映画「四月になれば彼女は」 | あかりんごのブログ

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記念すべき第二回目の投稿はやっぱり、映画感想文になっちゃった。

 

映画「四月になれば彼女は」見てきました。なんか評価が二極化している印象の映画だったのでドキドキしました。ネタバレ注意だよ。嫌な人は戻ること!

 

 

じゃあ、あらすじとかは割愛させてもらって早速感想の壁打ち始めちゃうね。

私的には、「うーん、良いねえ」って感じの感想。題材が割と暗い感じ。昔の青春とか、精神的な不安とか、別れとか。恋愛映画だったけどキラキラ眩しい雰囲気じゃなかったのが見やすかったです。

周りの人は結構泣いてる方もいましたが、私は号泣とかはなかったかな。見てよかったと思える映画ではあったけど、お気に入りに入るかと言われると、正直なところ私のタイプではなかったかなーーという感じです。(私は普段ホラー映画ばっかり見てる人間なので、、、)でも良い映画だったよ。

 

じゃあ好きだったところについて書くね。

 

まずは圧倒的演技力!出てくる俳優さん全員演技が自然なのに魅力的で、超良かった。弥生演じる長澤まさみさんのしっかりしてそうに見えて、脆くて繊細で病んでる感じがしっくりきました。何だろう、なんか終始ちょっと怖かったんだよね。とんでもなく大きな闇が見え隠れしてる感じ。

最初に弥生がチャペルの中で「自分のために大勢人が集まるイベントは結婚式と葬式だけなのがおかしい(面白い)」って笑うシーンで硬直しました。闇を感じる発言だなと不穏に思っていましたが、もうあのシーンで、フジ(佐藤健)との円満な結婚生活が描けなくなってたのかなと今考えると思います。弥生がペアグラスを割って落とした後に、躊躇なく捨てるフジを切なげに見てるのも辛かったし、フジが獣医の弥生に対して「キリンは何時間寝るの?」と聞いた後に「それ本当に興味あるの?」と言って会話が終わってしまうのも切なかったです。

 

 

でもさ、終盤のシーンで、フジが自分から、動物の豆知識を集めてノートにまとめるところ。あのシーンで、フジがようやく弥生に向き合った感じがしてきゅんとした。大切な人が好きなこととか興味あることとか、自分で知ろうとするのが自然だと思うけど、今まではそうじゃなかったんだよね。だからフジの弥生に対する思いがあいまいでふわふわしたものじゃなくて、確固たるものになった感じがしてよかったです。

 

 

後は、弥生の「愛を終わらせない方法は、手に入れないこと」というセリフが重すぎて、見終わってからも頭の中でぐるぐる何度も再生されてます。最近は若者の恋愛離れが進んでて、このセリフと重なるところがあるなあと。だって私たちみんな傷つくのが怖いもん。距離を置いていれば、余計に傷つかずに済む。この考えは一理あるよね。一人の孤独より、大人数の中での孤独の方が百倍辛い。

 

それでも私たちは人とのつながり切れない部分もあって、矛盾だらけな生き物だと思います。じゃあ、どうすればいいのかなあって考えてみた。そしたら、この映画の主題歌、藤井風さんの「満ちてゆく」の歌詞にちゃんと答えがあったよ。歌詞の「愛される為に愛すのは悲劇」。結構衝撃的なこと言ってて耳に残るよね。これって愛を終わらせない方法の二つ目の答えなんじゃないかって感じてます。

 

つまりだよ、、、求め続けてる間は、愛って持続しないんだろうなあって。与える側になればいいんだなって。(ポエマー爆誕)

 

映画だと春(森七菜さん)がその役目になってたと思う。フジにも弥生にも春自身のお父さんにも、ホスピスの末期患者の方にも与える側の人間として、最期まで奮闘して生きていたのが素敵でした。そうは言っても難しいことだよね。与える側になるのって、自分の中に生気の泉を絶やさず持たなきゃダメで、それって誰でもできることなのか私には分からない汗。理想論になっちゃう。私なら燃え尽きちゃうなあって。

あと、与える側になるにはやっぱり自分がある程度「満たされている」感覚がないと、つぶれちゃうと思うんだよね。自分の価値観とか存在意義とか、揺らいでる状態で人の面倒を見るなんて、しんどいよね。ハッスルすぎ。だから最近は”Love myself”の考え方が普及してきてるんじゃないかなあ。

 

と今までは好きだったところ書いたりとか考察とかしましたが

 

じゃあ、ここからはちょっと気になったシーンについても書きます。

 

ちょこちょこ説明がもっと欲しいなというシーンはあった。例えば、春のお父さん(竹野内豊)のキャラクターがいまいちつかめなかったの。お父さんが「春が近くにいないと眠れない」的な発言をするんだけど、そこも強めの愛ってだけなのか、執着とか毒親とかのレベルなのか。歪んだ愛は呪縛になりかねないから、春にとってお父さんの愛はどっちだったのか気になった。ちょっと映画だけでは、春パパがどんな人なのか判断できなくて難しかったです。

 

 

あと映画を通して、基本は弥生が精神的に不安定なんだけど、その不安感がどこからきているのかもっと詳しく表現されてたら、より入り込めたのかなって思います。人と動物が結婚する可能性もあるみたいな話をしながらニュースを見ていて、弥生が笑顔から急に泣き出すシーン。泣き出した時「え?なんで泣いてるの??」ってなっちゃった。あんなに精神が不安定になるのには、何かしらトリガーがあるはずなのにそこが描かれていなかったのがちょっとだけ残念でした。私は映画しか見ていないし、時間の都合とかあったなので、何も言えませんが。

 

 

といった感じで、ぼんやり描かれているシーンも少しあって、そこの説明が欲しかったなあと思ったり。でも監督が受け取り手に考えてほしいという意図なら納得って感じ。監督が明確な答えを受け取り手に渡しちゃったらつまらないって人もいると思うので!

 

久しぶりの恋愛映画で見れて嬉しかった。

あと主題歌良すぎる。藤井風大好き。本人は恋愛ソングを書いたって言ってたけど、歌詞が深すぎてあれはただの恋愛ソングではない笑

人生観を描いている曲ですね。

 

 

こんな感じで今回のブログは終わろうと思います。

最後まで読んでくれた方、ありがとう。また次回も読んでね。

 

次はなんの映画見よっかなーーー。