めて、結局その夜は、
ジャックは彼女の家に泊まりソファで寝かせて貰う事になった。

「私はお風呂に入るけど、冷蔵庫の物なら勝手に食べていい。」と言われ、冷蔵庫を覗いてみるが、女性はあまり家庭的ではないようで、
冷蔵庫にはロクな物がなかった。
有り合わせでジャックが作ったサンドイッチを食べた後、女性はジャックが眠る予定であったソファで酔い潰れて寝てしまった。

ジャックは、どうしていいかわからず、見るともなしに、部屋の中を見渡していると、不思議な物を発見する。
それは、あの時、あの山の雪道で、少女にねだられてあげてしまったジャックの認識票だ。
なぜ、これが、此処にあるのか?!
不思議に思い、更に部屋の中を見回すと、なんと、あの時の少女と母親の写真が無造作に机の上に置かれていたのを発見する。
「まさか…」と思いつつ、女性を起して彼女に「この写真の女性は誰だ?」と確認すると、彼女は「私とママよ。」と答える。
ジャッキーに聞くと、母親は既に火事で亡くなっており、今年は2007年だと言う。
なんと、あれから15年後だと言うのだ。
自分でも信じられないジャックであったが、ジャッキーに「あんた誰よ?」と尋ねられて「ジャック・スタークスだ。」と答えたので、
部屋の中を嗅ぎまわったと誤解されて追い出されそうになり、ジャックは懸命に自分があの時のジャック・スタークスである事を証明しようとする。
ところがその過程でジャッキーに「ジャック・スタークスの遺体は1993年の元旦に精神病院で見つかった。」と告げられてしまう。
死んだ筈の人間がこの場にいる筈ないと、彼がジャックである事を否定するジャッキー。
死んだと言われてショックを受けるジャック。
そしてまた、ジャッキーが自分の顔を忘れてしまった事も悲しかった。
ジャッキーに嘘つきの怪しい人間と決め付けられ「出て行って!」と怒鳴りつけられて、ジャックは失望して去ろうとした。

その時、意識が、元いたステンレス製のボックスの中で覚醒した。
過去が痛みの澱のように極彩色でフラッシュバックして、悲しみに涙を溢れさせるジャックであった。
この時はトーマス・ベッカー医局長の指示がなかったからという理由でジャックは一晩中、ボックスの中に入れっぱなしにされていた。


アルパイン・グローブ病院にも良心のある医者はいた。
医局長が毎回、ジャックに不必要な神経弛緩薬や抗精神病薬の投与を行っている事に、
若い女性医師ベス・ロレンソンが抗議したが、トーマス・ベッカーは聞く耳を持たなかった。
事実、ジャックは身体には多数の打ち身傷が出来て、脱水症状でヘトヘトになっていた。


ジャックは、このまま此処にいたら殺されると思い脱走を試みるが、
ベス・ロレンソン医師がそれに気付いて追いかけて来る。
そして、結局ジャックは彼女の説得に折れて精神病院へ戻る。

さて、この後、憐れなジャックの運命やいかに?!