認知症になった祖母との一夜 ① | 生きがい見つけた 認知症専門病院で働く作業療法士のブログ

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認知症になっても 自分の得意を活かして暮らせる世の中は
もっと生きやすいはず♡
そんな世の中が見たいなあ (≧▽≦)

そんなことを想う 認知症専門病院で働く 作業療法士が
書いているブログです

2日続けて 脱線します

近日 本線に戻ります

 

 

 

唐突ですが 

私は 両親を自宅で

介護する気がありません

 

 

 

というより 

まったくできる気がしないんです

 

 

 

曾祖母の認知症をきっかけに

作業療法士を目指し 

現在は認知症の専門病院で

働いていますが

 

 

私生活では 食べるのは大好きでも 

料理は嫌いで

夫とこども(遊びの延長で行っているようです)に

丸投げ

 

 

床に落ちたほこりは 気になるから 

せっせと掃除するけれど

 

棚のほこりは気にならないので 

たまにポーン というような 

 

なかなか偏りのある お人柄(自分でいうの?)

ですので

この選択も 私の中では妥当です

 

 

 

 

職場で 

認知症のある患者様と過ごすのと

 

 

自宅で 

認知症のある家族を看るのでは

 

 

雲泥の差がある ということを

 

 

鹿児島の祖母が 

身をもって教えてくれたので

 

 

今のような 介護支援の環境では

私にはムリだろう と思っていますショボーン

 

 

なんせ私は 子育てでも 

たやすく追い詰められた人です

 

 

 

 

 

鹿児島の祖母は 

大正生まれの人で

看護師をしていました

 

 

祖母の作る 

さつま揚げや五目御飯は 絶品でした

 

 

端午の節句には 

「あくまき」「砂糖まき」 という

 

筍の皮で包んだ 鹿児島のちまきを作って 

毎年欠かさず 送ってくれました

 

私の好物でもあり 

認知症が進行して 作れなくなるまでは

ずっと 続けてくれていました 

もう食べられないのが 悲しいえーん

 

 

 

 

 

母は退職まで 高知の山奥の 

地域包括支援センターで 

保健師兼ケアマネをしていました

 

 

 

認知症の症状が

目立ち始めた祖母に

親孝行がしたい と定年後 

鹿児島に戻ったのですが

 

 

祖母の認知症の症状は 

母の予想を 

はるかに超えていたそうです

 

 

 

 

 

「私は

 介護者の支援経験もあるから

 介護もできると思っていた」と母

 

 

いやいやいやニヤリ 

それは甘いですよ 母上

 

 

 

 

夏季休暇に 

鹿児島に帰省した私は

 

 

真夜中 

不穏になる祖母に対応して

 

 

連日

睡眠不足になっていた母に

 

 

「今日は 私が看るニヤリ

と言い放ち 

祖母に付き添いました

 

 

 

23時頃 

寝ていた祖母は起きだしてきて

夢か妄想の世界にいる様子

まだ 私を認識しています

 

 

祖母にとって 私は初孫で 

孫の中でも別格の 

かわいがられ方だったそうです

 

 

 

1時 

ウロウロと部屋の中を

歩き回る祖母に

寝ようと声をかけるものの

祖母の目が 

ギラギラしてきている様子

 

 

草木も眠る 丑三つ時 ドクロ 

ということばを 突然思い出し

めちゃくちゃ怖くなる私ゲッソリ

 

 

  

 

3時 

部屋にあった鏡に向かって

祖母が 話しかけ始めた

 

 

夜中に三面鏡を見たら 

ヤバいものが

映るかも知れないのに・・・ゲッソリ

 

私の思考は 

小学生向けの怪奇スペシャルの影響を

ふんだんに受けています

 

 

 

この時の祖母は 

目元が寝不足でくぼんで

「人ならざるもの」の 気配を

漂わせており

 

 

薄暗い部屋で 鏡に向かって

私に対する文句を 

言っていました 

 

 

もう私については 知らない娘 のようです

 

 

なんか鏡から出てきたら どうしよう えーん

チビっても不思議ではないほどの 

ホラー感でした

 

 

 

 

5時 

窓の外が明るくなり 

早起きの人の 

生活音が聞こえはじめる

 

 

おばけの時間(真夜中)は

終わって

心底 ホッとしたけれど

 

 

私は・・・ この部屋は・・・

世の中から

隔絶されているんじゃないか

という 気もちになりました

 

 

 

起きてきた母が 

私の顔を見てニヤリとし

 

 

「あまり関わらない方が 

 良かったんだよ」

 

 

と 労いつつ 

いまさらのアドバイス  ガーン

 

いまなら その通りと思います

 

 

 

 

本日も最後までお読みいただき 

ありがとうございましたラブラブ