日本人 | 生きがい見つけた 認知症専門病院で働く作業療法士のブログ

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認知症になっても 自分の得意を活かして暮らせる世の中は
もっと生きやすいはず♡
そんな世の中が見たいなあ (≧▽≦)

そんなことを想う 認知症専門病院で働く 作業療法士が
書いているブログです

 

認知症になっても 

自分の得意を活かして 暮らせる世の中は

もっと生きやすいはず 照れ

 

ラブラブ そんな世の中が見たいなあ ラブラブ

 

そんなことを想う

認知症専門病院で働く 作業療法士が

書いている ブログです

 

 

入院したばかりで 

まだ病棟に慣れず

部屋にこもっていらした

認知症のあるA様に

 

A様は想いを発するのが苦手で

相手の発する言葉を理解するのも

得意ではありません

 

 

他の患者様方と 一緒に

食堂で食事を召し上がって

いただきたくて 

 

 

下見にと A様を食堂まで

ご案内したところ

 

 

食堂でのんびりしていた

別の患者様が A様と私に

声をおかけになりました

 

クローバー 以上が 前回までの内容です クローバー

 

 

 

声をかけてこられたのは

働いていらしたころ

職場で多くの部下を

まとめてきた という患者様

 

とても面倒見のよい方ですニコニコ

 

 

 

 

「こんにちは 初めての(方の)

 ようですが よかったら・・・

 今度でも構いません(ので)

 紹介してもらえませんか?」

 

 

とても 配慮のある さすがのコメントですよねラブラブ

 

この患者様 認知症の程度は重度なのですが

重度だからといって

なにもかもできないわけでは 全くないんです

 

 

 

 

その呼びかけに

A様が小さく頷かれたので

 

 

私がお二人のあいだに入り 

ご挨拶をすませ

少し おしゃべりしてから

A様と またお部屋に戻りました

 

 

 

 

 

お部屋に戻る途中

A様からもれた 

「疲れた」 の声 ショボーン

 

 

緊張しましたか? と尋ねると

苦笑いをされた A様に

 

 

「外国で 

 お仕事をされたときの方が 

 大変だったんじゃないですか」

 

 

「私は 英語でやりとりなんて

 絶対無理ですよ」

 

 

と 私が返すと 

 

A様は海外で起業された経験のある方です

 

A様は 誇らしそうに笑った後

悲しそうな表情になって

 

 

「日本人 日本 」 

と 呟かれたんです びっくり

 

 

 

 

 

 

この時 

A様が発したかった言葉は 

 

「だって相手は日本人なのに

 会話するのが大変なんてあせる

 

のようでした

 

正確な細部までは わかりませんが

そういう意味かと伺うと A様は頷かれていました

 

 

 

 

 

この「日本人」という言葉を発することが

できることからも A様は

 

上手く想いを文章にして発することが 

できなくなっているだけで

 

若いころのことも思い出せるし 

比較もできる ということや

 

日付に混乱することがあっても

何もわからない人ではない

ということが はっきりわかります ニコニコ

 

 

 

 

A様 

会話を追うのに疲れたでしょうし

同じ日本人だからこそ

 

伝わらない わからない時は

よけいに切ないんだろうな・・・

 

安易な声掛けに 反省 えーん

 

 

 

さてA様

 

この日の夕食は 

お部屋で召し上がったものの

 

翌日からは

食堂で皆様と一緒に

お食事を召し上がられるように

なりました照れ

 

 

 

 

本日も最後までお読みいただき

ありがとうございましたラブラブ