さて、漫画喫茶に行く予定の日になった。
1人が急に行けなくなったが、おばちゃん3人と僕と4人であるな。
4人の年齢を合わせると江戸時代260年より長いのである。
マーケットで待ち合わせ、そこにある軽食などを食べるコーナーに行った。
ここにはテーブル席があるんじゃ。
ここですることは会員登録のアプリをダウンロードして仮会員登録すること。
仮会員登録を済ませておけば漫画喫茶へ初めて行った時に免許証などで本人確認をするだけでいい。
3人のうち1人はガラケーなので会員登録は現場へ行ってからすることにして、2人のスマホにアプリをダウンロードすることから始めるな。
1人は最初からスマホを僕の前に預けて「どうにでもしてんでの」、1人は僕のすることを見ていて自力で設定できた。
漫画喫茶に着いて受付。
ここで、モタクサすると他の客やスタッフに迷惑を掛けるからな。
それで、前もってスーパーで事前に仮登録をしておいたんじゃな。
ガラケーのおばちゃんはここの端末で登録することになる。
モタクサ、モタクサ。「ああ〜、僕が代わって登録するわ。」
事前に仮登録しないで、いきなり3人のおばちゃんがモタクサやりだしたら1時間近くも掛かってしまうぞ。
しかも、「わから〜ん」「どうやるのお〜」の連発であるな。
僕はカウンターのお姉さんに言ったな。
「あの〜、僕は介護職員ではないんやざ。」
どっと、笑いが来たな。
「席はどのようにしますか?」
「席って、どんなのがあるんやの?」
「オープン席、リクライニングシート、フラットシート、マッサージシート、ファミリールームなどがございます。」
オープン席:(安い、プライバシーなし)
リクライニングシート
フラットシート(寝れる、枕、シーツも無料で借りれる、宿泊可)
マッサージシーツ(長く座っているとかえって体が痛い)
ファミリールーム
「オープン席でいいんでないの?」
「いやあ〜、僕は女性専用エリアのフラットシーツがいいと思う。」
「個室かああ・・・・・・、あの〜、部屋は見学できないのですかあ〜。」
「できます。ご案内します。」
僕は女性専用エリア(大奥)へ行く訳には行かず待っていた。
帰って来たおばちゃんたち「ファミリールームにするわ。」
「おなか空いているので何か食べなあかんの。」
僕は間違っていた。
おばちゃんは漫画を読みに来たんではないんだ。
漫画喫茶を見学して、そこでおしゃべりをしたいんじゃ。
ひとまず、雑誌のあるところやドリンクバーを説明して、「僕はオープン席のここにいるで、分からんことあったら聞きにきね。帰りは割引券を貰わなあかんざ。初めて登録した人には次回から使える割引券を貰えるんやで。」
しばらくして、食事が済んだ頃にファミリールームに行ってみた。
ファミリールームは大奥ではないな。
ノックしてドアを開けてみると、おばちゃん3人は食事を済ませて、おしゃべりをしていた。
本を読んでいた気配は全くないな。
「どうや?」
「うん、ひとりでは絶対に入れない所に連れてきて貰って楽しかったわ。」
「本は読んだんか?」
「そんなもん読まん。」
ああ、やっぱり。場所を変えておしゃべりしただけであるな。
オープン席に戻ってしばらくすると、おばちゃんたちが「もう、帰るわ〜。」と言ってきたな。
「そうか、面白かったか?割引券もろたか?」
「面白かったよ。割引券も貰った。この割引券の有効期限はあ・・・・・? あら〜9月末までやがの。そんな早よう来られん。あげる。」
「私もあげる。」「私も。」
割引券には食事券500円が2枚付いている。
3,000円分ゲットしたぜ。
かくして、おばちゃん達は閻魔さまに会った時に漫画喫茶の話を少しは出来るようになったのである。
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◯柳 児
忘られぬ むかしならした よるのまち
*居酒屋光景
そんなことを思い出しながら
事務所で、昼から
ノンアルコールを飲んでいる
柳児君でありました。
おばあさん つきそいつきで さけちびり
*男はやめても
これだけはやめられん。
さけは逃げんでの。
◯小 彦
不発弾 爆発せぬが 怖ろしい
*オカンの不発弾、
いつ爆発するかと思うと、
家にも帰れず、
帰っても眠むれず。
時間が経つほど
威力は高まる。
ああ、あああ、・・・・。
◯忘己利他老
閻魔さま 見合いの経験 どうだった?
*三途の川・閻魔シリーズ
初めての顔合わせで、
気絶した娘が、
何人もいてな。
自信をなくしたな。
今のオカンは、
わしの顔をみて、
ゲラゲラ笑ったな。
孫が聞く 見合いの経験 どうだった?
*おばちゃんシリーズ
見合い?
べっぴんさんやったから
話はいっぱいあったな。
しかしな、ババは男はんに
不自由せんがな。
これ以上、罪を作られへんでな、
陰から恥ずかしそうに
いつもババをみていた
じい様で落ち着いたんじゃ。
◯鷺 草
水蒸気 天に上がれば 落ちるのみ
*いい句じゃな。
落ちる、も見方を変えれば
元に戻るんじゃな。
人間、偉そうにしてても
最後には元に戻るんじゃ。
かあ〜ちゃ〜ん!