国連総会　18年連続て北朝鮮に拉致問題はじめ人権非難改善要求決議

北朝鮮｜外務省 (mofa.go.jp)

「日々勉強！結果に責任！」を掲げ、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池誠章(まさあき・比例代表全国区)です。

北朝鮮人権侵害問題啓発週間の最終日、12月16日(金)朝(現地時間15日)、米国ニューヨークの第77回国連総会本会議において、拉致問題をはじめとした北朝鮮人権状況を非難し改善を求める決議案が63カ国の共同提案で採択されました。

国家安全保障戦略等の安保戦略三文書が改訂され、防衛費拡充と人的情報力の強化が盛り込まれました。

それらを梃子にして、国際社会と連携して、引続き北朝鮮に拉致された全ての同胞奪還に向けて、力を尽くしていきたいと思います。

◎共同提案63と離脱国8か国とは

今回の採択で、北朝鮮の他8か国、ベネズエラ、ロシア、キューバ、イラン、シリア、中共、ベラルーシ、ニカラグアが合意(コンセンサス)からの離脱を表明しました。私達はよくこの国々をよくよく覚えておく必要があります。

また、本決議の最終的な共同提案国数は63か国でした。

最終的な共同提案国

＜欧州＞英、仏、独、伊、西、蘭、ベルギー、スイス、スウェーデン、ポーランド、ハンガリー等43か国

＜米州＞米、加、チリ、ホンジュラス、グアテマラ、メキシコ 6か国

＜アジア大洋州＞日、韓、豪、ニュージーランド、マーシャル、ミクロネシア、モルディブ、パラオ、キリバス、ツバル、ナウル　11か国

＜中東・アフリカ＞トルコ、イスラエル、リベリア 3か国

※国連総会メンバーは国連全加盟国（193か国）。

◎国連総会での北朝鮮人権決議の概要

国連総会での北朝鮮人権決議は「組織的かつ広範で深刻な人権侵害」や「拉致・強制失踪」等の非難、更なる制裁の検討等の奨励といった、昨年までの決議の文言のメッセージを維持しつつ、日本人拉致問題にも明示的に言及しています。

【拉致問題の要旨】

深刻な人権侵害を伴う国際的な拉致問題及び全ての拉致被害者の即時帰国の緊急性及び重要性について、深刻な懸念をもって改めて強調する。

拉致被害者及び家族が長きにわたり被り続ける多大な苦しみに深刻な懸念を表明する。

北朝鮮に対し、全ての強制失踪の申立てへの対処に当たり、拉致被害者及びその家族の声に真摯に耳を傾け、被害者の家族に対して、被害者の安否及び所在に関する正確かつ詳細な情報の誠実な提供を改めて強く要求する。

全ての拉致被害者の即時帰国を改めて強く要求する。

【前文】

（日本人拉致問題に関する言及）

拉致被害者及び家族が高齢化している中、深刻な人権侵害を伴う国際的な拉致問題及び全ての拉致被害者の即時帰国の緊急性及び重要性を、深刻な懸念をもって改めて強調。拉致被害者及び家族が長きにわたり被り続ける多大な苦しみ、特に２０１４年５月の日朝政府間協議に基づき、北朝鮮が全ての日本人に関する調査を開始して以降、北朝鮮が何ら具体的かつ前向きな行動をとっていないこと、並びに、強制的失踪作業部会からの複数回の情報提供要請に対して同一かつ実質的な内容がない回答をしていることに対し深刻な懸念を表明。拉致被害者及びその家族の声に真摯に耳を傾け、被害者の家族に対する被害者の安否及び所在に関する正確かつ詳細な情報の誠実な提供、全ての拉致被害者に関する全ての問題の即時解決、特に全ての日本人拉致被害者の即時帰国の実現を改めて強く要求。

新型コロナウイルス関連

新型コロナウイルスの世界的な流行及び２２年５月に発表された北朝鮮内における流行による北朝鮮の人道状況の悪化及び執られた措置による人権状況に対する悪影響に深刻な懸念をもって留意。

【本文における北朝鮮に対する要求等】

北朝鮮の組織的かつ広範で深刻な人権侵害が長期にわたり、現在も行われていることを最も強い言葉で非難。国連調査委員会ＣＯＩ、独立専門家及び国連人権高等弁務官事務所ＯＨＣＨＲの勧告を遅滞なく実施するよう要求。

大規模かつ「国」の政策として行われた北朝鮮による組織的な拉致、本国への送還の拒否、及びそれに伴う強制失踪を非難。

北朝鮮に関係者との建設的な対話を行い、全ての拉致被害者の即時帰国の実現確保を含め、国際的な重大な懸念であるこれらの問題を誠実かつ透明性をもって早急に解決することを強く要求。

新型コロナウイルスの悪影響及び北朝鮮による国境の持続的な閉鎖により、社会権が侵害され、北朝鮮の人民が食料不足、飢餓、栄養失調、幅広い健康問題及びその他の困難に直面する原因となったことに深刻な懸念を表明。

COVAX 及び関連団体と協力し、十分な新型コロナウイルスワクチンの適時の配送及び公平な配布を確保するべく支援の申し出に建設的に反応し、国際スタッフの入国に必要な措置をとり、人命救助に資する人道支援の貨物を優先するよう強く要請。

安保理が、北朝鮮の事態の国際刑事裁判所ＩＣＣへの付託や、更なる制裁の検討等を通じて、適切な行動をとることを奨励。

北朝鮮における人権侵害に係る説明責任の問題に取り組む専門家グループの勧告を実施するためのソウル事務所を含むＯＨＣＨＲのさらなる能力強化を含め、説明責任を確保するための取組への強い支持を表明。各国に対し、ＯＨＣＨＲの能力強化の支援を要請。

各国に対し、将来の責任追及に係る戦略策定に関与し、可能な範囲で北朝鮮にて国際犯罪を犯した疑念がある者の捜査及び訴追を行うことを要請。

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