2023年4月 山口県 周防大島 嵩山の石鎚蔵王大権現 | 旅する石鎚信仰者

旅する石鎚信仰者

やはり石鎚山は素晴らしい。

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山口県周防大島(屋代島)に嵩山(だけさん)があり、中腹に岩屋権現がある、そしてこ

の岩屋権現の更に奥に石鎚蔵王大権現が祭られている。

僕の知る限りではここの事は書物に記されておらず何も分からない、手に入れた一枚

の蔵王大権現の写真と岩屋権現の辺りと言う情報だけを頼りに現地へ行ってみた。

現地へ行って見ると嵩山山頂手前に岩屋権現入口があり、ここに鳥居がある、神額

は「岩屋権現」、案内板もあるが石鎚の文字は一切記されていない、そして鳥居をくぐ

り平行道を進むとすぐに岩屋権現に着く、岩窟の中にいくつかの祠があるが、ここにも

石鎚の文字は無かった。

そして岩窟のすぐ先にはっきりとした右へ上がって行く道があり、すぐ先に神社の玉垣

のような構造物が見えていた、近寄ってみると「石鉄大権現」「昭和七年吉日」の

文字を発見、ここから更に登って行くと大岩があり上部に祠がある、中には蔵王

が祭らていた。

しかしここに「石鎚」の文字は無かった、ただ蔵王大権現が祭られる祠の台座正面に

は「昭和七年五月吉日建立」とある、この祠と蔵王大権現の像に石鎚とは記されてい

ないが、入口にあった碑と同じ年号の祠、そして石鉄大権現の文字からして、この蔵

王大権現は石鎚山である事は間違いないと思う。

何よりこの蔵王大権現の向く先は霊峰石鎚山、展望も無い山中で昭和初期の時代に

よく方向が分かったと思う、そしてこの事に気がつくと先人と共通した様々な想いが伝

わってくるようである、ここで響き渡る祝詞は何年ぶりの事だろうか、先人と同じ想いで

同じ祝詞を奏上する、まさしく石鎚信仰は過去、現在、未来と結び付けているのである

「やはり石鎚信仰はすばらしい」と思う時であったm( _  _ )m

 

 

 

 

 

 

嵩山の石鎚蔵王大権現

 

岩屋権現入口の鳥居

ここまで車で来ることができる

 

岩屋権現の看板

 

案内図にも石鎚山は記されていない

 

鳥居をくぐり平行道を進む

 

すぐに岩屋権現に着く

 

大きな岩穴があり中にいくつかの祠が祀られている

 

そしてすぐ先に登って行く道があり石碑が見えている

 

神社の玉垣(たまがき)のようにも見える

 

右端には「石鉄大権現 御堂建設 寄附人名」「安下庄町石鎚講中」

そして発起者とあり数名が記されている

 

左端には「奉建 昭和七年五月吉日」

 

そのまま階段を登って行くと

 

右に大きな岩が現れる、これが石鎚山である

上部には祠も見えている

 

ここにはロープが掛けられている

 

そして石鎚蔵王大権現が祭られた祠

 

祠の台座正面に「昭和七年五月吉日建立」

 

石鎚蔵王大権現、この石像に文字は無かった

そして左手は何かを握っているようにも見える

更に光背の丸い形は二重円光を現していると思われ

仏教的要素の強い石鎚蔵王大権現である

 

賽銭箱には「1950 3.13 當役 木村重一」

1950年は昭和25年

 

正面は全く展望は無い

しかし正確に霊峰石鎚山の方向を向いている

「やはりいつの時代も石鎚信仰はすばらしい」

m( _  _ )m

 

 

 

 

 

 

 

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