東京国立博物館の被災文化財の様子
震度5強でも大きな被害が出た理由とは・・・
「日々勉強!結果に責任!」を掲げ、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする
参議院議員 赤池誠章(あかいけまさあき・比例代表全国区)です。
本年は、癸卯年。「国難を乗り越え、“跳躍”の年に」したいと存じます。
9月1日は「防災の日」。今年は関東大震災から100年の節目です。
関東大震災の発災によって、10万5千人以上という多くの人命が失われました。心より御霊の平安を祈念したいと思います。
◎関東大震災の震度を確認 地域によって大きく違う
亡くなった方々の原因の9割は火災であり、そして、その火災を招いたのは家屋の倒壊です。教訓の一つとして、改めて関東大震災の震度状況を確認すべきだと考えます。
これを見ると、各地の地盤状況がよく分かります。近い地域でも震度7と5とこれ程震度が違うのかと驚きます。現在、家屋の耐震化や耐火化が進んでいるのですが、地盤が弱い地域では、東日本大震災のように液状化の危険性もあり、家屋の耐震化等だけではなく、地盤への対応が求められるからです。
https://www.jaee.gr.jp/stack/submit-j/v03n01/030101_paper.pdf
◎先人の声を聞く自然災害伝承碑や映像
東京都心の自然災害伝承碑(出所:国土地理院)
また、全国各地には、先人達による自然災害の伝承碑が残されています。東京圏には、やはり関東大震災の伝承碑が多く残されています。お住まいの近くの伝承碑をぜひご確認下さい。先人の声を直接聞くことができます。私も近くに行った際に、立ち寄りたいと思います。
さらに、当時の震災の映像を現代に身近に視聴してもらおうという試みがなされています。
関東大震災映像デジタルアーカイブ / Films of the Great Kanto Earthquake of 1923
映像記録 関東大震災 帝都壊滅の三日間 前編 - NHKスペシャル - NHK
◎災害を想定し訓練する
政府では、令和5年度の総合防災訓練が実施されました。今年度の訓練は、午前7時10分頃、東京都23区を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生したという想定で行われました。また、神奈川県相模原市において、第44回・九都県市合同防災訓練が実施されました。備えあれば憂いなしです。
全国各地でも、9月1日当日、または、先週の土日や今週末に実施されていると思います。
◎東京国立博物館 被害が出た旧本館と出なかった隣接した表慶館
震災復興建築である現在のトーハク本館
私は、東京上野山にある国立科学博物館と東京国立博物館の両館を訪問し、関東大震災100年の企画展示を視察しました。
東京国立博物館のある上野山の揺れは、震度5強と言われています。
しかしながら、東京国立博物館の展示していた文化財は、当時震災対応をしておらず、大きさ被害が出ました。
わが国の近代建築の父とも言える英国人建築家コンドルが設計した博物館本館は震災で大破し、震災後現在の建物、柱が太く壁の厚さが何と1mにも及ぶという震災復興建築に建て直されることになりました。
一方、コンドルの弟子で赤坂迎賓館も手掛けた片山東熊が設計した隣接した重要文化財である表慶館は、震災にもほとんど被害で出なかったと言います。
東京国立博物館 - 来館案内 構内マップ 表慶館フロアマップ (tnm.jp)
◎国立科学博物館「震災からのあゆみ」
この違いはどこから出たのか。外国人建築家と日本人の違いかとも思いましたが、それは、明治24(1891年)年発災の濃尾地震の経験の有無とわが国の施工技術の進展ではないかと思い直しました。コンドル設計の東京国立博物館旧本館は、明治15(1882)年建築であり、片山設計の表慶館は明治33(1900)年の建築です。その間に、濃尾地震がありました。
東京国立博物館に隣接してある国立科学博物館でも、「震災からのあゆみ」という企画展示がなされ、視察しました。
関東大震災100年企画展「震災からのあゆみ~未来へつなげる科学技術」::国立科学博物館
そこには、地震学、防災科学技術の始まりは、大正12(1923)年関東大震災に先立った濃尾地震(明治24年・1891年)だと展示してありました。同地震は、岐阜県本巣市根尾を震源に活断層が6mもズレ、地震の規模を表すマグニチュード8.0と阪神淡路大震災や関東大震災を超えるもので、7千人以上の方々がお亡くなりになりました。
報告書(1891 濃尾地震) : 防災情報のページ - 内閣府 (bousai.go.jp)
その教訓から、政府は「震災予防調査会」を設立し、地震学、防災科学治術の研究が始まったとのことでした。しかしながら、「震災予防調査会」の大森房吉博士らの活動によって、世界の地震学を牽引したわけですが、関東大震災の発災に当たって、最新の防災科学技術の知見が防災対策へ活かされたとは言い難いと思いました。
先の国会で、活火山法を改正して、文部科学省内に火山調査研究推進本部を来年4月に設立するわけですが、その思いは災害の発災前に防災対策に万全を期したいということです。歴史の教訓に学んだとも言えると思います。
関東大震災から100年、私達は改めて自分の住んでいる地域の震度、地盤状況を確認し、伝承碑や映像等で先人の声に真摯に向き合い、自分達なりの教訓を導きだしとともに、昨今の自然災害の頻発化激甚化、そして、複合災害に対して、最新の防災科学技術に基づく、防災、減災、国土強靭化に取り組んでいかなれけばと思います。
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◎災害情報と支援
気象庁の防災情報です。
全社協の災害ボランティアの募集情報です。
日本赤十字社の義援金募集情報です。
http://www.jrc.or.jp/contribution/
災害が各地で頻発する中で、災害復興のために、観光支援を行っています。
https://travelersnavi.com/coupon/
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◎自民党党員募集
自民党では党員を募集しております。
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