鹿児島出張　郷中教育を現代に生かすには

・写真は、国政報告会後に必勝ガンバローコール

　「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(全国比例区)です。来年7月の参院選に向けて、自民党から公認を頂きました。引き続き国家国民のため、全力を尽くす所存です。

　11月24日(土)は、鹿児島出張でした。経済団体に対して国政報告を行いました。その後、懇親会となり、来夏の必勝に向けて、ガンバローと気合を入れて頂きました。有難うございました。

　連休中ということもあり、鹿児島市内は観光客で賑わっていました。ＮＨＫ大河ドラマ「西郷どん」の影響もあり、大久保利通像や西郷隆盛生誕地跡には、観光客がいました。

●郷中教育とは

大久保利通像　座右の銘が「為政清明」

私は、国政報告会の前に、維新の偉人たちを輩出した鍛冶屋町にある鹿児島市立維新ふるさと館に入り、改めて西郷や大久保などを輩出した薩摩ならではの郷中教育を改めて学びました。

郷中(ごじゅう)教育とは、薩摩城下の郷と呼ばれる30余りの自治組織内での文武両道の青少年の自主学習のことです。朝から晩まで、稚児(ちご、小中年代さらに小稚児と長稚児に分かれる)、二才(にせ、高校・大学年代)に分かれて、発達段階に応じて、先生がいなくて、先輩が後輩を指導するという方法で、日新公いろは歌等を暗唱し、四書五経等を素読し、和漢の歴史書や軍事書を読み、武術を鍛錬し、夜は「詮議」(せんぎ)と呼ばれる議論を行っていたと言います。

年中行事もありました。曽我どんの傘焼き、妙円寺詣り、赤穂義臣伝輪読会です。

曽我どんの傘焼きとは、鎌倉時代の曽我兄弟の仇討ちの故事にならい、傘を積み上げて焼く行事です。妙円寺詣りとは、関ヶ原における島津義弘の敵中突破「島津の引き口」の苦難をしのび、鹿児島市内から義弘の菩提寺である妙円寺（現在の徳重神社）まで、鎧兜をつけて往復およそ40キロを歩くものです。赤穂義臣伝輪読会とは、赤穂義士討ち入りの日に『赤穂義士伝』十五巻を郷中仲間で朗読するものです。武士道を体感する行事と言えます。

●郷中教育を現代に生かす

西郷隆盛生誕地跡

　郷中教育を学びながら、現代にも通用するものがあるのではないかと思います。

　第一は、先輩が後輩を指導する方法です。どうしても現在の学校教育は、先生から年齢ごとの子供への学びということになっており、子供同士、それも幼小中高大の先輩と後輩の結びつきが希薄になっています。現在実施している放課後子供教室や土曜日学習活動、長期休暇などを活用して、地域ごとに先輩が後輩を教えるような仕組みをつくりたいものです。

　第二は、「詮議」(せんぎ)の導入です。今でいえば、グループ討議、ディベートとも呼ばれるものであり、「能動的で対話的な深い学び」(いわゆるアクティブ・ラーニング)が学習指導要領の中で位置づけられて、これから各学校で益々導入が進むと思います。今後、同年齢だけでなく、上記の場所において、異年齢での「詮議」をすることができればとも思います。

　第三は、学校の年中行事の意義の明確化をすべきだと思います。郷中教育での年中行事は、まさに武士道の歴史を体得するという明確な目的がありました。今実施している学校の諸行事について、改めて意義、目的を明確化すべきです。その結果、変えたり、やめたりするものが出てくるかもしれません。

今後も、歴史に学び、歴史を現代に活かしていきたいと思います。

私は、わが国の伝統的な精神、智・仁・勇の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条に、全ては国家国民のために、根拠をもって総合的に判断し、日々全身全霊で取組みます。

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