2300年、未来への旅(1976) ネタバレ・あらすじ・疑問・感想 | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

洋画のご紹介です。(若干、映画ネタバレです。)

映画 2300年、未来への旅(1976) ネタバレ・あらすじ・疑問・感想


映画 2300年、未来への旅(1976) 概要


1976年公開のアメリカ映画。
監督:マイケル・アンダーソン
原題:Logan's Run (ローガンの逃亡)
ジャンル:SF

西暦2274年。人類は巨大なドーム型の空間都市に住んでいた。そこではコンピュータの自動制御装置が何不自由ない生活を提供し、人々は遊び暮らしていればよかった。
ただし誰でも皆30歳になれば、“回転木馬”という儀式が待ち構えている。
“回転木馬”とは実際には集団死刑の事であるが、人々は、この儀式を行えば生まれ変わる事が出来ると信じ込まされていた。

映画 2300年未来への旅(1976) ネタバレ・あらすじ


西暦2274年。
戦争、汚染、人口過剰を経て、生き残った人類は、
ドームで覆われたシティに住み、外界を忘れてしまった。
ドーム内はオートマチック、サーボ機構。
人類の数は常に一定数を保ち続けるように制御。
常に清潔な快適空間で暮らす事が出来たが、
その代わり、人生は30歳で一区切りとされ、
「30歳になると〝火の儀式”を受けて生まれ変わらねばならない。」というお約束が、すべての人に掟として課されていた。

主人公のローガンは、ここでサンドマン(未来警察)の役割を担っていた。
サンドマンはドームから逃亡しようとする者を抹殺するのが任務であった。
素直に生まれ変わりを信じていたローガンは「おとなしく火の儀式を受ければ、生まれ変われるのに、なぜ逃亡して抹消されてしまうのか?」と、逃亡者らの考えを不思議に思っていた。
日々、サンドマンの任務を真面目に遂行していたローガンであったが、ある時、コンピューターから「逃亡者たちの聖地を発見し破壊せよ。」という指令を受けた。
そして、逃亡者を装うために、まだ26歳にも関わらず腕に嵌めた残り時間を示す生命クロックを30歳近い年齢である事に変更されてしまう。
「後で4年分の時間を返して欲しい。」と訴えても、コンピューターに冷ややかに無視された上に、
ローガンは、この時のコンピューターとのやりとりから、儀式を受けた者たちが一人も生まれ変わっていない事を知ってしまう。
生まれ変わりとは嘘っぱちで、30歳になった人たちは、ただ無残に殺されていただけ──過酷な現実を知ったローガンの状況は一変し、それと同時に考え方も180度変わる。
この時から、ローガンの聖地を目指す逃亡が始まった。

ローガンは、今はもう「殺されたくないから逃亡する。」との心理を完全に理解出来たので、逃亡者を粛清する事を止めた。
そして、“回転木馬”(火の儀式)に以前から疑問を持っており、聖地の事も知っているジェシカと共に、自身も逃亡を開始する。
だが、その逃亡の道筋には、思いも寄らぬ秘密と困難が待ち受けていたのだった。

映画 2300年未来への旅(1976) 疑問


シティの支配者層は誰で何処にいる?
そもそも何のための人口制限なのか?
扉の向こうの氷の世界は何?
氷の世界にいたロボットみたいなのは何者?
外界で生存可能なのに、何故ドームで隔離?

映画 2300年未来への旅(1976) 感想


この映画の翌年に作られた『スターウォーズ』に比べたら、セットがショボいとか、未来の物語なのに昔じみているとか、さんざん言われたらしいですね。
セットは確かにミニチュアだと一目でわかりましたが、
逃亡途中に水が外から流れ入って来て溺れそうになるシーンなどは、なかなか迫力があって悪くはなかったです。

未来の人の衣装は、ヒラヒラの蛍光色で「未来人」と言うよりは「竹の子族」という感じでしたが、
スターウォーズも衣装面では大差なかったような…ww

邦題の『2300年未来への旅』は、映画の内容に全然、合ってないと思います。
実際には未来への旅は行われてませんからねww
「自分たちは、これから人類の営みをやりなおすぞ!」という映画のラストの人々の気持ちを汲んだつもりで
「じゃあ、これから皆で未来へ旅立つんですね~」と思って、このタイトルを付けたんでしょうけど…このタイトルから、そこまで察するのは到底無理。
それより、もっと映画の内容のカケラでもいいから伝える邦題にすべきでは?
そう思うと、あまり上手い邦題の付け方とは言えません。

さて、この映画では、30歳での死を受け入れるべきか、抗うべきかが争点になっています。
これは、過去に人類が遭遇したという人口過剰問題に対処するために生まれたルールかと思われますが、
矛盾しているのは、ルールや法律などの決まり事は、状況に応じて見直されるべきであるという当たり前の事が、なされていない事ですね。
映画で見る限りでは、この世界の残存人類は、そんなに大所帯ではありません。
2018年現在、地球上で最も人口が多いとされる中国人(13億以上)とインド人(13億以上)の姿は見当たらず、アメリカ人(3億と、もうちょっと)と欧米人しかいないように見えるのに妙ですね。
だけどおそらく、このドームの中には3億人も絶対いないですよ~。

そして、この映画の最大の矛盾は、システムを作った責任者の存在がチラリとも見えて来ない事でしょう。
人類以外の動物も含めて、その数が群れになると、必ず統率する存在が必要になります。
このドームのシステムやルールも、当然、その統率する側の人たちが決定し作り上げたのだろうと考えるのが妥当でしょうが、一体そやつらは、今、何処で何をしているのでしょう?
コンピューター(人工知能)の自動制御でシステムが運営されているとの事なので、昔にでも「人工知能の反乱があり、人類の管理者側の人々が全員、殺されてしまった。」とするような話の流れでもあれば、納得出来るのですが、
そういうのもないし「どうなってるのかな?」と不思議に思うばかり。
そのために物語全体が整合性を失って、空々しい嘘話にような印象を残してしまいました。

だけども、ま、私個人としては、
この映画の持つ雰囲気は、嫌いじゃありません。

30歳以上の人物を見た事がないという設定なので、外界に出て初めて老人を見た時の不思議そうにする様子は面白かったです。
でも…老人が、ローガンとジェシカに「昔、どこかで見た顔だ。」と言った理由くらいは知りたかったわ。
この言葉で、私はてっきり、ローガンとジェシカが何らかの理由で過去へタイムスリップし、そこで子供をこさえて、それがこの老人なのかと無駄に想像してしもたやないの~。